本日の東京市場、非常に暗い相場付きで8月相場を迎えている。朝方はNY安とシカゴ225先物の17.140円引けを背景とする79円安ので始まりから引けまで一貫した下落で大引け377円安の16.870円、先物には一日を通して大量の売り叩きが入って出来高17万651枚の大商いで16.810円引けとなっている。本日の動きに依って相場は完全に壊れて底を探る展開となった所であるが、中身に於いては相変わらず好決算や材料を発表した銘柄は素直に上昇する動きが続いている。特にこの全体相場の弱い局面に於いては物色対象が絞られて集中的な買い物が入る事で上昇も大幅になって来ている点に注目である。この動きは全体相場の底入れが一般的に確認されるまで続くと筆者は見るものであり、引き続き「ダウは気にするな個々の銘柄で」の態勢で冷静に臨む事が大切である。
本日の全体相場は良い点が一つも無い見るも無残な動きとなっている。本日の全面的な大幅下落を受けて明日は追証の投げに依る更なる下落が予想されるが、投げ切った所で反転して大底を打つ事ができるかどうかに注目である。相場はどんなひどい状態になろうと必ず復活する不死鳥である事は歴史が証明しており、その先駆けが好業績の裏付けのある各注目銘柄である。それぞれの今後の動きに期待を持って動揺する事無く取り組みたい所である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 8月1日の東京株式市場は日経平均株価が大幅続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反落。DOWは−146ドルの13211ドル、NASDAQ総合指数は−37.01ポイントの2546.27ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−140円の17,140円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り5160万株、買い2850万株、差し引き2310万株の大幅売り越し観測(金額ベースでも大幅売り越し)でした。

 東京株式市場は全面安商状。日経平均株価始値17,169円と前日終値17,248円から79円安くスタートし、ズルズルと値を下げ暴落。終盤には前日比−403円の16,845円まで下げ幅を拡大する場面がありました。引けは−377円の16,870円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり191銘柄に対し、値下がりは1,496銘柄、変わらずは39銘柄。東証1部の売買代金は概算で3兆7285億円、売買高は23億2591万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 8月入りとなった1日の東京株式市場ですが、売りが広がり大幅下落となりました。原油先物高や信用リスク懸念が再び強まり米NY株式市場が下落したことが嫌気され東京株式市場は朝方から引けにかけてズルズルと売られる展開となりました。

 個別では、4−6月期決算が大幅減益となったみずほフィナンシャルグループ(8411)が−76,000円の766,000円と大幅安に沈んだ他、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)なども大きく売られるなど大手銀行株が下落。
 大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802などの不動産株や、アイフル(8515)、武富士(8564)などノンバンク株も売られております。

 また、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、スズキ(7269)など自動車株が下落。ソニー(6758)、京セラ(6971)、東京精密(7729)なども売られております。
 目立った銘柄では、2008年3月期連結業績予想の上方修正が好感された武蔵精密工業(7220)はストップ高となり東証1部上昇率ランキングトップに君臨。同じく業績の上方修正からタムロン(7740)、東芝プラントシステム(1983)、中部飼料(2053)、イビデン(4062)なども買われ上昇。
 さらに、クボテック(7709)が急反発し一気にストップ高となった他、日本エム・ディ・エム(7600)、ミネベア(6479)、ツカモトコーポレーション(8025)なども買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され反落。主力株では、SBIイー・トレード証券(8701)を始め、インテリジェンス(4757)、インデックスHD(4835)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ディー・エヌ・エー(2432)、ACCESS(4813)、GCA(2126)などが売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数はそろって反落いたしました。

 個別では、日本工業検査(9784)がストップ高となり、アイレックス(6944)、焼肉屋さかい(7622)、エヌ・ピー・シー(6255)、サムティ(3244)、ワークスアプリケーションズ(4329)、日本一ソフトウェア(3851)などが逆行高となっております。
 反面、インフォテリア(3853)、ピーアンドピー(2426)、アストマックス(8734)などがストップ安に沈んでおります。

 しかし大きく下げてきました。日経平均株価はおよそ4ヵ月半をかけ上昇してきた上げ幅を僅か1週間で吹き飛ばす下落を演じております。個別銘柄で見ても好決算・好業績銘柄を除いた多くの銘柄が売られており、東証1部の業種別株価指数では、全33業種中32業種が下落し、値下がりは1,496銘柄に達するなど全面安となっております。

 しかし、ここからドスンドスンと下げてきた場面は反発狙いで買いチャンス到来となります。先日より書かせて頂いておりますが、狙う銘柄は新興市場を中心とした大きく売られ続けている銘柄です。恐らく今回の安値が「大底打ち」、銘柄によっては「2番底形成」となるものと思われます。個別では先日書かせて頂いたオー・エイチ・ティー(6726)、データ・アプリケーション(3848)を始め、キャリアデザインセンター(2410)などを反発期待でマークしていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−377円の16,870円と大幅続落。昨晩の米NY株式市場はサブプライムローン深刻化や原油先物高などが嫌気され反落。
 シカゴ平均株価先物大証終値から−140円の17,140円と大きく売られたことや、寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が差し引き2310万株の大幅な売り越し観測となったことなども嫌気され、東京株式市場は売り優勢で取引を開始。

 日経平均株価は−79円の17,169円と安くスタート。その後も24時間取引のGLOBEXでNASDAQ指数先物が売られていたことから売りが続き下落。引けは−377円の16,870円で本日の売買を終了。ザラ場では−403円の16,845円まで下げた場面もありました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●○○●○●●●○●●で「4勝8敗」。25日移動平均線は17,930円と下向き。日足は下放れ大陰線で暴落線となっております。

 日経平均株価は「もう1日リバウンドを試す動きとなる」と予想しておりましたが、米NY株安から本日崩れる形となりました。また「17,000円は守られるのではないか」とも思っておりましたが、本日早々に下抜け16,900円台をも割り込んできました。
 ここで気にされるのは2月後半から3月にかけての下落です。円キャリーの巻き返しから円高進行、過去最高水準の裁定買い残に伴う裁定解消売り懸念などで、2月26日の18,300円から3月5日の16,532円まで1,768円幅の下落を演じました。

 今回の下落を見ると7月17日の18,269円から本日安値の16,845円まで1,424円幅の下落を既に演じました。今回の下落が前回の下落と同じ値幅で下げると仮定すると、あと344円幅となり、16,501円までの下落が想定されることとなります。