全面大幅安から一夜明けた本日の東京市場、心配された中国のGDPは11.1%成長で金融引き締めも無かった事とNY市場の堅調を背景とする買戻しで寄り付きから高く始まったが朝方だけの動きで後は揉み合う一日となっている。ダウは99円高で始まり高値130円高があって大引け80円高の17.452円、先物は7万6.508枚の出来高で17.410円の終りである。本日の全体相場としては昨日の下落に対して3分1も戻せない上に先物が安値引けとなっているだけに目先弱い動きと読むのが相場の常であるが、この相場に於いては某外資証券が昨日7.000枚売ったに対して本日2.000枚しか買っていない事が直接的な動きの背景である。折から相場本来の動きを無視して繰り返される先物に対する一部外資証券の商いに振り回されているだけに今後も連中の動向次第というのが現実である。しかし、相場の中身は依然として健全そのものである点に注目である。本日も造船株、自動車株、ハイテク電機、原子力関連株、更には個人好みの中低位材料株、等々と折からの流れにうねりが出ていると同時にその物色が関連株へと広がって来ている。当面の全体相場及び指数は連中の商いで大きく上下する事になるであろうが最も大切なのは相場の中身に於ける流れであり、ここは「ダウは気にするな、個々の銘柄で」の態勢で望む所である。
売るも買うも商いは自由であるが最近の本来の動きを潰すエスカレートした相場の操作とも言える商いは株式相場の本質が問われる大問題である。この調子で行くと東京市場は好業績だろうが何だろうが力のある者の考え一つで値段が決まるインチキ賭博場に落ちぶれて善良な投資家は市場を去ってしまうものである。国内の証券会社自己売買ディーラーは新値を取ってはいけない等々の相場本来の動きを変えない様に配慮したルールの中で取り組んでいるものであり、自制できない者は取引所が一日も早く正常化に手を打つべきものと筆者は強く思う次第である。あくまで筆者は売り方を恐れている訳では無く、東京市場の信頼が失われる事を恐れているものである。ホリエモンを始め一部の連中が操作して失敗した結果、相場を失いいつまでも新安値を更新し続け個人投資家が損させられる新興市場が良い例である。今回こそ対応を先にするべきである。
少々深刻な話となったが冒頭に記した通り全体が相場の動きを失っていても中身が健全であるだけに個別銘柄に取り組む上では問題無しである。

週明け月曜日に前日安値の17,219円を割り込んでくると下落トレンドがはっきりとしてきてしまいます。
 早期に17,500円台を回復しそして17,700円台に乗せてくる展開とならなければ売り方有利の展開となってしまいます。