本日の東京市場、シカゴ225先物の18.235円引けと日銀金融政策決定会合を背景に終始小動きの一日となっている。ダウは17円安で始まり安値57円安があって大引けほぼ変わらずの9円安18.252円、先物も5万3.808枚の出来高で18.260円である。本日は以前にも増して見送り気分は強まり商いは少なく値動きも小幅となっているが新高値を更新した翌日の動きとしては底堅く強い動きである。今週末には金利動向もハッキリしてSQを迎える事になるだけに引き続き18.300円乗せと相場の変化に注目する所である。
全体相場の無気力な動きに対して本日の相場の中身は折りからの流れにある銘柄に集中的な大量の買い物が入っていずれも強力な上昇となって来ている。この所は物色の対象となるテーマが日替わりで大きく移る動きが目立っているが、日々他へ行ってはまた戻りの動きを繰り返して結局それぞれ大きな流れにある銘柄のいずれも大幅な上昇となっている点に注目である。全体と個別銘柄が連動せずに動く「ダウは気にするな、個々の銘柄で」の相場であるが、いつでも常に相場の流れを読み取る事が最も大切という事である。
■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■
 本日の東京株式市場は売り物に押され冴えない動きが続き反落となっております。新規の買い手掛かり材料に乏しく様子見ムード。朝方から銀行株や不動産株など内需関連株を筆頭に売られております。
 個別では、ソニー(6758)、キヤノン(7751)、ニコン(7731)などハイテク株が下落。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など銀行株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株も下落。東京電力(9501)、中部電力(9502)、東北電力(9506)などの電力株も売り物に押され株価を落としております。
 一方、三井造船(7003)、佐世保重工業(7007)など造船株や、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)など商社株が買われ続伸。「米ボーイングの次期中型旅客機受注総額1100億ドル達成」の報道を受け、三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)、東レ(3402)、三菱レイヨン(3404)など関連銘柄が買われ上昇いたしました。
 目立った銘柄では「ザラ場の銘柄情報」でピックアップさせて頂いた銘柄から、木村化工機(6378)、エネサーブ(6519)がストップ高となっております。また、燃料電池試験装置の拡大期待などからチノー(6850)が上昇。業績予想の上方修正からダイドーリミテッド(3205)も上昇。
 その他、川島織物セルコン(3009)、東映(9605)、ピクセラ(6731)などが買われております。
 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■
 本日の新興市場は高安マチマチもみ合い商状。主力株では、インデックスHD(4835)、大阪証券取引所(8697)などは上昇いたしましたが、楽天(4755)、ディー・エヌ・エー(2432)、ACCESS(4813)、ソネットエンタテインメント(3789)、エン・ジャパン(4849)などは売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数は反落いたしましたが、ヘラクレス指数は小幅反発いたしました。
 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)を始め、タケエイ(2151)、ビックカメラ(3048)、エヌ・ピー・シー(6255)、日本通信(9424)、日本工業検査(9784)などがストップ高。また、ジャストシステム(4686)、マネーパートナーズ(8732)、ネクストジェン(3842)、エイチアイ(3846)なども幅のある上昇となっております。
 さて、木村化工機(6378)が続騰しストップ高となりましたが、東芝プラントシステム(1983)など先日まで連動していた原発関連銘柄に大きな動きはなく、一人旅のような動きとなっております。暴騰続く木村化工機(6378)もそろそろ調整入りとなることも考えられるだけに、伸び切れなかった銘柄については木村化工機(6378)の動きと合わせ注意しながら見ていく形となります。
 短期での買いは当日動きの出た銘柄の飛び乗り・飛び降りでコツコツ利益を取っていくスタンスとなります。またテクニカルから暴騰銘柄の下落後の短期反発も狙っていきます。特定資金介入との声が聞かれる田淵電機(6624)、日本農薬(4997)は、まだ上値が残っているものと思われます。
 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■
 本日の日経平均株価は−9円の18,252円と小幅反落。昨晩の米NY株式市場は続伸いたしましたが東京株式市場は軟調もみ合い商状が続きました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−45円の18,235円と低く回ってきたこともあり、日経平均株価は−17円の18,244円と小安くスタート。その後も上下に揺れながらも小動きに終始し−9円の18,252円で本日の売買を終了。前場9時過ぎには18,204円まで売られましたが、たいした下げには至っておりません。
 中期基調は上向き継続。短期基調も上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●○○○○○○●○●で「7勝5敗」。25日移動平均線は18,055円と上向き。日足は短い下ヒゲを持つ短小陽線を形成。
 高値圏で硬直状態。もうここまできたらズバッと上に飛んでもらいたいのですが、予想以上に重い足取りとなっております。しかし、このヨコヨコの動きも次の展開の為の調整と見られ、焦る場面でもございません。
 チャートは三角保ち合いを形成し煮詰まり状態。引き続き上下に揺さぶりながら、ゆっくりじっくりと高値を超えてくる上昇が予想されます。先週金曜日の下げから過熱感は低下しておりますので、キッカケ次第ではズバッと高値を更新し幅のある陽線を描いてくることも考えられます。
 ただ、このまま高値を抜けないと判ると一端ズルズルと18,000円前後まで下げる可能性もあるます。明日、上にブレイクしなければ「下」との見方も出来ます。