本日の東京市場はNY市場の上昇とシカゴ225先物の17.030円引けを受けて95円高で始まり高値134円高を付けて大引け7円高の16.921円、先物も13万328枚の出来高で16.920円の終りとなっている。本日の相場はNY市場の上げ幅今年最大を好感する動きは朝方だけとなっているが、これはNY市場の大幅下落に対して底堅い動きとなった昨日に続くNY離れの動きとして前向きに受け止める事が大切である。昨日触れた通り東京市場とNY市場は根本的に違う相場であるだけにこの様な動きとなって当然であり、今後の東京市場が一人立ちした独自の上昇相場に入る動きに注目する所である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 8月7日の東京株式市場は日経平均株価が小幅反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は大幅反発。DOWは+286ドルの13468ドル、NASDAQ総合指数は+36.08ポイントの2547.33ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+170円の17,030円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4210万株、買い2880万株、差し引き1330万株の大幅売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。

 東京株式市場は高く始まりましたが、次第に手控えムードとなりました。日経平均株価始値17,009円と前日終値16,914円から95円高くスタートし、買い一巡後は売り圧力に押され上げ幅を縮小。後場は前日終値を挟んでのもみ合いとなりました。引けは+7円の16,921円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり440銘柄に対し、値下がりは1,183銘柄、変わらずは101銘柄。東証1部の売買代金は概算で3兆560億円、売買高は20億3646万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 東京株式市場ですが、なんとも元気の無い動きとなっております。米NY株式市場の上昇から「よし今日は強く反発するか」と期待されましたが、反発した位置では予想以上の売り物に押されております。

 個別では、大和証券グループ本社(8601)、日興コーディアルグループ(8603)など証券株や、武田薬品工業(4502)、東和薬品(4553)、など薬品株の一角や、ブリヂストン(5108)、横浜ゴム(5101)、住友ゴム工業(5110)などタイヤ株が買われております。
 反面、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、コスモ石油(5007)など石油株が続落。伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)などの商社株も大きく売られております。

 また、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)などの鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、三井金属(5706)など非鉄金属株も売られております。

 その中目立った銘柄では、第1四半期決算発表から丸文(7537)、日清オイリオグループ(2602)、三井化学(4183)が大幅な上昇を演じた他、業績見通しの上方修正からトレンドマイクロ(4704)、パイロットコーポレーション(7846)、シークス(7613)などが大幅上昇。
 また、一般会員持続銘柄のケネディクス(4321)も業績予想の上方修正から人気化し幅のある上昇を演じました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、インデックスHD(4835)エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、アルデプロ(8925)、GCA(2126)などが揃って売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は続落いたしました。

 個別では、オックスホールディングス(2350)、イメージ ワン(2667)、ミマキエンジニアリング(6638)、家族亭(9931)などがストップ高まで買われた他、エイティング(3785)、イーサポートリンク(2493)、フルキャストテクノロジー(2458)などが買われております。

 さて、米NY株高から小高く始まりましたが、引けにかけて売られサッパリとしない動きとなっております。大きく動く銘柄は好決算発表銘柄や業績上方修正発表銘柄、そして材料銘柄の一角に限定されております。
 新興市場銘柄を含めほとんどの銘柄がズルズルと下げており、「買い」では引き続き取り難い相場。しかし「売り」もここまで下げておりますので反騰リスクもあり積極的には向かえません。

 個別では、東芝プラントシステム(1983)、佐世保重工業(7007)、第一中央汽船(9132)など上昇トレンド銘柄にじっくりと乗っていくか、今後の新興市場銘柄を中心とした暴落銘柄の底入れ反発を狙う形となります。
 また材料株では、日本エム・ディ・エム(7600)に反騰期待が持たれ、割り切り系銘柄では怪しい動き続くアドバックス(4749)、川辺(8123)が上放れに向かえる形を整えてきました。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+7円の16,921円と小幅上昇。昨晩の米NY株式市場は大幅反発。年内の利下げ思惑やこれまで売られていた金融株が買われ大幅上昇いたしました。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は引き続き大幅売り越しだったものの、シカゴ平均株価先物大証終値+170円の17,030円と高く買われたこともあり、東京株式市場は買い優勢で取引をスタートいたしました。

 日経平均株価は+95円の17,009円と17,000円台で寄り付き、+135円の17,049円まで買われましたが、買い一巡後は伸び悩み+7円の16,921円で引けております。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○●●●○●●○●●○で「4勝8敗」。25日移動平均線は17,759円と下向き。日足は下ヒゲを持つ陰線を形成。

 昨日は、安く寄り付いたが引けにかけて下げ幅を縮小し下げ渋る形となりましたが、本日は高く寄り付いたものの伸び悩む形と、まったく逆の動きとなりました。日々、強弱感が対立し不安定な相場が続いております。
 テクニカル的には、一端2・3日の陽線を演じるなどリバウンドの動きに転じても可笑しくない位置まで下がっておりますが、下落トレンドの中にあり反発した場面でも上値は重いことが予想されます。下げれば2番底確認への展開が予想されるだけに引き続き慎重姿勢で臨みます。