反発が期待されたNY市場は堅調な寄り付きから一時100ドル高まで上昇したが大引けにかけて小幅安と前日と同様の期待を裏切る動きとなった事から本日の東京市場は終始売り先行の暗い一日となっている。ダウは84円安で始まり安値218円安があって大引け216円安の17.849円、先物も10万6.939枚の出来高で17.850円引け、いずれも久々に一日を通した大きな下落である。本日で4日連続の下落であるが先週の6連騰及び新高値に対する押し目としては常識の範囲の動きであり、相場としても25日線を割り込んだ本日の216円安は目先底入れの目途に達したものと筆者は見る所である。いずれにしても現在の東京市場はNY市場の回復待ちであり、この押し目に入るキッカケとなったNYのサブプライムローン問題の動向が反転に於いてもキッカケとなるであろう。FOMC後のバーナンキ議長の発言に注目である。
本日のほぼ安値で引けた全体相場はここ数日の中途半端な弱い動きに対する「陰の極」とも言うべき今後の相場にとっては不幸中の幸いである事も頭に入れておきたいものである。まずはNY市場の反転が第一に再びうねりを伴った大きな流れの上昇を柱に相場は元の動きを取り戻す事になるであろう。何かしらの不安材料が出て来て一時的に押しては解消と共にその分を埋めて尚上げる動きを繰り返す相場である事を忘れてはならない所である。相場は煮詰まっているだけにNYの反転から翌日の一日にして一気に改善する可能性も十分である。くれぐれも弱気は禁物であり、引き続きNY市場の反転と大商い銘柄がどこへ入れ替わるかに注目する所である。
目立った銘柄では、カリヨン証券が投資判断を「アンダーパフォーム」から「Buy」に2段階引き上げたノーリツ鋼機(7744)が買われ東証1部上昇率ランキングトップに。新光証券が投資判断を最上級の「1」の評価を継続したアークランドサカモト(9842)や、原発関連から東芝プラントシステム(1983)も上昇。
 その他、松坂屋ホールディングス(3051)、大丸(8234)、良品計画(7453)、ミニストップ(9946)、ユナイテッドアローズ(7606)など小売株が買われております。
個別では、オリコン(4800)、ネットインデックス(6634)、YOZAN(6830)がストップ高まで買われた他、サイバーコム(3852)、ネクストジェン(3842)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)、NTTデータイントラマート(3850)なども逆行高に大幅上昇。
 「暴騰銘柄の暴落後の短期反発狙い」として『特別会員銘柄』として昨晩紹介させていただいたオー・エイチ・ティー(6726)は暴騰しマザーズ市場上昇率ランキングトップとなっております。

 さて、日経平均株価は予想以上の下落となり新興市場では直近公開銘柄が反発いたしましたが全般的には軟調商状を継続。低位材料株などもパッとしない動きとなっております。
 明日の5月鉱工業生産・速報値や、米28日にFOMC後の声明文を控えていることも買いを手控えさせる要因となっております。ただ明日以降、ETFの配当取りからの上昇も期待されるだけに、大きく突っ込んでいる銘柄は反発期待で見て行きたい。

 佐伯建設工業(1889)を始め太平洋興発(8835)など調整が進んでいる低位材料株や、「暴騰銘柄の下落後の短期反発狙いの買い」でビーマップ(4316)、三井住建道路(1776)などをマーク。超低位銘柄からはヤマシナ(5955)の更なる上昇に期待して見ていきます。