週明けの東京市場、NY市場のダウ新高値更新ナスダック小反落シカゴ225先物の18.195円引けとまちまちの動きを背景に小高く始まったが終始小安く揉み合って大引け21円安の18.217円、先物も6万4.122枚の出来高で18.210円の終りとなっている。18.300円乗せを前に足踏みしている所であるが先週末の254円高に対する一服としては非常に強い動きであり、終値はSQ値もシカゴ225先物も上回っている点を相場が一味違って来た点として注目する所である。相場の中身に於いて全体の小幅安を感じさせない強いうねりが出て来ている点に注目である。何と言っても本日の主役は資源、石油、海運、商社を中心とする市況関連株の大幅上昇である。この動きが相場の柱となって支えている事が本日の下落を小幅に留めた最大の理由であり、これだけ強い相場の柱としての動きがあれば当面の相場についても全く心配無しという所であ。
連日のNY市場の新高値に対して恐る恐る上値を取る東京市場である。慎重で臆病なのは日本の国民性とも言うが筆者は約50年相場を見て来てこんなに弱気が多く増えやすい市場を見るのは初めての事である。しかし、この相場に於いてはそれが上昇の原動力となっている上に外人は自信を持って買いに入って来ている点に注目である。外人が仕込んで上がった所で出す利食いをようやく強気になった個人投資家が買うという構図は昔からの事であるが、ここまで自国の市場が外人の良い様にされているのを見るのは本当に情けないものである。本日の寄り付き前外人動向が差し引き1.130万株と最近に無い大量の買い物となっている事を頭に入れて強気で臨む所である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 7月17日の東京株式市場は日経平均株価が小幅反落いたしました。
 昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。DOWは+43ドルの13950ドルと上昇、NASDAQ総合指数は−9.67ポイントの2697.33ポイントと下落いたしました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−75円の18,195円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3330万株、買い4460万株、差し引き1130万株の買い越し観測(金額ベースも買い越し)でした。

 東京株式市場は軟調商状。日経平均株価始値18,269円と前日終値18,238円から31円高くスタート。寄り付き後は下げに転じ、18,200円前後でもみ合う動きが続きました。引けは−21円の18,217円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり603銘柄に対し、値下がりは992円銘柄、変わらずは134銘柄。東証1部の売買代金は概算で2兆8283億円、売買高は20億5307万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 連休明けの火曜日、本日の東京株式市場は底堅く推移しておりますが、売り物に押される銘柄が散見されます。手掛かり材料に乏しく、今晩に米インテル、IBMの四半期決算を控えていることもあり、積極的な買いは見送られております。

 個別では、新日本製鐵(5401)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、三菱マテリアル(5711)、住友金属鉱山(5713)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株が上昇。
 また、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、丸紅(8002)など商社株も買い人気継続。AOCホールディングス(5017)、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、石油資源開発(1662)、新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、コスモ石油(5007)など石油関連株も買われております。

目立った銘柄では、新潟県中越沖地震を受けた復興需要への思惑から植木組(1867)がストップ高まで買われたのを始め、丸紅建材リース(9763)、北野建設(1866)、東北ミサワホーム(1907)、日成ビルド工業(1916)、ヤマウラ(1780)などが人気化し上昇いたしました。
 その他、7月5日の特別会員銘柄のシルバーオックス(8024)が暴騰、+80円の310円とストップ高となった他、クボテック(7709)、日本カーボン(5302)、市田(8019)なども上昇。

 また、一般会員銘柄の第一中央汽船(9132)が+39円の805円と続伸した他、特別会員銘柄の新和海運(9110)も幅のある上昇を演じ高値を更新。乾汽船(9113)など海運株がそろって買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、ビックカメラ(3048)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ACCESS(4813)、ミクシィ(2121)、GCA(2126)などがそろって下落。アルデプロ(8925)、リプラス(8936)は逆行高となっております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は反落いたしました。

 個別では、日本一ソフトウェア(3851)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)がストップ高を重ねた他、キタック(4707)、日本工業検査(9784)などもストップ高。FCM(5758)、ネットプライスドットコム(3328)、ゲンダイエージェンシー(2411)なども大きく買われております。

 さて、日経平均株価は高値圏でもみ合う動きとなっておりますが、東証1部の騰落数を見ると値下がり992円銘柄と、値下がり銘柄が多く、指数の下げ幅以上に個別株の動きは悪化しております。国際優良銘柄や石油や非鉄金属などの資源関連株、そして商社株、海運株などが強い動きとなっておりますが、それ以外はダラダラとした方向感の無い動きが続いております。
 また、新興市場銘柄に至っては、2番底を目指すような動きとなっており、明確な反転が無い限りは手が出し難い状況となっております。

 ですので、トレードは材料株や仕手株など動きある銘柄の飛び乗り・飛び降りや、非鉄金属、資源関連、商社、海運株など強い銘柄の順張り買いとなります。
 個別では、丸善(8236)、東都水産(8038)など仕手性株の反発狙い。その他では先日書かせて頂いた銘柄から、宮地エンジニアリンググループ(3431)、ピーアンドピー(2426)。そして、東レ(3402)、新和海運(9110)などもマーク継続となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−21円の18,238円と小幅下落。連休中の米NY株式市場が堅調に推移したことや、寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が、差し引き1130万株の買い越し観測となったことから買い優勢の展開で取引を開始。
 日経平均株価は+31円の18,269円と小高く始まりましたが、買い一巡後は売り圧力に押される形となり反落。引けは−21円の18,217円と小幅安。参院選や今晩に米主要経済指標の発表を控えていることから様子見ムードが高まっております。

 中期基調は上向き継続。短期基調はやや上向きとなっております。日経平均株価のサイコロは○○○○○●○●●●○●で「7勝5敗」。25日移動平均線は18,086円と上向き。日足は下ヒゲを持つ陰線を形成。
 長期上昇トレンドは継続しておりますが、このまま高値を抜きジリジリと上げていくのか?或いは、一端下げてから再上昇となるのか?見方が分かれております。市場では買い材料待ちとなっており、ここから高値を更新する為には新たな買いエネルギーが必要と見られます。

 ただ、本日下げたといっても僅か21円幅となっており、本日は先週末の上昇に対する軽い調整とも思われます。今週は引き続き、7月5日の18,295円、6月20日の18,297円を抜けてくるか注目されます。
 明確に高値を抜けてくるまでは、17,900円〜18,300円前後でのボックスの動きと思われます。高値を抜き去るエネルギーが蓄積されるまで、上下に揺れる動きが続くことと思われます。