■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年5月30日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は続伸。DOWは+52ドルの12,646ドル、NASDAQ総合指数は+21.62ポイントの2,508.32ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+100円の14,230円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2750万株、買い3860万株で、差し引き1110万株の買い越し(金額ベースも買い越し)観測でした。

 東京株式市場は、米NY株式市場の上昇や円相場の下落基調を好感し堅調展開。日経平均株価始値14,195円と前日終値14,124円から71円高くスタート。輸出関連株を中心に幅広い銘柄が買われました。後場には一段高となり+242円の14,366円まで上げ幅を拡大いたしました。引けは+214円の14,338円で本日の取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり1,280銘柄、値下がり334銘柄、変わらずは105銘柄。東証1部の売買代金は2兆9,527億円、売買高は25億833万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週末金曜日、本日の東京株式市場は上昇継続となり幅広い銘柄が買われ続伸いたしました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)など大手銀行株や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)など証券株が続伸。

 東京電力(9501)、中部電力(9502)、北陸電力(9505)など電力株や、東京ガス(9531)、大阪ガス(9532)などガス株、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、飯野海運(9119)など海運株が上昇。
 日本興亜損害保険(8754)、損保ジャパン(8755)、あいおい損害保険(8761)など損保株や、ソニー(6758)、キヤノン(7751)、ファナック(6954)、京セラ(6971)などハイテク株、トヨタ自動車(7203)、日産自動車(7201)、マツダ(7261)など自動車株も買われ続伸いたしました。

 目立った銘柄では、キーコーヒー(2594)、東宝不動産(8833)、空港施設(8864)などが引け間際に買われストップ高となった他、期中増額期待から持田製薬(4534)が上昇。その他、エステー(4951)、応用地質(9755)、ゼリア新薬工業(4559)、アデランスホールディングス(8170)などが幅のある上昇を演じました。
 反面、連結子会社の破産手続き開始が伝わったゼファー(8882)がストップ安に沈んだ他、創建ホームズ(8911)、アーバンコーポレイション(8868)、パシフィックマネジメント(8902)など不動産株の一角が下落。日本農薬(4997)、クミアイ化学工業(4996)、ニチレイ(2871)なども売り物に押され下落いたしました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は高安マチマチ商状となっております。主力株では、サイバーエージェント(4751)、フィールズ(2767)、アルデプロ(8925)、ザッパラス(3770)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)などが買われましたが、GCAサヴィアングループ(2174)、ACCESS(4813)、スタートトゥデイ(3092)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは下落いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数は続伸いたしましたが、ヘラクレス指数は反落いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」ピックアップのリアルコム(3856)がストップ高となった他、UBIC(2158)、JPホールディングス(2749)、駐車場綜合研究所(3251)、ネットイヤーグループ(3622)、イー・キャッシュ(3840)、データ・アプリケーション(3848)、YAMATO(7853)、ベルパーク(9441)、大新東(9785)などがストップ高まで買われました。

 さて「もう下げる、いい加減下げる」といわれる中、日経平均は本日も上昇し14,338円。5月16日高値の14,392円に手が届く位置に差し掛かりました。大手銀行株も大きく買われ、みずほフィナンシャルグループ(8411)は+16,000円の554,000円と上昇。高値は5月19日の567,000円ですので、これを上抜けてくると三角持ち合い上放れとなります。大手銀行株が元気を取り戻すと東京市場全体のムードも更に明るくなりますので、来週は要マークとなります。

 ただ、本日は個人投資家人気の高い新興市場銘柄や材料銘柄の動きはそれほど良くはありませんでした。いつもでしたら動けばストップ高張り付きとなっても可笑しくない銘柄も、動きが出た割には、ストップ高には張り付かずグズグズもみ合う銘柄も少なくありませんでした。
 6月入りの来週から物色対象が変化することも考えられますので、改めて来週動く銘柄を見て行きます。新興市場銘柄では、アプリックス(3727)、シナジーマーケティング(3859)、マガシーク(3060)などをマーク。東証1部銘柄は、ヤマダ電機(9831)、日本製紙グループ本社(3893)、日本車輌製造(7102)などをじっくりと。短期狙いは週明けの動きを見て選別していきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+214円の14,338円と続伸いたしました。
 昨晩の米NY株式市場は上昇し3営業日続伸いたしました。NY原油先物価格の下落や第1四半期GDP改定値が速報値から上方修正されたことなどが好感され上昇いたしました。
 東京株式市場はNY株式市場の上昇や、原油価格の下落、ドル高・円安方向の為替などを好感し買い優勢で取引を開始いたしました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+105円の14,230円と高く買われたことも後押しとなり、日経平均株価は+71円の14,195円と高くスタート。高寄り後も もみ合いながらも崩れることなくしっかりと推移し、引けは+214円の14,338円と大幅上昇いたしました。
 中期基調は下向きからやや上向きに。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○●○●●○○●○●○○と「7勝5敗」。25日移動平均線は13,945円と上向き。日足は窓空け陽線で上昇継続。

 昨日の急反騰の流れは継続し本日は+214円の14,338円。昨日に、「前日の下落を跳ね除け14,100円台に載せてきた動きは強く、調整完了とばかりに5月16日高値の14,392円に挑戦する動きとなることも考えられます」と書かせて頂きましたが、そうした動きとなっております。
 「米NY株式市場も東京株式市場も何故上げるのか?理由がわからない」と売り方の悲痛な声が聞かれる中、先物主導で上昇が続いております。先日の売りサインを打ち消し上昇転換に至るかの日経平均株価の動向、週明け崩れなければ半信半疑となりますが、高値更新から更なる上昇に期待し乗っていく形となります。