本日の東京市場、NY市場の反発とシカゴ225先物の18.015円引けを背景に35円高で始まり一時は57円安まで売られる所もあったが大引けかけて再び38円高の18.002円、先物は8万7.782枚の出来高で18.020円の終りとなっている。昨日はNY市場に於ける大幅下落をキッカケに194円安となって心配されたが反発もまたNY市場からであり、昨日の今日で18.000円台回復に加えてシカゴ先物を上回る元の相場付きを取り戻して来ている点に注目である。
本日の相場の中身に於いてはここ数日強力に高値を取って来た銘柄群が一斉に一服する一方でここ数日一服入れていた銘柄群が一斉に上昇するという目まぐるしい動きとなっている。いずれも相場の柱となって相場全体を支える力を持つの大きな流れではあるが、市場に於いては昨日までハッキリと相場を支えた流れのいずれもが小安いという動きから多少の不安感が残って本日の上昇し切れない全体相場の動きにつながっている。しかし、ここへ来ての相場の中身に於ける上記の流れの変化は人が右足左足と一歩一歩進むのと同様の着実な相場の進展である事を頭に入れておきたいものである。この相場の中身に対して未だ力の足りない全体相場であるが、昨日半値戻したNY市場の今夜の動き次第で東京市場の全体相場の動きも変化を迎える可能性十分である。結局NY頼みの情けない東京市場ではあるが、いずれにしても強気で臨む所である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 7月24日の東京株式市場は日経平均株価が小幅反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+92ドルの13943ドル、NASDAQ総合指数は+2.98ポイントの2690.58ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+45円の18,015円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2960万株、買い2420万株、差し引き540万株の売り越し観測(金額ベースでは小幅の買い越し)でした。

 東京株式市場は小反発に留まっております。日経平均株価始値17,998円と前日終値17,963円から35円高くスタート。高値警戒感から前日比マイナス圏で推移する面もありましたが、終盤にはプラスに転じ18,000円台を回復。引けは+38円の18,002円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1002銘柄に対し、値下がりは600銘柄、変わらずは124銘柄。東証1部の売買代金は概算で2兆7329億円、売買高は19億5566万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 昨日の日経平均大幅下落から一夜空け動向が注目されていた東京株式市場ですが米国株式市場高から反発の動きとなりました。
 個別では、第1四半期決算が好感されたKDDI(9433)が+40,000円の870,000円と大幅上昇を演じた他、NTT(9432)、NTTドコモ(9437)、ソフトバンク(9984)、光通信(9435)など通信株が上昇。東京電力(9501)、中部電力(9502)など電力株も大きく買われております。

 また、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)などの大手銀行株や、横浜銀行(8332)、西日本シティ銀行(8327)、関東つくば銀行(8338)など地銀株が上昇。野村ホールディングス(8604)、大和証券グループ本社(8601)などの証券株や、日本興亜損害保険(8754)、富士火災海上保険(8763)、T&Dホールディングス(8795)など保険株も買われております。

 目立った銘柄では、チタン工業(4098)が大幅反発を演じ、太陽電池製造装置関連で注目された東京製綱(5981)も上昇。野村証券のレーティング引き上げからアルバック(6728)、新業態「眼鏡市場」が好調なメガネトップ(7541)なども買われております。
 また、業績の上方修正が好感された津田駒工業(6217)、リサ・パートナーズ(8924)が素直に好感され上昇。その他、ネクシィーズ(4346)、フェイス(4295)、クボテック(7709)、シンプレクス・テクノロジー(4340)なども買われております。

 反面、新日本製鐵(5401)を始め、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株が海外非鉄金属市況安を受け下落。川崎汽船(9107)、新和海運(9110)などの海運株も株価を落としております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場押し目買いが入り反発。主力株では、SBIイー・トレード証券(8701)、インテリジェンス(4757)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ACCESS(4813)、ミクシィ(2121)、フィンテック グローバル(8789)などそろって上昇。
 JASDAQ平均は下落いたしましたが、マザーズ指数、ヘラクレス指数は反発いたしました。

 個別では、一般会員注目銘柄のケアネット(2150)がストップ高まで買われたのを始め、ウェブドゥジャパン(2138)、モジュレ(3043)、ODKソリューションズ(3839)、インフォテリア(3853)、デジタルデザイン(4764)、 オリコン(4800)、エヌ・ピー・シー(6255)、アーム電子(6671)などがストップ高
 特別会員銘柄のアイティメディア(2148)、データ・アプリケーション(3848)も大幅上昇を演じた他、イー・キャッシュ(3840)、ラクーン(3031)、アドウェイズ(2489)なども買われております。

 さて、新日本製鐵(5401)、三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)など「重厚長大」大型株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株が一服となり、情報通信株や電力株、銀行株などに買いが入っております。

 また昨日に「少しずつ下げすぎ銘柄の反発狙いで注目していきましょう」と書かせて頂いた新興市場も反発。直近公開銘柄を筆頭にリバウンドの動きに転じております。
 引き続き、短期で大きく下げた新興市場銘柄の反発を狙い、また中期スタンスで新日本製鐵(5401)などの「重厚長大銘柄」の押し目を見ていく形となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+38円の18,002円と小幅反発。昨晩の米NY株式市場の反発やシカゴ平均株価先物大証終値+45円の18,015円と小高く買われたことを好感。反発基調に転じております。
 日経平均株価は+35円の17,998円と小高くスタート。その後売り物に押され17,906円まで下げた場面もありましたが、引けは+38円の18,002円と18,000円台を回復し本日の売買を終了。

 中期基調はやや下向き。短期基調は下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○●●●○●●○○●○で「5勝7敗」。25日移動平均線は18,118円と下向きに転換。日足は下ヒゲを持つ寄り引け同値線に近い形。昨日に続き下ヒゲを描き下げ渋る形となっております。
 チャートは三角保ち合いを形成し『上放れ』が期待されておりましたが、米NY株安を受け前日に下放れ。本日は反発に転じたものの再度25日移動平均線を上抜け18,200円台に乗せてくる様な動きとならなければ、次第に弱い動きに変化してしまします。

 基本的には、17,850円〜18,250円前後でのもみ合いの動きが続いていると判断されますが、6月27日につけた直近安値の17,848円を下回ってくると調整色を強め大きく下げる可能性もあります。注意して見て行きましょう。