■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年5月14日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。DOWは−44ドルの12,832ドル、NASDAQ総合指数は+6.63ポイントの2,495.12ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+15円の14,025円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2300万株、買い2150万株で、差し引き150万株の売り越し(金額ベースは買い越し)観測でした。

 東京株式市場は底堅い動きで三日続伸。日経平均株価始値13,961円と前日終値13,953円から8円高くスタート。前日終値を挟んでもみ合う方向感のない動きが続きましたが、後場中頃から急速に上げ幅を拡大。引けは+164円の14,118円で本日の取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり1,339銘柄、値下がり323銘柄、変わらずは60銘柄。東証1部の売買代金は2兆8,066億円、売買高は22億1,295万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は主力株を中心に幅広い銘柄が買われ、日経平均株価が続伸いたしました。
 個別では、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株が上昇。

 新和海運(9110)、商船三井(9104)、乾汽船(9113)など海運株や、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)など商社株、ソニー(6758)、京セラ(6971)、ファナック(6954)などハイテク株も上昇。三菱地所(8802)、住友不動産(8830)、三井不動産(8801)など不動産株も上昇いたしました。
 目立った銘柄では、矢作建設工業(1870)が+79円の485円と暴騰し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。決算発表からリンテック(7966)、日本写真印刷(7915)がストップ高まで買われた他、日本化学工業(4092)、文化シヤッター(5930)、NIPPOコーポレーション(1881)、JMS(7702)、三桜工業(6584)などが上昇。

 その他、大証のFXシステム受注が好感されたシンプレクス・テクノロジー(4340)が連日のストップ高。2009年3月期の増配見通しや自社株買い発表、野村証券、UBS証券などが相次いで格上げしたNTT(9432)や、ジョイント・コーポレーション(8874)、ランド(8918)、ゼクス(8913)など不動産株の一角がストップ高となっております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場日経平均株価の上昇と歩調を合わせ堅調です。主力株では、フィールズ(2767)、ワークスアプリケーションズ(4329)、オプト(2389)、スタートトゥデイ(3092)などは株価を落としましたが、サイバーエージェント(4751)、ミクシィ(2121)、インデックスHD(4835)、アルデプロ(8925)、ザッパラス(3770)などは上昇いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は揃って続伸いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたサイバー・コミュニケーションズ(4788)、ナチュラム(3090)がストップ高まで買われた他、ディー・ディー・エス(3782)、翻訳センター(2483)、ネットイヤーグループ(3622)、エス・エム・エス(2175)、デザインエクスチェンジ(4794)、プラネックスコミュ(6784)、朝日インテック(7747)などが値幅制限いっぱいまで買われました。

 さて、日経平均株価は+164円の14,118円と続伸。しっかりとした動きが続いております。日経平均の上げ幅は昨日と比較すると小幅ですが、東証1部の騰落数は値上がり1,339銘柄と個別銘柄の動きは悪くはありません。
 テクニカル的に高値を抜け上昇が期待された、共立(6313)、井関農機(6310)なども高値を更新。大幅上昇後、調整していたジョイント・コーポレーション(8874)、アーバンコーポレイション(8868)なども大幅上昇し、ジョイント・コーポレーション(8874)はストップ高で戻り高値を更新するなど良い動きとなっております。

 個別では、住友石炭鉱業(1503)、三井松島産業(1518)など三角持ち合い上放れ期待銘柄や、千代田化工建設(6366)、東洋エンジニアリング(6330)などの押し目サイバー・コミュニケーションズ(4788)など値動きの良い新興市場の主力株、また、USEN(4842)、シナジーマーケティング(3859)、スター・マイカ(3230)など株価位置の低い銘柄を上昇期待で追っていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+164円の14,118円と続伸。昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。エレクトロニック・データ・システムズを買収すると正式に発表したヒューレット・パッカードが財務負担懸念から売られましたが消費関連株などが上昇いたしました。
 東京株式市場は米NY株式市場はマチマチの動きでしたが、円安方向の為替や、シカゴ平均株価先物大証終値+15円の14,025円と高く買われたことなどからしっかりで取引をスタート。

 日経平均株価は+8円の13,961円と前日終値から小高い位置で始まりました。後場入り直後に−76円の13,877円まで売られた場面がありましたが、売り物一巡後は引けにかけて先物主導で上昇。引けは+164円の14,118円と続伸し、再度14,000円台に乗せてきました。
 中期基調は下向き継続。短期基調も下向きからやや上向きに転換いたしました。日経平均株価のサイコロは●○○●●○○●●○○○と「7勝5敗」。25日移動平均線は13,572円と上向き。日足は下ヒゲを持つ幅のある陽線を形成。陽線は3本連続です。

 4月7日の14,208円から12日の13,540円まで3営業日で668円幅の下落を演じ、市場では「リバウンドは終わった。また下げる」と弱気な見方が高まる中、本日も続伸。13,540円から本日高値の14,118円まで578円の反発となりました。
 昨日に「この上昇が下げ基調に転じた中での単なるリバウンドなのか?或いは下げを否定する上昇継続を意味する上げなのか?はっきりといたしません」と書かせて頂きましたが、本日も動きを見る限り後者のようです。

 高値は5月7日の14,208円です。場中にしっかりと上げる強い動きが続いておりますので週末にかけ高値を取ってくることが考えられます。テクニカルで過熱圏に入るまで、或いは腰折れになるまでは順張りで見ていく形となります。