本日の東京市場、NY市場の揉み合いとシカゴ225先物の16.400円引けを受けて小高く始まり高値80円高を付けて34円高の前引けと小幅ながらも堅調な前場となったが中国に於ける追加利下げ観測を背景とする上海市場の大幅下落を受けて後場から一転159円安の安値を付けて74円安の16.284円引け、先物は11万8.184枚の出来高で16.280円の終りと昨日に続いて後場からもろくも崩れた相場である。先のインドに於ける海外投資家の規制と大幅下落を受けた動きと良く似た本日であるが、いずれも折から自国の加熱的な上昇を沈静化すべく政府が動いているものであるだけに長い目で見れば良い結果を生む事になる事を頭に入れて置きたいものである。また、昨日のNY市場はメリルリンチの損失拡大を受けて一時は約200ドルの大幅下落となったと同時に利下げの可能性がより高まったという事で大引けにかけて変わらずまで戻している点に注目である。折からここは米FOMCの金利動向と主力株の落ち着きを見極めるしか無い所と解説しているが、昨日も本日も前場の上昇の場面に於いては大型株が全体相場を引っ張っている動きがハッキリ出ているだけにFOMCに於いて利下げ決定する事が現在の相場から抜け出すキッカケになるであろう。毎日大引けには溜息の出る動きであるが「相場は総悲観の中から生まれる」の格言の通り来週の変化に期待する所である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 10月25日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は下落。DOWは−0.9ドルの13675ドル、NASDAQ総合指数は−24.50ポイントの2774.76ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+30円の16,400円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4530万株、買い3680万株、差し引き850万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は軟調商状。日経平均株価始値16,368円と前日終値16,358円から10円高くスタート。前場は小高く推移しておりましたが、後場開始直後に−159円の16,199円まで急落する場面がありました。その後も軟調に推移し、引けは−74円の16,284円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり431銘柄に対し、値下がりは1,210銘柄、変わらずは78銘柄。東証1部の売買代金は2兆5257億円、売買高は17億4403万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は前場しっかりでしたが後場に入り下落。昨日に続き冴えない動きとなっております。
 個別では、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、大和証券グループ本社(8601)、日興コーディアルグループ(8603)、野村ホールディングス(8604)など証券株が売られ続落。三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株も売り物に押され下落いたしました。

 また、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、DOWAホールディングス(5714)など非鉄金属株、日本冶金工業(5480)、日本金属工業(5479)、日本金属(5491)などステンレス・ニッケル関連株も下落。更に伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)、住友商事(8053)など商社株も売られております。

 その中目立った銘柄では、短期資金流入から東亜道路工業(1882)が大幅上昇し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。業績の上方修正から島津製作所(7701)、日本ペイント(4612)、岩谷産業(8088)などが上昇。
 その他、サンフロンティア不動産(8934)、フェリシモ(3396)、船井電機(6839)、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落いたしました。主力株では楽天(4755)を始め、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、インデックスHD(4835)、ディー・エヌ・エー(2432)、アルデプロ(8925)、GCAホールディングス(2126)などが揃って売られております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数がそれぞれ下落。マザーズ指数は−34.81の888.75ポイントと3.77%の下落となるなど、大きく売られております。

 個別では、SEED(1739)、GABA(2133)、アイ・ビー・イー(2347)、アガスタ(3330)、ターボリナックス(3777)、アスキーソリューションズ(3801)、データ・アプリケーション(3848)などがストップ高まで買われましたが、ワイズマン(3752)、ユニバーサルソリューション(3390)、テクノアルファ(3089)、デジタルデザイン(4764)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)などがストップ安に沈むなど値を消す銘柄が散見されます。

 本日、ゴールドマン・サックス証券、JPモルガン証券が揃って、ヤフー(4689)の投資判断を格下げしたことが嫌気され一気にストップ安に沈みました。本日の新興市場の下落はこのヤフー(4689)が与えた影響も大きいようです。
 個別では本日の下げでチャートが悪化した銘柄も多くあり、これまで買い進められてきた新興市場も明日以降強い切り返しを見せない限り、短期調整入りとなる可能性が高まっております。ここからは2・3日動きを慎重に見ていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−74円の16,284円と続落。昨晩の米NY株式市場はメリルリンチサブプライム関連から予想以上の損失計上したことなどが嫌気され暴落いたしましたが、利下げ期待などから引けにかけて下げ幅を縮小する動きとなりました。DOWは−0.9ドルの13675ドル、NASDAQ総合指数は−24.50ポイントの2774.76ポイントポイントとなっております。

 東京株式市場はシカゴ平均株価先物大証終値+30円の16,400円と小高く買われたことや、米NY株式市場の強い切り返しの動きなどから買い優勢で取引を開始。日経平均株価は+10円の16,368円で取引をスタート。その後+80円の16,438円まで上げ幅を拡大した場面もありましたが、引けは−74円の16,284円と売り物に押され取引終了いたしました。

 中期基調は下向き継続。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○○●○●●○●●○●●で「5勝7敗」。25日移動平均線は16,833円と上向き継続となっております。日足は短い下ヒゲを持つ短小陰線を重ねております。
 朝方反発狙いの買いも入りましたが、上海総合株価指数の下落などから急落。円高懸念やメリルリンチの巨額評価損発生問題なども不安材料となり、様子見姿勢が強まる中、先物主導で売られました。

 連日の下げからチャートは徐々に悪化しております。昨日に、直近安値である10月22日の16,264円を割り込んでくると16,000円ほどまでの下落となることも考えられます。
 日々、米NY株式市場や為替の動向、更には中国・インドなどアジア株式市場の動向に左右される相場が続いております。16,264円を割り込み16,000円に向かって崩れていくのか?明日の動きは警戒となります。