週明けの東京市場、朝方はNY市場の下落と参院選に於ける自民党大敗を背景に145円安で始まり安値241円安まで下げる所もあったが後場から大きく戻しに入って大引け5円高の17.289円高値引け、先物出来高14万164枚の大商いで17.300円の終りとなっている。自民党大敗は以前より予想されていた事であるだけに結果が出てすっきりした点、安値から約250円上昇して「朝安引け高」の形でプラスで引けた点、相場の中身に於いて大きな流れのいずれもが息を吹き返して強力に上昇して来た点、これ等の特徴から本日の前場を以って相場は目先の底を打ったものと筆者は見る。出来高も23億1.600万株の売買代金3兆2.597億円と先週に続く大商いであり、これで相場は明日から柱となる流れの高値取りと共に上値に挑戦する事になるであろう。月末大幅高に大いに期待である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 7月30日の東京株式市場は日経平均株価が小幅反発いたしました。
先週末の米NY株式市場は大幅続落。DOWは−208ドルの13265ドル、NASDAQ総合指数は−37.10ポイントの2562.24ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−270円の17,020円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3270万株、買い2490万株、差し引き780万株の売り越し観測(金額ベースでは小幅買い越し)でした。

 東京株式市場は引けにかけて下げ渋る展開。日経平均株価始値17,138円と前日終値17,283円から145円安くスタートし、−241円の17,042円まで売られる場面がありました。後場に入ると押し目買い優勢となり下げ幅を縮小。結局+5円の17,289円とプラスに転じ本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,110銘柄に対し、値下がりは519銘柄、変わらずは97銘柄。東証1部の売買代金は概算で3兆2597億円、売買高は23億1691万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は朝安後反発基調に転じております。先週末の米NY株安や参院選自民党が歴史的な敗北となったことなどから売り気配で始まりましたが、次第に押し目買いが広がり引けにかけて買われる形となりました。
 個別では、新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株が反発。

 また、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株の一角や、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8053)、丸紅(8002)など大手商社株も反発。バルチック海運指数の最高値更新から、川崎汽船(9107)、新和海運(9110)、明治海運(9115)など海運株も買われております。
 反面、東京電力(9501)、中部電力(9502)など電力株や、NTT(9432)、NTTドコモ(9437)、KDDI(9433)、ソフトバンク(9984)など通信株は下落。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、三井住友海上火災保険(8752)、日本興亜損害保険(8754)など損保株も下落いたしました。

 目立った銘柄では、第1四半期決算発表からネットワンシステムズ(7518)がストップ高まで買われ、日本電産(6594)、日本ガイシ(5333)、日本曹達(4041)も好決算や業績の上方修正などが好感され上昇。
 クボテック(7709)はストップ高を重ね、モリテックス(7714)、津田駒工業(6217)、イオンモール(8905)も買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場押し目買いが広がり反発。主力株では、ディー・エヌ・エー(2432)を始め、GCA(2126)、ACCESS(4813)、シンプレクス・インベストメント・アド(8942)、日本ベリサイン(3722)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、アセット・マネジャーズ(2337)、ガンホーオンライン(3765)などが上昇いたしましたが、インデックスHD(4835)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ミクシィ(2121)などは売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数はそろって反発いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」ピックアップ銘柄からアプリックス(3727)、インフォテリア(3853)、ジャストシステム(4686)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)などがそろってストップ高となった他、カービュー(2155)、ネットプライスドットコム(3328)、エヌアイシ・オートテック(5742)、エヌ・ピー・シー(6255)、トレイダーズHD(8704)などもストップ高。きちり(3082)、ケアネット(2150)、アイティメディア(2148)なども買われております。

 さて、日経平均株価は僅か5円の上昇となっておりますが、東証1部の騰落数では値上がり1,110銘柄と、個別で見ると反発に転じた銘柄が散見されます。新興市場を見てもしっかりとしている銘柄が多く、「最悪期は脱した」との見方も強まっております。
 既に大きく売り込まれている新興市場銘柄はジリジリと買われていく形が予想されますが、日経平均株価や指数連動性の高い主力銘柄については、このままV字反転は考え難く、本格上昇は、もう一度下げて2番底を確認してからとなるのではないかと思われます。
 引き続き、反騰時に上げ幅が大きい新興市場銘柄の動きを見ながら、このまま強く推移するようでしたら、大きく下げている銘柄に打診買いを入れていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+5円の17,289円と小幅反発。先週末の米NY株式市場はサブプライムローンに対する信用リスク懸念や、原油先物価格の上昇などから続落。シカゴ平均株価先物大証終値−270円の17,020円と大きく売られたことや、参院選自民党惨敗などが嫌気され、売り優勢で取引を開始。

 日経平均株価は−145円の17,138円と安寄りした後、−241円の17,042円まで突っ込みましたが、売り一巡後は反発基調に転じジリジリと上昇。引けは+5円の17,289円と前日比プラス圏に顔を出し本日の取引を終了いたしました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○●●○○●○●●●○で「5勝7敗」。25日移動平均線は18,011円と下向き。日足は下ヒゲを持つ陽線を形成、逆襲線。
 先週末の400円幅の下落から更に−241円の17,042円と17,000円割れが気にされるほどまで売られた場面がありましたが、中国上海総合指数の最高値更新なども後押ししリバウンドの動きに転じております。

 市場では本日の動きから「自民惨敗を織り込んだ。前場の安値が当面の安値となる。」と強気に転じる声も出ております。しかし、これまでの下落を見ると、一度リバウンドに転じても2・3日後は再度下落しグサリグサリとダメ押しで安値を付ける形となっております。
 今回もこのような下落となるかは実際の動きを見ていかないと判りませんが、ここから更に上げた位置での強気な買いには注意も必要といえます。