■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年5月28日の東京株式市場は日経平均株価が反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は上昇。DOWは+68.72ドルの12,548ドル、NASDAQ総合指数は+36.57ポイントの2,481.24ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+35円の13,965円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り1760万株、買い2260万株で、差し引き500万株の買い越し(金額ベースも買い越し)観測でした。

 東京株式市場は上値重く幅広い銘柄に売りが広がりました。日経平均株価始値13,937円と前日終値13,893円から44円高くスタート。+86円の13,979円まで上昇いたしましたがその後は売り優勢となり反落。後場先物主導で下げ幅を広げました。引けは−183円の13,709円で本日の取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり226銘柄、値下がり1,419銘柄、変わらずは76銘柄。東証1部の売買代金は2兆2923億円、売買高は20億3,859万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は朝高後に売り物に押され下落。連休明けの米NY株式市場が反発したことから続伸歩調で始まりましたが、引けにかけて売られ軟調な動きとなりました。東証1部の騰落数は値下がり1,419銘柄と全面安に近い様相となっております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)など大手銀行株や、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株が反落。

 野村証券の投資判断格上げから買われた新日本製鐵(5401)も引けにかけて売り直され前日比マイナスに沈んだ他、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株が下落。三菱地所(8802)、東急不動産(8815)など不動産株、明治海運(9115)、日本郵船(9101)、新和海運(9110)など海運株も売られ下落。
 また、日本興亜損害保険(8754)、損保ジャパン(8755)、あいおい損害保険(8761)など損保株や、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、関東天然瓦斯開発(1661)、石油資源開発(1662)など資源開発株や、新日本石油(5001)、コスモ石油(5007)、昭和シェル石油(5002)、AOCホールディングス(5017)など石油株も売られました。

 その中目立った銘柄では、短期資金流入のチタン工業(4098)が大幅上昇。株式分割が好感されたカカクコム(2371)、原発関連銘柄の東芝(6502)、木村化工機(6378)、自動車用リチウムイオン電池関連銘柄物色から新神戸電機(6934)などが上昇。
 その他、メリルリンチが目標株価を3,300円から4,000円にまで引き上げたことが好感されたイオンモール(8905)が+200円の3,450円と上昇。日本農薬(4997)、松田産業(7456)、フルキャスト(4848)なども逆行高となっております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され軟調商状。主力株では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、アルデプロ(8925)、フリービット(3843)などが売られましたが、フィールズ(2767)、日本レップ(8992)などは買われ上昇いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数ともに続落いたしました。

 個別では、「一般会員提案銘柄」のマネースクウェア・ジャパン(8728)が連日ストップ高まで買われた他(ザラ場)、アライヴ コミュニティ(1400)、CDS(2169)、サイバーファーム(2377)、フュートレック(2468)、ホッコク(2906)、トレジャー・ファクトリー(3093)、イー・キャッシュ(3840)、ジャルコ(6812)などがストップ高まで買われました。
 反面、テクノアルファ(3089)、イマジニア(4644)、リアルコム(3856)、プレステージ・インターナショナル(4290)、エス・エム・エス(2175)などが売られ大幅下落となりました。

 さて、昨日強い動きを見せた東京株式市場ですが、CTAの先物売りから反落。主力株の多くのチャートが悪化しております。主力株が弱い場面では新興市場銘柄や仕手材料株などに頑張ってもらいたいのですが、一握りの銘柄を除いて弱い値動きとなっております。
 相場が軟調に傾いた場面では、特定銘柄へ短期資金が流入し派手な動きを演じるケースが多々あります。どのような銘柄が新たに物色されるか?どの銘柄が飛び出してくるか?見つめていきます。ただ、今はガンガントレードする場面ではないので一部の資金で値幅が期待される銘柄があったら小すくいで狙う程度でよいかと思います。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−183円の13,709円と反落いたしました。
 昨晩の米NY株式市場は上昇。NY原油先物価格の下落や4月新築住宅販売が小幅ながら増加したことが好感され買われております。東京株式市場はNY株式市場の上昇や、原油価格の下落、ドル高・円安方向の為替などを好感し買い優勢で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は+44円の13,937円と小高くスタート。高寄り後に+86円の13,979円まで買われた場面がありましたが、その後はズルズルと下落。後場も反発という反発は見られず−183円の13,709円で本日の売買を終了いたしました。
 中期基調は下向き。短期基調は下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○○○●○●●○○●○●と「7勝5敗」。25日移動平均線は13,896円と上向き。日足は幅のある陰線を形成。

 昨日の後場、予想以上に強い動きを見せたかと思えば、本日は逆に弱く先物主導で売られております。月末を控えて投信の買いやお化粧買いが期待される中でこの弱い動きとなっており、市場では「CTAによる債券先物買い・株価指数先物売りの動き」との声が上がっておりました。
 昨日の後場の強い上昇から『まだ上を目指しているのか』と期待され「週末にかけての動きは注目」としましたが、ズルっと下落しチャートは悪化いたしました。ここからは明確に買い転換してこない限りは「強気」では見られません。慎重姿勢で臨みます。