NY市場に於いてキャタピラーやグーグルを始めとする人気株が期待を裏切る決算発表のとなった事からダウ149ドル安ナスダック32p安シカゴ225先物も17.950円、これを背景に週明けの東京市場は売り一色の162円安で始まり安値265円安を付けて大引け194円安17.963円の全面安となっている。高値取り一歩手前で揉み合う相場に対して折から市場は今週から集中する決算発表や週末の参院選を控えて見送り気分の強く、これにNY市場の大幅下落という合う材料を弱気筋はこれ幸いと売って来た事が本日の相場の背景である。しかし、NY市場の下落は連日の新値更新に対する当然の一服の範囲であって上値取りの相場に変わり無く東京市場だけが過剰に反応したという点に注目である。NY市場の反発から東京市場も元の動きを取り戻す事になるだけに引き続き弱気は禁物というのが筆者の見方である。
大幅下落の全体相場に対して中身に於いては先週の流れが更に加速して余計に目立つ動きとなって来ている。住友金属鉱山新日鉄東芝日本製鋼所三菱重工川崎重工東レ、いずれも人気集中を伴う新高値はこれ等だけ見るとダウ200円安が考えられない強力な動きとなっている。つまりは全体相場の下落はあくまでNY安を過剰に心配した一過性の下げであり相場の柱としての流れはいずれも強く上昇しているだけに全く心配無しという事である。相場の柱となっている流れが強く上昇している限り相場は生きているものであり、本日の動きからして今夜のNY市場が反発と来ると明日は全面高になるものと筆者は見る。いつでも冷静に見極める事が大切である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 7月23日の東京株式市場は日経平均株価が大幅反落いたしました。
先週末の米NY株式市場は大幅下落。DOWは−149ドルの13851ドル、NASDAQ総合指数は−32.44ポイントの2687.60ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−230円の17,950円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3780万株、買い3550万株、差し引き230万株の売り越し観測(金額ベースでは小幅の買い越し)でした。

 東京株式市場は米株式相場の大幅下落を嫌気し全面安商状。日経平均株価始値17,995円と前日終値18,157円から162円安くスタート。前日比−265円の17,892円まで下げ幅を拡大し、その後も下値でもみ合う動きが続きました。引けは−194円の17,963円と18,000円を割り込み本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり233銘柄に対し、値下がりは1,430銘柄、変わらずは64銘柄。東証1部の売買代金は概算で2兆9011億円、売買高は21億8955万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は日経平均株価が大幅な下落を演じました。先週末の米NY株式市場安を受けハイテク株などを筆頭に幅広い銘柄が売られております。
 東証1部の騰落数では値下がり銘柄数は1,430銘柄と全面安。日経平均株価は12日以来の18,000円割れとなりました。

 個別では、「一般会員注目銘柄」の新日本製鐵(5401)を始め、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株がしっかり。「特別会員銘柄」の住友金属鉱山(5713)や、三菱マテリアル(5711)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株も東京株式市場全面安の中、小幅続伸としっかりとしております。
 また、柏崎刈羽原発停止に伴う火力発電所の増出力運転見通しから、三井鉱山(3315)、住友石炭鉱業(1503)、三井松島産業(1518)など石炭株も買われております。

 目立った銘柄では、「ザラ場の銘柄情報」で前日比プラス圏に反発してきた場面でピックアップした木村化工機 (6378)がそのままグングンと上昇しストップ高買い気配で取引を終え東証1部上昇率ランキングトップに君臨。業績の上方修正が好感された小野測器(6858)、グローリー(6457)が共に大幅な上昇。
 その他、安定株主作りから東京電力(9501)や新日本製鉄(5401)などに出資要請すると報じられた日本製鋼所(5631)も人気化。東洋炭素(5310)、日本カーボン(5302)、日本空港ビルデング(9706)、メガネトップ(7541)なども買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、楽天(4755)、ガンホーオンラインエンターテイメント(3765)などが上昇いたしましたが、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、ミクシィ(2121)、GCA(2126)、アセット・マネジャーズ(2337)、デジタルアーツ(2326)などが売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は下落いたしました。

 個別では、ダブルクリック(4841)、アーム電子(6671)、フリード(9423)などがストップ高まで買われ、インフォテリア(3853)、きちり(3082)、ネットインデックス(7734)など直近公開銘柄の一角に押し目買いが入り反発しております。

 さて、米NY株安や円高を嫌気し売り物が溢れ全面安に沈んでおります。しかし、鉄鋼・非鉄金属などの素材関連、原子力関連株などへの買いは続いております。新興市場も下げてはいるものの直近公開株の一角が買われ反発に転じるなど、近い反発を期待したくなる動きとなりつつあります。

 個別では、新日本製鐵(5401)、三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)、佐世保重工業(7007)など「重厚長大」大型株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)などに引き続き注目。

 また、下落続く新興市場も直近公開銘柄を始め、データ・アプリケーション(3848)、イー・ギャランティ(8771)、メディア工房(3815)など大きく下げてきた銘柄に反発期待がもたれます。少しずつ下げすぎ銘柄の反発狙いで注目していきましょう。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−194円の17,963円と大幅下落。先週末の米NY株式市場がグーグルやキャタピラーなど企業決算への失望感や、サブプライム問題などから大きく売られたことから東京株式市場は売り優勢の展開で取引を開始いたしました。
 為替の円高や週末の29日に参院選を控えていることも様子見ムードを高める要因となっております。

 日経平均株価は−162円の17,995円と安くスタートいたしました。その後反発が期待されたのですが、積極的な買いは限定され、結局−194円の17,963円で取引を終了。ザラ場では−265円の17,892円まで売られた場面もありました。
 中期基調は上向きからやや下向きに転換。短期基調は下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○●○●●●○●●○○●で「5勝7敗」。25日移動平均線は18,124円と上向きからフラットに転換。日足は下ヒゲを持つ下放れ小陰線を形成。下落足となっております。

 チャートは三角保ち合いを形成し徐々に煮詰まる形となり『いつ上放れに至るか』が期待されておりましたが、米NY株安を受け全面安。日経平均株価もストンと落としてきました。何度も高値更新にチャレンジいたしましたが、上値は予想以上に重く抜け切れなかったことが売り物を増やしております。

 明日は18,000円台への反発の動きに期待しておりますが、本日安値の17,892円を割り込んでくるともう1段の下落となる可能性が高まります。崩れずに反発基調に転じることが出来るかが注目されます。