ようやく落ち着いて来たサブプライムローン問題が昨日のNY市場に於けるウォルマートの下方修正とホームデポの減収減益決算という悪材料に依って再燃、再び世界株安の様相となって来た。これを受けてNY市場はダウ207ドル安ナスダック43p安シカゴ225先物16.615円引け、東京市場も369円安16.475円引け先物は13万3.734枚の出来高で16.400円の終りとなっている。ここ数日の相場はサブプライムローン問題への不安を抱えながらも中身から除々に立て直しの動きとなって来たが、昨日のNY市場に於ける悪材料に依って一辺に崩れたという一日である。全体相場はこの所上げても小幅でそれほど戻していなかった点が不幸中の幸いであるが3月5日の安値16.642円を割って来ただけに目先は底を探る動きが予想され、相場の中身に於いても再び柱となる流れを定める模索の動きとなるであろう。引き続きサブプライムローン問題との完全な決着を待ちながら中身に於ける流れを見極めるしかない所である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 8月15日の東京株式市場は日経平均株価が大幅反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は大幅続落。DOWは−207ドルの13028ドル、NASDAQ総合指数は−43.12ポイントの2499.12ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−225円の16,615円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4600万株、買い3820万株、差し引き780万株の売り越し観測(金額ベースは大幅な売り越し)でした。

 東京株式市場は米株安や円高基調を嫌気し全面安商状。日経平均株価始値16,659円と前日終値16,844円から185円安くスタートし、その後も売り優勢の展開が続きました。引け間際には前日比−411円の16,433円まで下げ幅を拡大。引けは−369円の16,475円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり120銘柄に対し、値下がりは1,552銘柄、変わらずは48銘柄。東証1部の売買代金は2兆9392億円、売買高は20億3332万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 米NY株式市場の大幅下落を嫌気し大きく下げております。主力株を筆頭に多くの銘柄に売りが先行し、その後も反発という反発も見せず引けにかけて下げ幅を拡大。東証1部の騰落数では値下がり銘柄が1,552銘柄に達し全面安となりました。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)など証券株、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)など不動産株が下落。
 新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、東邦亜鉛(5707)、三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株が反落。また、住友商事(8053)、三菱商事(8058)、丸紅(8002)など商社株や、新日本石油(5001)、コスモ石油(5007)、AOCホールディングス(5017)など石油株も売られております。

 その中目立った銘柄では、原発関連から木村化工機(6378)が続騰し、13日の特別会員提案銘柄のクボテック(7709)は連日のストップ高。MUTOHホールディングス(7999)は業績の上方修正が引き続き好感され4日続騰。その他、シルバーオックス(8024)、メイテック(9744)、GMOインターネット(9449)、サカイ引越センター(9039)、東京電波(6900)などが買われております。
 反面、セイコーホールディングス(8050)を始め、西友(8268)、ケネディクス(4321)、ミサワホームホールディングス(1722)などが大きく売られております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物が広がり下落。主力株では、楽天(4755)を始め、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、ディー・エヌ・エー(2432)、ACCESS(4813)、GCA(2126)、フィンテック グローバル(8789)、サイバーエージェント(4751)などが揃って売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は下落いたしました。

 個別では、オックスホールディングス(2350)、ファーストエスコ(9514)、フレームワークス(3740)がストップ高を重ねた他、システム・テクノロジー・アイ(2345)、フォーバルクリエーティブ(2724)、エフェクター細胞研究所(4567)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)などが値幅制限いっぱいまで買われました。
 また、特別会員銘柄のNTTデータイントラマート(3850)を始め、BBH(3719)、ディーバ(3836)、レカム(3323)などが買われております。反面、ノア(3346)、21LADY(3346)、データプレイス(3781)、アイ・エム・ジェイ(4305)などがストップ安に沈んでおります。

 さて、昨日までのリバウンドの動きも沈静化し売り買い逆転。本日は小さく反発する場面もありましたが、日経平均は伸びずに引けにかけて下げております。明日以降訪れるであろう反発場面で、大きく下げていた新興市場銘柄や連れ安していた材料株、好業績株などが一斉反発に転じることが予想されます。
 ここからは、資金を温存しセリングクライマックス局面でセット買いタイミングを待つ形となります。反発・反騰場面では短期で20%以上の暴騰が期待される銘柄の強気セット買い提案を行いたいと思っております。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−369円の16,475円と大幅反落し安値を更新。昨晩の米NY株式市場はクレジット市場の混乱にウォルマートの弱気な業績見通しなどが嫌気され大幅下落。米サブプライムローン問題に加え、為替の円高進行も売り注文を広げる形となりました。
 また、シカゴ平均株価先物大証終値−225円の16,615円まで売られたことや、寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が780万株の売り越し転換となったことも嫌気されております。

 日経平均株価は−185円の16,659円で安寄りスタート、その後も売り優勢の展開が続き−369円の16,475円で取引終了。引け間際では−411円の16,433円まで売られた場面もありました。
 中期基調は下向きを継続。短期基調は上向きから下向きに転換。日経平均株価のサイコロは●●○●●○○○●○○●で「6勝6敗」。25日移動平均線は17,435円と下向き継続。日足は下放れ陰線で暴落線。

 この下落は東京株式市場だけの動きではなく、欧米市場も同様な動きで世界同時株安となっております。底打ちから反発に転じる場面・底打ちも動きをそろえることが予想されており、為替も含め今晩の米NY株式市場の動向も注視されます。
 下げの理由が何であれ、これまで守っていた抵抗線を割り込み直近安値を更新しております。もう1本・2本の黒線は覚悟が必要となります。ただ、明日以降更に大きく下げてくると、そのままセイリングクライマックスとなり、売り物を出し切った後に反騰となります。