本日の東京市場、朝から先物にまとまった買い物が入った事を背景に123円高で始まり259円高まであって193円高の17.429円引け、先物は9万1.420枚の出来高で17.460円引けとなっている。本日の全体相場の上昇は昨日解説した通りの動きであって喜べるものでもないが、相場の中身に於いては折からの流れにある銘柄の強い動きに加えて好決算を発表した銘柄のいずれもが素直に上昇して来ている点に注目である。市場は今回の決算も「予想を下回るのではないか」と毎度の心配をして来たが蓋を開けて見れば控え目にしても減価償却費計上基準の変更という特殊要因を含めても良い結果となっている事に加えてこの所の先物に振り回されて日々上下する相場に投資家の不信感も高まって来た所であるだけに確実に好業績である銘柄に集中して来た事が背景にあるが、事業も先行きも会計も何もが怪しい企業が集まる新興市場に異常なまでに人気が集中していた去年上旬までと正反対の動きであるだけに市場がより確実により安全に運用しようとする本来の健全な姿勢が強くなって来た事は今後の相場にとって大きな好結果をもたらす事になるであろう。これから決算発表集中日を迎えるに加えて来月からは三角合併も解禁となる。もう少々全体の動きに一喜一憂する事無く「ダウは気にするな個々の銘柄で」の姿勢で取り組む必要があるが、どこで先物を中心に踏み上げ相場に突入するかが見物である。相場本来の動きに逆らう事は川の流れをダムでせき止めるのと同様やればやるほど反動は大きなものとなる。勢いは強まるばかりの川に誰も求めてないのに自分の都合でダムを作った罪は重いものであるが、いずれにしてもダム崩壊即ち大踏み上げも時間の問題である。