週明けの東京市場、NY市場の大幅下落とシカゴ225先物の16.680円引けを背景に198円安で始まり直後に安値304円安まで付けたが先の安値16.652円を保った事から大引けにかけて大きく戻して65円安の16.914円引け、先物出来高13万3.208枚の大商いで16.860円の終りとなっている。再びサブプライムローン問題を背景とするNY市場の動きを受けての本日の相場であるが、NY市場が引けにかけて変わらずから281ドル安へ下落幅を拡大させたに対して東京市場は朝方を安値に239円戻して終わるという様に相場付きが大きく違って来た点に注目である。折から解説の通りサブプライムローン問題はNY市場の悪材料である上にNY市場の最高値を取った相場と東京市場の出遅れた相場とでは根本的に違うものであり、筆者は本日の動きを含めて「NY売りの東京買い」の相場が近いものと感じた所である。今後NYが調整している一方で東京市場が高値取る動きが出て来る事に期待ながら目先の外人動向の変化に注目である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 8月6日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
先週末の米NY株式市場は大幅下落。DOWは−281ドルの13181ドル、NASDAQ総合指数は−64.73ポイントの2511.25ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−330円の16,680円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4310万株、買い2830万株、差し引き1480万株の売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。

 東京株式市場は底堅い展開。日経平均株価始値16,781円と前日終値16,979円から198円安くスタートし、−304円の16,675円まで下落する場面がありました。その後は好業績銘柄を中心に押し目買いが広がり下げ幅を縮小。引けは−65円の16,914円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり765銘柄に対し、値下がりは832銘柄、変わらずは125銘柄。東証1部の売買代金は概算で3兆1169億円、売買高は19億9292万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は大幅続落後に下げ渋る動きとなっております。米NY株安などから売り一色で始まりましたが、押し目は買われる形となっております。東証1部の騰落数を見ても、値上がり765銘柄、値下がり832銘柄となっており値上がり銘柄数が引けにかけて増加しております。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8309)、みずほフィナンシャルグループ(8607)など大手銀行株や、大和証券グループ本社 (8601)、日興コーディアルグループ(8603)、野村ホールディングス(8604)など証券株が売られております。
 また、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、コスモ石油(5007)など石油株が下落。伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)などの商社株は反落となり、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株も売られております。

 一方、一般会員注目銘柄の佐世保重工業(7007)を始め、三井造船(7003)、日立造船(7004)など造船株が上昇。また、特別会員銘柄の第一中央汽船(9132)を始め、明治海運(9115)、飯野海運(9119)、川崎汽船(9107)、新和海運(9110)など海運株も買われ上昇しております。
 目立った銘柄では、三菱UFJ証券、みずほ証券コスモ証券が相次いで目標株価を引き上げた山武(6845)がストップ高。今08年3月期第1四半期連結決算発表からシロキ工業(7243)、ベルーナ(9997)、双葉電子工業(6986)、ダイヘン(6622)などが上昇。
 その他、クレディア(8567)、アルバック(6728)、学習研究社(9470)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、インデックスHD(4835)が買われましたが、楽天(4755)、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、GCA(2126)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は下落いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたイマジニア(4644)を始め、日本電技(1723)、ピーエイ(4766)、エヌ・ピー・シー(6255)、マルマエ(6264)などがストップ高まで買われた他、ケイブ(3760)、ニューフレアテクノロジー(6256)、リンク・セオリーHD(3373)、AQインタラクティブ(3838)などが買われております。

 さて、米NY株安などからぞれぞれの銘柄が大きく下落し始まりましたが、海運株や造船株など強い銘柄はその後しっかりと買われ上昇しております。新興市場銘柄はダラダラと売られ続けており、マザーズ指数はザラ場811.63ポイントまで売られ8月2日の817.26ポイントを割り込み直近安値を割り込む場面もございました。

 今回の下落が反発に転じた場面で、そのリバウンド相場をリードするのは売られ続けた新興市場銘柄だと予想されますが、底値反発がいつになるのかが問題となります。明確な底打ちの形や全ての売り物が出尽くすような投売り状態となれば、買いに向かいます。それまでは打診的な買いに留めるか強い銘柄についていく形となります。
 個別では、東芝プラントシステム(1983)、佐世保重工業(7007)、第一中央汽船(9132)など高値更新についていくか、新興市場銘柄を中心とした暴落銘柄の反発を狙う形となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−65円の16,914円と続落。サブプライムローン深刻化や非農業部門雇用者数が予想以下となったことなどから先週末の米NY株式市場は大幅反落。東京株式市場はこれを嫌気し朝方から売り優勢の展開に。
 為替の円高に、シカゴ平均株価先物大証終値−330円の16,680円まで売られたことや、寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が、差し引き1480万株の売り越し観測と売り姿勢継続となったことも嫌気されております。

 日経平均株価は−198円の16,781円と16,800円を割り込みスタート。寄り付き直後に−304円の16,675円まで下落する場面がありましたが、その後は買い戻す動きが続き−65円の16,914円で引けました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○●○●●●○●●○●●で「4勝8敗」。25日移動平均線は17,808円と下向き。日足は下ヒゲを持つ小陽線を形成。下げ渋る形となっております。

 本日下放れて始まりましたが、直近の安値を割り込まず踏ん張ったことから、引けにかけて緩やかに戻す動きが続きました。買い方・売り方の攻防が続いており、下げへの抵抗が見られます。
 既に一端2・3日の陽線を演じるなどリバウンドの動きに転じても可笑しくない位置まで下がっております。米NY株式市場の動向が注視されます。