本日の東京市場はNY市場の下落及びシカゴ225先物の17.400円引けを受けて昨日の281円高を含めた3連騰に対する一服の一日となっている。ダウは41円安で始まり安値178円安から大引けにかけて戻しに入って127円安の17.331円引け、先物出来高10万748枚で17.340円引けと来週に期待をつないだ終りである。また、本日の終値はSQ値17.450円を下回ったが17.310円の200日移動平均線を保っている点に注目であり、本日の下落は折からの上昇の原動力である売りを溜める結果となってSQ値17.450円乗せが次の踏み上げのキッカケとなるであろう。あくまでもこの相場は売り方の作る踏み上げが上昇の質であるだけに昨日の様に踏んだら今後の上昇の為の売りを溜める必要があるという事であり、多少の押し目は次の上昇の準備として前向きに受け止める事が大切である。引き続き当分は押し目を作って売りを誘って踏み上げてを繰り返しながら上昇する事になるであろう。弱気は禁物の場面である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 10月12日の東京株式市場は日経平均株価が反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は下落。DOWは−63ドルの14015ドル、NASDAQ総合指数は−39.41ポイントの2772.20ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−130円の17,400円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3080万株、買い3640万株、差し引き560万株の買い越し観測(金額ベースは小幅買い越し)でした。

 東京株式市場は前日までの上昇からの反動で幅広い銘柄が売られております。日経平均株価始値17,417円と前日終値17,458円から41円安くスタート。ハイテク株を中心に売り物が広がり、徐々に下げ幅を拡大する動きとなりました。引けは−127円の17,331円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり333銘柄に対し、値下がりは1,319銘柄、変わらずは71銘柄。東証1部の売買代金は3兆152億円、売買高は19億2298万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は主力株を筆頭に幅広い銘柄が売られております。昨晩の米NY株安に重ね、香港・ハンセン指数、中国・上海総合指数などアジア株の大幅な下落が嫌気されております。
 個別では、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、松井証券(8628)など証券株が下落。三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産販売(8870)など不動産株も売られております。

 また、ソニー(6758)、キヤノン(7751)、京セラ(6971)、東芝(6502)、東京エレクトロン(8035)などハイテク株や、ニコン(7731)、HOYA(7741)、オリンパス(7733)など精密株も売られております。
 その中目立った銘柄では、直近上場銘柄のキトー(6409)が+38,000円の368,000円と大幅上昇を演じ高値更新、東証1部上昇率ランキングトップに君臨。「特別会員提案銘柄」のグッドウィル・グループ(4723)は+2,000円の21,740円と連日のストップ高で上昇加速。ドワンゴ(3715)も大幅続伸しザラ場には株価20万円にタッチした場面もありました。
 その他、バンテック・グループ・ホールディングス(9382)、イオンクレジットサービス(8570)、サクラダ(5917)、ジャックス(8584)、ハルテック(5916)なども幅のある上昇を演じました。

 前日11日に東証1部直接上場、公開価格400,000円に対し初値420,000円でスタートとなったソニーフィナンシャルホールディングス(8729)は+23,000円の438,000円。11月末のTOPIX組み入れに向けた買い需要期待から買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り買い交差し高安マチマチとなっております。主力では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、ミクシィ(2121)、ソネットエンタテインメント(3789)、サイバーエージェント(4751)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、大阪証券取引所(8697)などは買われましたが、ACCESS(4813)、アルデプロ(8925)などは売られております。
 新興3市場は、マザーズ指数は小幅続伸いたしましたが、JASDAQ平均、ヘラクレス指数は反落となりました。

 個別では、ピックアップさせて頂いた銘柄から、総医研ホールディングス(2385)、フィスコ(3807)がストップ高となったのを始め、テラネッツ(2140)、バリューコマース(2491)、ハブ(3030)、テクノアルファ(3089)、ナノ・メディア(3783)、インフォテリア(3853)、ゼンテック(4296)、オンコセラピー(4564)などがストップ高まで買われております。

 さて、昨日に大きく買われ一気に戻り高値を更新した日経平均株価ですが反落となりました。新興市場銘柄も日経平均の動向も嫌気されスカッとした上昇とはなりませんでした。
 ただ、その新興市場ですが大きな崩れはなく下値には買いも入っております。新興市場日経平均株価やそれに連動する東証1部の主力株が大きく売られれば、その影響から売り物が多くなり軟調な動きとなることが予想されます。更に買われ上昇第2段に移行するためにも、ここはどうにか崩れることなくしっかりとした動きを続けていただきたい。

 ピックアップ銘柄からは総医研ホールディングス(2385)、フィスコ(3807)がストップ高。来週もマザーズ指数の動きを見ながら新興市場全般の動きを肌で感じ、引き続き反発出遅れ銘柄を狙っていきます。反発出遅れ銘柄からフィンテック グローバル(8789)、エスペック(6859)をマーク。
 また、JASDAQ銘柄からインデックス・ホールディングス(4835)も出遅れです。動き出した場面ではその動きに乗っていく形となります。ただ今回の中国・香港の下落は嫌な形だけに日々注意してみていく必要がございます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−127円の17,331円と反落いたしました。昨晩の米NY株式市場は堅調に推移しておりましたがハイテク株が大きく売られ下落。DOW、NASDAQ総合指数は共に下落。NASDAQ総合指数は6日ぶりの下落となりました。
 東京株式市場は米NY株安やシカゴ平均株価先物大証終値−130円の17,400円と売られたことなどが嫌気され売り優勢で取引を開始。日経平均株価は−41円の17,417円でスタート。週末要因もあり積極的な買いは見送られる中、後場に入り先物主導で下げ幅を拡大。引けは−127円の17,331円となりました。

 中期基調は上向き。短期基調はフラットとなっております。日経平均株価のサイコロは○○●○○○●●○○○●で「8勝4敗」。25日移動平均線は16,546円と上向き継続となっております。日足は短い下ヒゲを持つ陰線を形成。小休止となっております。
 昨日の後場の上昇で戻り高値を更新したことから「よし、上昇だ」と思われたところで、米国・アジア各国の下落の影響もあり残念ながら反落となりました。

 日経平均のチャートは弱くなく神経質になる必要も無いのですが、中国や香港の指数のチャート形が悪く天井形成を匂わせる動きに見られます。「マエストロ」では引き続き18,000円方向に向かう動きに期待する見方に変化はありません。ただ、世界マーケットの動向次第ではこのまま調整入りとなり16,500円前後までの下落を演じることも無いわけではございません。
 来週は米国・アジア各国の動向に注視しながらの神経質な展開となることが予想されます。