本日の東京市場はNY市場のダウ高ナスダック安とシカゴ225先物の17.280円引けを受けて10円高と小高く始まり変わらずを挟んで小幅に揉み合う前場となったが後場に入って先物に大量の買戻しが入った事から一気に踏み上げて高値311円高を付けて大引け281円高の17.458円、先物出来高12万2.994枚と久々の大商いで17.530円の高値引けとなっている。本日の大踏み上げの背景には何と言っても相場の中身に於ける変化がある。折から中小型材料株を中心に動いて来たが昨日から大型株の一角が動き出して来た事を受けて本日は朝からこれ等を中心とする相場に変化した点である。毎度の事であるが全体相場の強い上昇には中身にその柱となる流れの上昇が不可欠であり、昨日と本日の動きで柱が定まって新しい上昇相場へ進展したという事である。また、後場2時過ぎに米格付け大手ムーディーズは日本国債の格上げを発表した事が大引けにかけての一段高につながっており、明日はSQであるだけに更なる買戻しに大いに期待する所である。
新興市場を始めとする個人好みの銘柄の上昇は中小型株の流れを作り大型株の切り替えしが柱となって全体を強く上昇させている。この二本立てに加えてこの所の下落は小幅で上昇は大幅な動きから買い方は持たざるリスクを売り方は買い戻しを迫られる不安となって来た。筆者の言う踏み上げ相場の本格化はまだまだこれからであり今後の東京市場は花盛りとなるであろう。強気強気である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 10月11日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場はナスダック市場が堅調。DOWは−85ドルの14078ドル、NASDAQ総合指数は+7.70ポイントの2811.61ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+50円の17,280円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4810万株、買い3840万株、差し引き970万株の売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。

 東京株式市場は大幅に上昇し三日続伸。日経平均株価始値17,188円と前日終値17,177円から11円高くスタート。前場は前日終値付近で推移しておりましたが、後場に入って急伸。高値は+311円の17,488円までありました。引けは+281円の17,458円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,265銘柄に対し、値下がりは362銘柄、変わらずは91銘柄。東証1部の売買代金は3兆163億円、売買高は20億8276万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は日経平均株価が大幅続伸いたしました。発表された8月の機械受注統計は市場予想以下でしたが、ムーディーズによる日本国債格上げが好感され上昇いたしました。
 個別では、バルチック海運指数の最高値更新から新和海運(9110)、乾汽船(9113)、第一中央汽船(9132)など海運株が大幅高。NY原油先物高から国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、石油資源開発(1662)、新日本石油(5001)など石油株も上昇しております。

 また、海外非鉄金属市況の上昇から住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、DOWAホールディングス(5714)など非鉄金属株や日本金属工業(5479)、日本冶金工業(5480)などニッケル関連株も上昇。伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)、住友商事(8053)など商社株も買われております。
 反面、アコム(8572)、ポケットカード(8519)、アイフル(8515)、プロミス(8574)などノンバンク株が利益確定売りに押されております。

 目立った銘柄では、短期資金流入のロプロ(8577)が+26円の141円と続伸し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。9月末の有利子負債削減の東日カーライフグループ(8291)も大幅上昇。フルキャスト(4848)、グッドウィル・グループ(4723)は揃ってストップ高まで買われております。
 その他、ドワンゴ(3715)、アルペン(3028)、フォスター電機(6794)などが幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場押し目買いが入り空かさず反発。主力では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ディー・エヌ・エー(2432)、GCAホールディングス(2126)、アイディーユー(8922)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などが揃って上昇。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は上昇いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたフィスコ(3807)、インフォテリア(3853)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)がストップ高となった他、アイレップ(2132)、システム・テクノロジー・アイ(2345)、シーフォーテクノロジー (2355)、TCBテクノロジーズ(2356)、デジタルスケープ(2430)、バリューコマース(2491)、ハイブリッド・サービス(2743)なども値幅制限いっぱいまで買われております。

 さて、日経平均株価が戻り高値を更新。海運株、資源株、商社株などが買われております。これに銀行株も後に続いて買われTOPIXも大きく上げてくると連騰を続ける市場のムードは更に良くなってくるものと思われます。
 『2・3日もみあいか』と予想していた新興市場も「初押しは買い」とばかりに主力株を筆頭に買われ反発。改めて買い気を高める形となっております。

 引き続き、売買はこれまで大きく下げてきた新興市場銘柄の反発狙いを基本に見ていきます。個別では、反発出遅れから総医研ホールディングス(2385)、フィンテック グローバル(8789)をマーク。ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)に続く意外高狙い銘柄ではフィスコ (3807)に注目。約3倍に暴騰した投資顧問のアストマックス(8734)の連想から買い人気の高まりが期待されます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+281円の17,458円と大幅続伸いたしました。昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。NYDOWは売られましたが、主力ハイテク株の一角が買われNASDAQ総合指数は5日続伸と強い動きが続いております。
 取引開始前に発表された8月の機械受注統計は市場予想を下回りましたが特に材料視されず、シカゴ平均株価先物大証終値+50円の17,280円と小高く買われたこともあり比較的しっかりで始まりました。

 日経平均株価は+11円の17,188円でスタート。前場は様子見気分の高まりから前日終値付近で小動きが続きましたが、後場に入りムーディーズの日本国債格上げが材料視され急上昇。先物への買い仕掛けから踏み上げの動きとなりました。引けは+281円の17,458円で取引を終了いたしました。

 中期基調は上向き。短期基調は上向きからフラットに転換いたしました。日経平均株価のサイコロは○○○●○○○●●○○○で「9勝3敗」。25日移動平均線は16,510円と上向き継続となっております。日足は幅のある陽線を形成しもどり高値を更新いたしました。
 昨日に「上昇し戻り高値更新が期待された場面で、2度にわたり不発となってしまうと一端下げてしまうことも多く、明日以降は“下げ”に対し注視する必要がございます」と書かせて頂きましたが、そうした不安を消し飛ばすような上昇となりました。

 高値警戒感が意識される中、戻り高値を更新。本日の上昇で昨日までのヨコヨコの動きは「これまでの上昇に対する調整だった」となります。引き続き18,000円方向に向かう動きに期待する見方に変化はありません。ただ、本日の上昇が明日のSQ算出での17,500円を意識した単なる仕掛け買いとも見られるだけに、SQ明け後の動きは慎重に見ていきます。