本日の東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の16.580円引けを受けて67円高で始まり128円高とようやく反発らしい前引けとなったが後場に入って先物への大量の売りと主力株が下落に転じた事から一転して120円安の安値を付けて大引け92円安16.358円、先物は11万4.923枚の出来高で16.370円の終りとなっている。相場の中身には寄付きから前引けまでは折から上昇が続く中小型株に加えて大型株も堅調な動きとなった事で全体相場も強く上昇したが後場から銀行株を中心に大型株が下落に転じた事で大引けにかけて崩れる昨日に続くもろい相場付きである。引き続きNY市場に注目しながら主力株の変化を見極めるしか無い所であるが、本日の前場の動きは改めて現在の柱としての流れとその上昇に依って全体相場も強く上昇しているだけに相場は生きている事を示している点に注目である。
NY、欧州、アジア、いずれも高値圏にある中で東京市場だけが蚊帳の外という動きが約3カ月続いている。政府は投資減税を廃止する動きとなって本日は消費税の大幅引き上げが必要という事を発表、更には保有している銀行株を市場で売っているとのニュースが報じられる等と相場にマイナスとなる行動が目立っている事も大きな原因である。これ等を含めて現在の市場の雰囲気は非常に暗くなっているが、柱が立って強く上昇すれば一辺に明るくなるのも毎度の事である。相場は生き物であり良い時も悪い時もいつまでも続く事は無い。市場のムードは相場の動きを後追いするものであるだけに飲まれる事無く相場に大きな影響をもたらす事になるであろう来週の動きに期待を持って取り組みたいものである。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 10月24日の東京株式市場は日経平均株価が反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は上昇。DOWは+109ドルの13676ドル、NASDAQ総合指数は+45.33ポイントの2799.26ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+100円の16,580円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3770万株、買い3450万株、差し引き320万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は朝高後に失速。日経平均株価始値16,518円と前日終値16,450円から68円高くスタート。前場は堅調に推移いたしましたが、後場に入ると下げ基調に転じ急落。前日比−120円の16,330円まで下げ幅を拡大する場面がありました。引けは−92円の16,358円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり657銘柄に対し、値下がりは932銘柄、変わらずは132銘柄。東証1部の売買代金は2兆4206億円、売買高は17億7033万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は前場高く買われましたが後場に入り失速。冴えない動きとなっております。
 個別では、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、大和証券グループ本社(8601)、日興コーディアルグループ(8603)、新光証券(8606)など証券株が売られ株価を落としております。

 また、アイフル(8515)、武富士(8564)、アコム(8572)など消費者金融株や、三井住友海上火災保険(8752)、日本興亜損害保険(8754)、あいおい損害保険(8761)など損保株が下落。横浜ゴム(5101)、東洋ゴム工業(5105)、ブリヂストン(5108)などのタイヤ株や、キヤノン(7751)、シャープ(6753)、ソニー(6753)などハイテク株も売られております。
 一方、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)など非鉄金属株が上昇。新和海運(9110)、川崎汽船(9107)、乾汽船(9113)など海運株も買われております。

 その中目立った銘柄では、東洋精糖(2107)、KYB(7242)、フジ住宅(8860)、デサント(8114)などが業績の上方修正が好感され大幅上昇。ゴールドマン・サックス証券が「強い買い推奨」とした三菱製鋼(5632)も上昇。その他、ドワンゴ(3715)、ハニーズ(2792)、ポイント(2685)、船井電機(6839)なども幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場日経平均株価が下落する中、しっかりとした動きが続きました。主力株では楽天(4755)、ACCESS(4813)などは売り物に押され下落いたしましたが、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)、インテリジェンス(4757)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、インデックスHD(4835)などが買われております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って上昇いたしました。

 個別では、「特別会員銘柄」のオンコセラピー・サイエンス(4564)、を始め「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたファンコミュニケーションズ(2461)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、タカラバイオ(4974)、ブイ・テクノロジー(7717)、日本ベリサイン(3722)などがストップ高となった他、ダイセキ環境ソリューション(1712)、インタースペース(2122)、DNAチップ研究所(2397)、オールアバウト(2454)、ジェイテック(2479)、バリューコマース(2491)、エイチアイ(3846)、サイバーエージェント(4751)、MCJ(6670)などが値幅制限いっぱいまで買われました。

 さて、昨日の後場にズルズルと崩れ不安視する声も高まった新興市場ですが、早くも切り返してきました。「2・3日軽い調整となるのでは」と思われましたが、朝方から買いが入りサイバー・コミュニケーションズ(4788)を筆頭に大幅上昇を演じる銘柄も続出しております。
 新興市場銘柄の動きを見るにあたって指標としている東証マザーズ指数は本日+19.98の923.56ポイントとなっております。前日高値は942.03ポイントとなっており、これを抜けてくればジリジリと1,000ポイントに乗せてくる動きが期待されます。途中、昨日の後場のようなゆさぶりがあるかとは思われますが、しっかりとその上昇についていきたいと思っております。

 個別では、ネット広告関連の出遅れとして特別会員持続銘柄でもある、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(4281)を引き続きマーク。また、節目突破のSBIベリトランス(3749)、上昇後一服のサイバードHD(4823)も追いかけていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−92円の16,358円と反落。昨晩の米NY株式市場はアップルなど主要企業の好決算が好感され上昇。ハイテク株を中心に買われ、DOWは+109ドルの13676ドル、NASDAQ総合指数は+45.33ポイントの2799.26ポイントと上昇いたしました。

 東京株式市場は米NY株高に、シカゴ平均株価先物大証終値+100円の16,580円と小高く買われたことなどから、買い優勢で取引を開始。日経平均株価は+68円の16,518円で取引をスタート。その後+128円の16,578円まで上げ幅を拡大した場面もありましたが、引けは−92円の16,358円と売り物に押され取引終了いたしました。

 中期基調は下向き継続。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○○○●○●●○●●○●で「6勝6敗」。25日移動平均線は16,814円と上向き継続となっております。日足は短線を重ねております。
 朝方反発狙いの買いも入りましたが、為替が円高方向に進んだことや、米メリルリンチサブプライムローンに絡み前回50億ドルの損失に加え追加評価損失25億ドルが発生すると報じられた事などが嫌気され、先物主導で売られました。

 24時間取引のGLOBEXで米株価指数先物が売られたことなども様子見姿勢を強める形となっております。「マエストロ」では先週末に「16,000円を割り込むような暴落に向かう可能性も否定できません」と書かせて頂きましたが、本日の動きを見ても引き続きその流れと見ております。
 ただ、その下値と予想している16,000円をも下回ると、更に一段下の15,500円前後まで下げてしまう可能性もございます。引き続き為替や海外株式市場の動向を注視していきます。