本日の東京市場、シカゴ225先物の17.795円引けを背景に51円安で始まり小幅な揉み合って後場からプラスに転じる所もあったが大引けにかけて更に下落の156円安17.702円引け、先物大引けにかけてまとまった売り叩きが入って出来高10万9.275枚の大商いで17.700円引けとなっている。本日の相場は朝方から柱となる流れが無く、後場の決算発表をキッカケとする船株の上昇がそれに近いものとなって相場全体も切り替えしたが船株が下落すると同時に前場に輪を掛けた全面大幅安となっている。この所は市場で全面安と言われる日が多々あったが日々交代で大幅に上昇する流れがあっただけに悪い相場ではなかった。本日の本当の意味での全面安はさすがに筆者も気が滅入る所である。しかし、この相場は柱を一本に決めずに原子力関連株や鉄鋼株及び市況関連株等々の大きな流れが日替わりで柱としての役目を担って来ただけに本日の動きは一過性のものとなって再びこれ等の上昇から全体相場は立直しに入る事になるであろう。全体相場の上昇にはまずその柱となる流れの上昇が必要不可欠であり明日以降の相場の中身に於いてどの流れから上昇するかに注目である。
昨日筆者は選挙までの2日間の相場に注目と解説したが、一日目の本日は相場の柱が消えた所から先物を大量の売り叩きで崩して全般的に無差別に売る動きとなった。残す明日一日、世界主要国の株式市場で出遅れが非常に目立っている上に自民党大敗も織り込んだ東京市場の相場に対して本日の売り玉がどう対応するかに注目である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 7月26日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+68ドルの13785ドル、NASDAQ総合指数は+8.31ポイントの2648.17ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−65円の17,795円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3700万株、買い3080万株、差し引き620万株の売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。

 東京株式市場は引けにかけて一段安となっております。日経平均株価始値17,807円と前日終値17,858円から51円安くスタート。積極的な買いは見られず様子見ムードが広がっておりましたが、後場中頃から売り物が加速し下げ幅を拡大いたしました。引けは−156円の17,702円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり275銘柄に対し、値下がりは1,374銘柄、変わらずは78銘柄。東証1部の売買代金は概算で3兆213億円、売買高は20億1168万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 昨晩の米NY株式市場は反発いたしましたが、東京株式市場は先物主導で売り崩され下落。参院選前で積極的な買いが手控えられる中、上値の重さばかりが目立つ格好となりました。
 個別では、新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株も下落しております。

 また、キヤノン(7751)、TDK(6762)、アドバンテスト(6857)などハイテク株や、住友商事(8053)、三菱商事(8058)、伊藤忠商事(8001)など商社株も下落。三菱倉庫(9301)、三井倉庫(9302)など倉庫株や、三井不動産(8801)、住友不動産(8830)など不動産株も下落し、セントラル硝子(4044)、旭硝子(5201)、日本板硝子(5202)などガラス株も大きく売られております。

 その中目立った銘柄では、先日の一般会員注目銘柄のメガネトップ(7541)が+300円の1,825円とストップ高と続騰し東証1部上昇率ランキング2位にランクイン。業績予想の上方修正が好感されたホクシン(7897)や、第1四半期決算発表から任天堂(7974)、マースエンジニアリング(6419)、JUKI(6440)、テルモ(4543)、日本航空電子工業(6807)、芝浦メカトロニクス(6590)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、楽天(4755)を始め、フィンテック グローバル(8789)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは買われましたが、インテリジェンス(4757)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ACCESS(4813)、ミクシィ(2121)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、アセット・マネジャーズ(2337)などは売り物に押され下落いたしました。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は下落いたしました。

 個別では、アイ・ビー・イー(2347)、オールアバウト(2454)、BBH(3719)、日本ファルコム(3723)、ホロン(7748)などがストップ高まで買われた他、ゴルフパートナー(3074)、イマジニア(4644)、リスクモンスター(3768)、ベリサーブ(3724)などが目立った上昇となっております。
 反面、サンウッド(8903)、ジェイエイシージャパン(2124)、三ツ知(3439)がストップ安に沈み、イー・ギャランティ(8771)、ネットインデックス(6634)、きちり(3082)、アイル(3854)、ラ・パルレ(4357)なども大きく売られております。

 さて、参院選を前に先物主導で下落。市場ではCTAの先物売と指摘されておりますが、買いが入り難い中、大きく下げております。日経平均株価は7月17日の18,269円から僅か7営業日で本日安値の17,678円まで591円幅の下落を演じております。
 新興市場はもともと大きく売られていることもあり、日経平均株価の動きに関係なく張り切ってもらいたいのですが、はっきりとしない動き。新日本製鐵(5401)、三菱重工業(7011)などの重厚長大株も売り物に押されており、物色対象が定まらず難しい場面といえます。
 引き続き、新興市場の下げ過ぎ銘柄を見ていきますが、無理をしないで、慎重姿勢で臨んでいきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−156円の17,702円と続落。昨晩の米NY株式市場は反発いたしましたが、シカゴ平均株価先物大証終値−65円の17,795円まで売られ安く回ってきたことや、寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が、差し引き620万株の売り越し観測と売り姿勢が継続したことなどが嫌気され下落。

 参院選や続々と発表される主要企業の第1四半期決算を見極めたいとの見方から様子見姿勢が続いております。日経平均株価は−51円の17,807円と安くスタート。後場に入り+3円の17,861円まで戻した場面がありましたが、再度売り崩され−156円の17,702円で本日の売買を終了いたしました。

 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●○●●○○●○●●で「4勝8敗」。25日移動平均線は18,086円と下向き。日足は上ヒゲを持つ陰線を形成、崩れ足。
 本日の下落で5日移動平均線・25日移動平均線に続き、75日移動平均線も割り込みました。上昇トレンドの下値抵抗線を割り込んだ上、これまで続いていた17,850円〜18,250円前後での動きからはっきりと下に落っこちた形となりました。

 チャートは更に弱くなりました。明日以降強い反発を見せずダラダラとした動きとなると、17,500円ほどまで売られる可能性もございます。明日は、小幅反発の動きを予想しておりますが、どの程度の反発を演じることが出来るかで強弱を見ていきます。