昨日の大幅下落から心配された本日の東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の16.985円引けを受けて85円高で始まり前引け80円高の堅調な前場から後場に入って先物に大量の売り物が入った事から安値218円安まで売られたが3月5日の16.642円を守った所から一転して買い戻しが入って大引け113円高の16.984円引け、先物は大量の売り叩きと買い戻しとで出来高17万9.844枚の大商いで16.980円引けとなっている。本日の相場は昨日のNY市場が大引け間際でマイナスから150ドル高へ急上昇した動きを背景に先物への大口商いに振り回されて上下幅347円動いた波乱の動きとなっているが、昨日触れた投げ切った所から反発に入ったという事で災い転じて大底を打ったものと筆者は見る所である。ただし、相場は短時間で急激に下げた後の病み上がりである上に一般的に底入れが確認されるにはもう少々時間が必要であるだけにすぐに安定的な上昇に入る事は望めない。目先は不安定ながらも下値を切り上げる形の上昇となって中身に於いても次の相場の柱を定める動きとなるであろう。いずれにしてもどの流れが次の柱として定着するかを見極める事が大切である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 8月2日の東京株式市場は日経平均株価が反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+150ドルの13362ドル、NASDAQ総合指数は+7.60ポイントの2553.87ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+175円の16,985円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4100万株、買い2720万株、差し引き1380万株の大幅売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は上下に荒い値動きとなりました。日経平均株価始値16,956円と前日終値16,870円から86円高くスタート。前場はプラス圏で推移しておりましたが、後場に入ると下げに転じ前日比−218円の16,652円まで急落する場面が見られました。その後は上昇基調となり、結局+113円の16,984円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり867銘柄に対し、値下がりは725銘柄、変わらずは134銘柄。東証1部の売買代金は概算で3兆8307億円、売買高は23億7758万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は後場に入り崩れた場面もありましたが、不動産株やノンバンク株などが買われ反発期待の買いが入っております。
 個別では、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東京建物(8804)など不動産株や、武富士(8564)、クレディア(8567)、プロミス(8574)などノンバンク株が上昇。不動産株は2007年路線価の全国平均8.6%上昇が好材料視され外国人の買いも指摘されております。

 NY原油先物高から、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、新日本石油(5001)など石油株はしっかり。京セラ(6971)、キヤノン(7751)、アドバンテスト(6857)などハイテク株の一角も買われております。
 また、ドイツ証券が目標株価を420円から780円に引き上げた三井造船(7003)が+34円の704円と買われ、佐世保重工業(7007)も連れ高となっております。

 反面、みずほフィナンシャルグループ(8411)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株は続落。日興コーディアルグループ(8603)、松井証券(8628)など証券株の一角や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)など自動車株も続落。
 更に、ブラザー工業(6448)、クボテック(7709)、フューチャーアーキテクト(4722)などはストップ安に沈み、木村化工機(6378)、日本パーカライジング(4095)、中山製鋼所(5408)、フジミインコーポレーテッド(5384)などは大幅安となっております。

 目立った銘柄では、特定資金介入の日本エム・ディ・エム(7600)が続伸しストップ高となった他、業績の上方修正からTBK(7277)、フォスター電機(6794)、ベネッセコーポレーション(9783)などが上昇。アーバンコーポレイション(8868)、日本綜合地所(8878)、東急リバブル(8879)など不動産株の一角も大きく買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は高安マチマチの動き。主力株では、ディー・エヌ・エー(2432)、インテリジェンス(4757)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などが買われましたが、SBIイー・トレード証券(8701)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、アルデプロ(8925)、GCA(2126)、日本ベリサイン(3722)などは売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数は続落となりましたが、ヘラクレス指数は小幅反発となっております。

 個別では、UBIC(2158)、テレウェイヴ(2759)、ニューフレアテクノロジー(6256)などがストップ高となり、AQインタラクティブ(3838)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)、トレイダーズホールディングス(8704)、ゼンテック・テクノロジー・ジャパン(4296)などが買われております。
 反面、サイバーコム(3852)、サミーネットワークス(3745)、テクノマセマティカル(3787)などが大きく売られております。

 さて、東京株式市場ですがひとまずリバウンドの動きとなりました。日本ガイシ(5333)、日本カーボン(5302)、三菱電機(6503)、ニコン(7731)など高値更新を続ける銘柄もございますが、引き続き下落銘柄が散見されます。
 反発相場を期待している新興市場銘柄も上昇銘柄は限定され売り物に押され多くの銘柄が安値圏でモジモジとしております。引き続き、全体の動きに注意をしながらオー・エイチ・ティー(6726)、データ・アプリケーション(3848)、キャリアデザインセンター(2410)などを反発期待でマークしていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+113円の16,984円と反発。昨晩の米NY株式市場は押し目買いが入り反発。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、差し引き1380万株の大幅売り越し観測となりましたが、シカゴ平均株価先物大証終値+175円の16,985円と高く回ってきたことから買戻しが入り反発。

 日経平均株価は+86円の16,956円と小高くスタート。後場に入ると先物主導で急落。一時、−218円の16,652円まで下落した場面がありましたが、その後は先物主導で反発。ジリジリと引けにかけて戻す動きが続き、終値は+113円の16,984円と17,000円乗せ方向の動きとなっております。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○○●○●●●○●●○で「5勝7敗」。25日移動平均線は17,895円と下向き。日足は長い下ヒゲを持つ短小陽線を形成。

 日経平均株価は反発に転じております。昨日の17,000円割れに続き、本日は16,700円台を割り込む場面があるなど値動きが大きくなっております。昨日に、今年2月後半から3月にかけての下落のケースと今回の下落を重ね合わせ「16,501円までの下落が想定される」と書かせて頂きましたが、本日安値は16,652円までありました。
 本日長い下ヒゲを形成したことから、市場では「底打ち感が高まった」との見方も出ております。未だ不透明感が残りますが、暴落の動きも一服となり短期的な下落終了と思われます。