本日の東京市場、NY市場の反発及びシカゴ225先物の17.295円引けと昨日の引け味の良さを背景に25円高の小高い寄り付きとなったが主要銘柄の決算を控えての様子見と利食い大引け40円安の17.248円、先物は10万3.142枚の出来高で17.280円の終りとなっている。本日は4〜6月期決算のピークであり小幅に揉み合う相場の中で個別が決算の内容次第で動く高安まちまちの相場付きとなっているが、新日鉄を中心にこの相場の柱となっている流れのいずれも引けにかけて大きく戻している点とこれを受けて明日の相場に期待する動きから先物は現物に対して約30円高い17.280円引けとなっている点に注目する所である。
筆者は昨日の相場付きから本日は17.350円から17.400円台に乗せて月末を飾ると見ていたが二日新甫の神風は吹く事無く7月相場を終えた。この動きに少々失望したと同時に目先の相場には注意が必要と見る所である。ただし、それはあくまでも全体相場に対してであって相場の中身は依然として流れもうねりもあるだけに個別銘柄に取り組む事には全く問題無しである。明日からの8月相場は目先「ダウは気にするな個々の銘柄で」の態勢であり、これからの流れと一服に入る流れを見極めて仕込みと利食いを確実に進めてゆく事が大切な場面である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 7月31日の東京株式市場は日経平均株価が反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+92ドルの13358ドル、NASDAQ総合指数は+21.04ポイントの2583.28ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−5円の17,295円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3730万株、買い3450万株、差し引き280万株の売り越し観測(金額ベースでは小幅買い越し)でした。

 東京株式市場は国際優良株の一部が売られております。日経平均株価始値17,318円と前日終値17,289円から29円高くスタートいたしましたが様子見ムードが強く、買い一巡後は前日比マイナス圏でもみ合う動きとなりました。引けは−40円の17,248円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,045銘柄に対し、値下がりは592銘柄、変わらずは89銘柄。東証1部の売買代金は概算で3兆930億円、売買高は21億3917万株となっております。


 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 第1四半期決算がピークを迎える中、東京株式市場は高安マチマチ冴えない動きが続いております。
 個別では、公正取引委員会が鉄鋼製品の価格操作の疑いで立ち入り検査と報じられた新日本製鐵(5401)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)、住友金属工業(5405)などの鉄鋼株が下落。新日鉄、JFE、住金の3銘柄をはじめ、住友金属鉱山(5713)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株の一角も下落しております。

 また、三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)、三井造船(7003)、佐世保重工業(7007)など造船・重機株も下落し、キヤノン(7751)、ソニー(6758)などハイテク株の一角や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)など自動車株も株価を落としております。

 その中、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株が上昇。目立った銘柄では、第1四半期連結決算が好感された藤和不動産(8834)が大幅上昇し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。日立国際電気(6756)、サンデン(6444)も第1四半期連結決算が好感され上昇。
 その他、シンキ(8568)、ネクシィーズ(4346)、ベンチャー・リンク(9609)、今仙電機製作所(7266)、三井海洋開発(6269)なども買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場押し目買い継続し小幅続伸。主力株では、アンジェス MG(4563)を始め、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ミクシィ(2121)、アルデプロ(8925)などが買われましたが、楽天(4755)、スパークス・グループ(8739)、GCA(2126)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、アセット・マネジャーズ(2337)などは売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数はそろって小幅続伸いたしました。

 個別では、ジャストシステム(4686)を始め、ウェッジHD(2388)、BBH(3719)、エイチアイ(3846)、アプレック(8489)などがストップ高まで買われた他、マルマエ(6264)、燦キャピタルマネージメント(2134)、船井財産コンサルタンツ(8929)、アイティメディア(2148)なども幅のある上昇を演じております。

 さて、日経平均株価は小反落しこのまま反発に向かうのか?もう一段の下げがあるのか?掴み難い動きとなっております。物色は第1四半期決算で好決算が発表された銘柄を中心とした好業績銘柄が中心となっております。
 ただその中、大きく下げた新興市場銘柄がしっかりとした動きとなっております。日銀による利上げ観測を前に売られ続けてきた、クリード(8888)、パシフィックマネジメント(8902)、アイディーユー(8922)などの不動産、不動産ファンド関連株なども買われるなど変化も感じさせております。

 未だ先日の暴落の余韻が残り積極的に買い向かえない状態です。明日からいよいよ8月相場入りとなります。これまで売られ続けてきた新興市場銘柄や中低位銘柄の上昇に期待。徐々に買い転換銘柄が出てくるものと思われます。大幅下落銘柄から、オー・エイチ・ティー(6726)、データ・アプリケーション(3848)などをマーク。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−40円の17,248円と小幅反落。昨晩の米NY株式市場は先日までの下落に対するリバウンドの動きとなり反発。東京株式市場はこれを好感する形となり日経平均株価は+29円の17,318円でスタートいたしました。
 しかし、ハイテク株など輸出関連銘柄が売られ指数の足を引っ張る形となり下落。24時間取引のGLOBEXでNASDAQ指数先物が売られていたことも買いを手控えさせる要因となっていたようです。

 結局、日経平均株価は−40円の17,248円で本日の売買を終了。中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○●●○○●○●●●○●で「5勝7敗」。25日移動平均線は17,978円と下向き。日足は下ヒゲを持つ小陰線を形成。
 7月17日の18,269円から昨日の17,042円までワントレンドで1,227円幅の下落を演じた後、本日高値の17,318円まで276円幅のリバウンドを演じております。17,500円ほどまでの反発が期待されるものの上値も重く、はっきりとしない動きとなっております。

 ただ、本日も下ヒゲを形成し17,200円を守って引けておりますので、昨日の後場からの戻りは継続していると見られます。本日高値の17,318円を抜けてくれば、17,500円ほどまでの上昇が期待される形となっております。
 しかし、気をつけなければならないのは、そのリバウンドは再度下落し下値確認に向かう動きも予想されます。今回もこのような下落となるかは実際の動きを見ていかないと判りませんが、ここから更に上げた位置での強気な買いには注意も必要といえます。