本日の東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の16375円引けを背景に169円高で始まったが明日が週末と月末である事とNY市場の3連休を控えて商いは少なく大引けまで揉み合う動きで140円高の16.153円引け、先物は本日も現物に対して約47円順ザヤの16.200円引け出来高10万4.289枚の終りとなっている。
今月はとんだ波乱の1カ月となったが相場はそれなりの形を作って明日の月末を迎える所となった。NY市場の相場はもうしばらく指標を中心とする悪材料と米政府の対応という好材料の駆け引きで大きな上下の動きが続く事が予想されるだけに東京市場に於いても安心して取り組む事ができない動きがもう少々続く事になるであろう。しかし、相場は生き物でありサブプライムローン問題に依って起こった波乱はサブプライムローン問題の終息に依って元の動きを取り戻す事になる。筆者は9月中には完全な決着が付くと見る所であり、相場の変化を見極めながら次の好機に期待である。 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 8月30日の東京株式市場は日経平均株価が反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は大幅反発。DOWは+247ドルの13289ドル、NASDAQ総合指数は+62.52ポイントの2563.16ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+325円の16,375円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3280万株、買い3030万株、差し引き250万株の売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。

 東京株式市場は米株式市場の大幅高を受けリバウンドの動き。日経平均株価始値16,182円と前日終値16,012円から170円高くスタート。その後+257円の16,269円まで上昇するなど高値圏で推移しておりましたが、徐々に利益確定売りが目立ち上げ幅を縮小。引けは+140円の16,153円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,096銘柄に対し、値下がりは491銘柄、変わらずは128銘柄。東証1部の売買代金は2兆1877億円、売買高は15億2349万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 米NY株式市場の大幅な反発を好感し高く始まりましたが、期待したほど盛り上がりはございません。日経平均株価は140円幅の反発となりましたが先物主導の動きとなっており、派手な動きを演じる銘柄も限られております。
 個別では、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)など鉄鋼株は高安マチマチ。三菱マテリアル(5711)、DOWAホールディングス(5714)など非鉄金属株の一角や、新光証券(8606)、大和証券グループ本社(8601)など証券株は小反発。

 ソニー(6758)、京セラ(6971)、シャープ(6753)、TDK(6762)などハイテク株や、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株が上昇。また、昭和シェル石油(5002)、新日本石油(5001)、AOCホールディングス(5017)、石油資源開発(1662)など石油株や石油関連株が買われております。

 目立った銘柄では、短期資金介入の紀州製紙(3882)が+22円の201円と大幅上昇を演じ東証1部上昇率ランキングトップに君臨。業績の上方修正が好感されたDTS(9682)、タイでの新合弁会社設立などが材料視された新光商事(8141)なども上昇。その他、三菱製鋼(5632)、東京電波(6900)、グッドウィル・グループ(4723)、アークランドサカモト(9842)などが買われております。
 反面安い銘柄では、ニイウス コー(2731)がストップ安に沈んだ他、旭テック(5606)、インボイス(9448)、光通信(9435)、日本電工(5563)、ドン・キホーテ(7532)などが大きく売られております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り買い交差で高安マチマチ。主力株では、ミクシィ(2121)、リプラス(8936)、日本M&Aセンター(2127)などが上昇いたしましたが、楽天(4755)、インデックスHD(4835)、GCA(2126)などは売り物に押され下落いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数それぞれ揃って反発いたしました。

 個別では、「特別会員銘柄」のngi group(2497)、テレウェイヴ(2759)、カービュー(2155)が揃ってストップ高まで買われた他、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたコムチュア(3844)を始め、サムシングHD(1408)、コシダカ(2157)、メディビックグループ(2369)、スター・マイカ(3230)、エルクリエイト(3247)、ジーダット(3841)、アイル(3854)、ネットインデックス(6634)、イー・ギャランティ(8771)などがストップ高まで買われました。

 さて、米NY株式市場の大幅反発を好感し東京株式市場も反発いたしました。しかし大きく動く銘柄は直近公開銘柄と仕手性銘柄の一角となっており、市場のムードはそれほど好転しておりません。
 下げに下げた新興市場銘柄の反発を狙っておりますが、反発に転じる銘柄は直近公開銘柄に限定され、その他の大幅下落銘柄に動きはございません。

 通常あれだけの下落を演じた後は、グングンと2週間ほどの反騰相場を演じるのですが、今回はそうした動きも無く多くの銘柄が未だに底値圏をフラフラとしており「どうしたことか?」と眺めております。反発相場に期待している新興市場銘柄も直近公開銘柄物色が広がりを見せ盛り上がっていく流れになれば良いのですが、今上昇している直近公開銘柄の調整入りと共に再度全体が売られる形となると、それに“うんざり”とした売り物から再度底値試しの展開となってしまいます。

 「マエストロ」では、9月入りからの新興市場の盛り上がりに引き続き期待しておりますが、今回の暴落からの反発が鈍いだけに利益確定をしながらコツコツと見て行きいます。楽天(4755)、ヤフー(4689)が底値離脱を遂げ、GCA(2126)も底打ち。本日はngi group(2497)がストップ高で買い転換となるなど、まだ動きはゆっくりですが今後の展開に期待を持たせる動きも出ております。明日は週末でありながら8月最終日となります。9月相場を占う動きが出てくるか見ていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+140円の16,153円と反発。昨晩の米NY株式市場は来月のFOMCでの利下げ期待などから大幅反発となりました。
 東京株式市場は米NY大幅高や為替の円高一服などを受け買い優勢の展開。シカゴ平均株価先物大証終値+325円の16,375円と大きく買われたことも買い安心感を与える形となりました。

 日経平均株価は+170円の16,182円と高く始まり、+257円の16,269円まで上げ幅を拡大いたしました。しかし、上値は重く徐々に売り物に押される展開に。結局+140円の16,153円で本日の取引を終了いたしました。
 中期基調は上向き。短期基調は下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●○○●○●○●●○で「5勝7敗」。25日移動平均線は16,554円と下向き継続。日足は上下にヒゲを持つ短小陰線を形成。思案線となっております。

 本日上昇いたしましたが窓を空け寄り付き後は鈍い動きと、実態の乏しい値動きとなっております。このまま上昇し直近高値の16,504円を上抜いてくると「昨日の安値15,830円が8月17日安値の15,262円に対しての2番底だった」となりますが、逆に昨日の安値15,830円を割り込んでくると、15,262円に向けもう1段の下げとなることが予想されます。