本日の東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の17.135円引けを受けて小高く始まり117円高を付ける堅調な前場となったが昨日に続いて後場寄りから先物へ売り叩きが入って安値70円安があって大引け4円安の16.979円、先物は本日も出来高1万8.673枚と連日の大商いとなって17.010円引けで今週を終えている。
8月に入って後場寄りで先物から売り叩く動きが続いて相場も病み上がりであるだけに反応しやすい所であるが昨日の大幅な切り替えしから下値は堅くなって来ている点、相場の中身に於いても昨日からの不動産株に続いてハイテク電機株の動きが新しい流れとして強く上昇して来ている点に注目である。まだまだ市場は暗く相場の動きも不安定であるが、少しづつ確実に相場が立直しに入って来ている点に注目する所である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 8月3日の東京株式市場は日経平均株価が小幅反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は続伸。DOWは+100ドルの13463ドル、NASDAQ総合指数は+22.11ポイントの2575.98ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+155円の17,135円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り5360万株、買い4610万株、差し引き750万株の売り越し観測(金額ベースは買い越し)でした。

 東京株式市場は冴えない動きとなっております。日経平均株価始値17,019円と前日終値16,984円から35円高くスタート。前場は小高く推移しておりましたが、後場に入ると前日終値を挟んでもみ合う動きとなりました。引けは−4円の16,979円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり686銘柄に対し、値下がりは920銘柄、変わらずは116銘柄。東証1部の売買代金は概算で3兆1680億円、売買高は21億480万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週末金曜日、本日の東京株式市場は高安マチマチもみ合い商状となっております。全般的に小高く始まりましたが、7月の米雇用統計の発表を受けた今晩の米NY株式市場の動向を見極めたいとの見方が多く、様子見姿勢が強まっております。

 個別では、新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、コスモ石油(5007)など石油株や、中部電力(9502)、関西電力(9503)、東北電力(9506)など電力株が売られております。
 一方、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、野村不動産ホールディングス(3231)など不動産株や、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株が買われ上昇しております。

 また、三井住友海上火災保険(8752)、ニッセイ同和損害保険(8759)、日本興亜損害保険(8754)など生損保株が上昇。ソニー(6758)、京セラ(6971)、TDK(6762)などハイテク株の一角も買われております。
 その中目立った銘柄では、ユニチカ(3103)を始め、今08年3月期第1四半期決算内容が好感された ダイヘン(6622)、プレス工業(7246)、ケーヒン(7251)などが上昇。また、業績予想の上方修正から新和海運(9110)が上昇し高値を更新した他、サンフロンティア不動産(8934)、日本パーカライジング(4095)、ショーボンド建設(1988)、ゼクス(8913)などが買われております。

 反面、労働者派遣法違反のフルキャスト(4848)は−20,000円の96,000円とストップ安売り気配。これまで暴騰を続けていたクボテック(7709)や業績の下方修正が嫌気されたフューチャーアーキテクト(4722)が連日のストップ安。
 その他、日本エム・ディ・エム(7600)、森精機製作所(6141)、岡村製作所(7994)、ニイウス コー(2731)なども大きく売られております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場はもみ合う動きが続いております。主力株では、楽天(4755)、ディー・エヌ・エー(2432)、インテリジェンス(4757)、インデックスHD(4835)、アルデプロ(8925)、大阪証券取引所(8697)などが上昇いたしましたが、スパークス・グループ(8739)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、アセット・マネジャーズ(2337)などが売られております。
 JASDAQ平均、ヘラクレス指数は下落いたしましたが、マザーズ指数は小幅反発となっております。

 個別では、オックスホールディングス(2350)、ヴァリック(2387)がストップ高まで買われた他、アドアーズ(4712)、テレウェイヴ(2759)、エスケーエレクトロニクス(6677)、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(4281)、アルデプロ(8925)、ラ・パルレ(4357)などが買われております。
 反面、フルスピード(2159)、フルキャストテクノロジー(2458)がストップ安に沈んだ他、サイバーコム(3852)、ディア・ライフ(3245)、ライフステージ(8991)、エヌ・ピー・シー(6255)、デジタルアドベンチャー(4772)などが大きく売られております。

 さて、暴落後もやもやした動きが続いております。好決算や業績の上方修正が発表された銘柄は買われておりますが、それを除くと目立った大きな動きはなく、買いでは勝負し難い相場環境が続いております。
 大きく下落している新興市場銘柄の動きも見ておりますが、買いも少なく安値を切り下げていく弱い動きの銘柄も再び増加しております。

 買いは新興市場の大幅下落銘柄の買いが入るまでは、直近高値を更新してきた銘柄や、三角保ち合いを形成し上放れに至った銘柄、又はそれに向かう動きとなっている銘柄を見ていきます。
 ベンチャー・リンク(9609)を始め、長野日本無線(6878)、アドバックス(4749)、川辺(8123)、アトリウム(8993)などの動きをマークしております。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−4円の16,979円と小幅安。昨晩の米NY株式市場は続伸し、シカゴ平均株価先物大証終値+155円の17,135円と高く買われたことから東京株式市場は買い優勢の展開で取引を開始いたしました。
 為替が円高方向に振れたことや、日本政策投資銀行の設備投資調査で2007年度投資計画が前年度比11%増となった事なども買い要因となっております。

 日経平均株価は+35円の17,019円で寄り付き、+118円の 17,102円まで買われた場面がありましたが、買い一巡後は売り物に押され下落。後場も17,000円水準を上下にもみ合う動きが続き、−4円の16,979円と前日終値を少し下回った位置で本日の売買を終了いたしました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○○●○●●●○●●○●で「5勝7敗」。25日移動平均線は17,854円と下向き。日足は上下に短いヒゲを持つ短小陰線を形成。

 日経平均株価は、強いのか弱いのか判り難い動きとなっております。整理して見ていくと前日の後場からの大幅な上昇に対しての調整の時間と思われます。本日上値の重さが目立っておりましたが、前日後場の急上昇に対しての調整が「時間の調整」と強い調整の仕方となっておりますので、「調整完了後はもう一段の上昇」となる可能性がございます。
 しかし、その上昇もこれまでの大きな下落に対するリバウンドと見られ、仮に来週前半にもう少し上昇したとしても、週中盤から週後半にかけて再度底値を確認する動きとなることが予想されます。反発した場面・高い位置での買いには注意も必要といえます。