大台キープできるか否かの正念場を迎える

世界同時株安の津波東京市場を襲った。6日の米国株式市場では、NYダウが一時800ドル超の急落。大引けにかけて急速に下げ渋ったが、約4年ぶりに10000ドルの大台を割り込んだ。新興市場では、ロシア株が20%弱下落したのを筆頭に、ブラジルが5.4%安、インドが5.8%安、中国が5.2%安と、BRICs諸国が相次いで急落。欧州市場では、英国市場のFTSEが7.9%安と過去最大の下落を記録するなど総崩れ。東京市場にも、寄り付きから売り注文が殺到し、日経平均は2003年12月以来(4年10ヵ月)ぶりに心理的な節目の10000円を割り込んだ。ただ、突っ込み警戒感や公的年金買い観測などを背景に下げ渋り。豪州による大幅利下げによる円高一服を受けて、後場急速に下げ渋る場面を演出したが大引けにかけての値動きをみると戻りの鈍さは否めない。

 東証1部で年初来安値を更新した銘柄数は1202(前日は933)に増加。1月16日(1165)を上回り今年最多を記録した。コマツ任天堂などのように国際優良株の一角で、安値更新後に切り返したところをみると、相場底入れのサインの可能性もある。ただ、世界的に景気後退色が強まるなかで、欧米の金融危機が沈静化の兆候がない状況では、反発は難しそう。6日の米国市場ではシカゴ・オプション取引所の「恐怖指数」との異名を取るVIX(ボラティリティー)指数が52.05 (前日比+6.91、+15.3%)と過去最高を記録、7日の欧州市場では金融株が急落しているだけに、あすも日経平均が10000円を割り込むことは十分考えられる。4年10ヵ月ぶりの日経平均10000円割れという事態は、かなりショッキングな事象だったが再度10000円割れとなれば、様子見を決め込む投資家が増えそうだ。