NY市場が独立記念日を控えて今夜半日取引、明日休場という事で東京市場は見送り気分の強い一日となっている。朝方はNYの強い上昇とシカゴ225先物の18.270円引けを背景に60円高と堅調に始まったが後場に入って一気に変わらずまで上げ幅を縮小して大引け3円高の18.149円、先物出来高6万3.196枚の18.210円引け約60円の順ザヤと本日も現物を大きく上回って終わっている。二日新甫の7月相場に入って昨日今日と出来高は減少しザラ場で約100円動いて大引けほぼ変わらずという非常によく似た動きとなっているが、依然として中身の動きも良く先物の順ザヤは拡大して来ているだけに筆者はこの動きを嵐の前の不気味な静けさとして感じる所である。
日経平均先物の1月から6月までの出来高集計が過去最高の1.406万枚、本日は後場から一気に変わらずとなる動きの中で出来高前場2万6.000枚に対して後場3万7.000枚となっている。これを踏まえての本日の久間防衛省大臣の辞任というニュースであるが、折から安倍政権は失態に次ぐ失態で支持率は低下する一方であり選挙は自民党大敗で相場は下落すると読むのが一般的である。この様な背景で今回の売り方は自信を持って売っている事が過去最高の大商いにつながっており、本日の久間大臣の辞任に依って世間の誰もが自民党の大敗及び相場の下落を確信する所まで来た点に注目である。折から解説の通り相場は常に大衆を裏切るものであり、更にこの相場は売り方の買戻しに依る踏み上げが上昇の質である事を忘れてはならないものである。何かしらをキッカケに多少とも上げ出した所から買い戻しが買い戻しを呼ぶ大踏み上げ相場へ発展する可能性濃厚という事である。選挙後の相場についてはその近辺の動きを見ない事には何とも言えないが、選挙近辺までは引き続き強気で臨む所である。相場はキッカケ待ちであり目先18.300円抜けを一変するポイントとして注目である。
個別では、NY原油先物高から新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、コスモ石油(5007)、AOCホールディングス(5017)、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)など石油関連株が上昇。大和証券グループ本社(8601)、三菱UFJ証券(8615)、松井証券(8628)など証券株の一角が上昇しております。
 目立った銘柄では、原発関連銘柄人気から木村化工機(6378)が+100円の965円とストップ高を重ねた他、農薬専業大手の北興化学工業(4992)が+56円の473円と大幅上昇。ツカモトコーポレーション(8025)、市田(8019)など仕手材料株の一角も買われております。
 また、原発関連銘柄から大日本塗料(4611)、西華産業(8061)、イーグル工業(6486)などが上昇。その他、川田工業(5931)、西華産業(8061)、ハルテック(5916)なども買われております。
個別では、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)がストップ高を重ねた他、アライヴ コミュニティ(1400)、アガスタ(3330)、アイル(3854)、エヌ・ピー・シー(6255)、ナノテックス(7772)などがストップ高まで買われた他、ダイセキ環境ソリューション(1712)、ベルパーク(9441)、総医研ホールディングス(2385)、アウンコンサルティング(2459)なども幅のある上昇を演じております。
 さて、原発関連物色人気が続く中、北興化学工業(4992)、川田工業(5931)、西華産業(8061)など材料株の一角も買われております。新興市場銘柄は静かで値幅を生む銘柄は限定されておりますが、日々直近公開銘柄が交替で人気化するなど派手な値動きを演じる銘柄は残っております。
 本日は、ピックアップ銘柄からアウトソーシング(2427)が上昇し三角保ち合い上放れに至りました。また割安銘柄の日本エス・エイチ・エル(4327)も続伸いたしました。両銘柄共にじっくり見ていくことが出来る銘柄といえます。新たな銘柄ではテクニカル的な反発期待で、割り切りスタンスの銘柄ですがアイ ビー ダイワ(3587)をマークとなります。