本日の東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の15.805円引けを背景に41円高で始まり高値369円高があって大引け168円高の15.901円、先物は18万3.247枚の出来高で15.870円引けとなっている。本日は小高い寄り付きから一時16.100円に乗せる大幅高から大引けにかけては上げ幅を縮小するという不安定な揉み合いの動きとなっているが、相場の中身に於いては大引けにかけて下落に転じる流れと大幅上昇を保って引ける流れとで大きく別れて来ている点に注目である。全体相場が芯のある健全な上昇に入るにはもう少々の時間が必要であるが、中身に於いては全面的な反発から次の相場の柱となる流れを定める段階に入ったという事である。毎度解説の通り全体相場の上昇には先ずその柱となる流れの強い上昇が必要であり、その意味でも本日大引けにかけて値を保った流れにある銘柄群の目先の動きには注目が怠れない所である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 8月21日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は続伸。DOWは+42ドルの13121ドル、NASDAQ総合指数は+3.56ポイントの2508.59ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+75円の15,805円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2850万株、買い1900万株、差し引き950万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は米株式市場の反発の流れを引き継ぎ反発継続。日経平均株価始値15,773円と前日終値15,732円から41円高くスタート。ジリジリと上昇し後場に入り+369円の16,101円まで買われました。引けは上げ幅を縮小し+168円の15,901円となっております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,369銘柄に対し、値下がりは288銘柄、変わらずは66銘柄。東証1部の売買代金は2兆7733億円、売買高は20億3526万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は米NY株式市場の続伸などが好感され反発継続。主力株を中心に幅広い銘柄が買われました。
 個別では、新日本製鐵(5401)を始め、住友金属工業(5405)、住友金属工業(5405)など鉄鋼株や、「特別会員セット買い銘柄」の1つである住友金属鉱山(5713)を始め、三菱マテリアル(5711)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株が続伸。
 日本冶金工業(5480)、日本金属工業(5479)などステンレス関連株や、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、日産自動車(7201)など自動車株も買われております。

 また、飯野海運(9119)、乾汽船(9113)、川崎汽船(9107)、第一中央汽船(9132)など海運株や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株や、ソニー(6758)、キヤノン(7751)、東芝(6502)などハイテク株も買われております。
 その中目立った銘柄では、短期資金流入サニックス(4651)が暴騰し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。「M&Aについて引け後に会見」と伝わったディーアンドエムホールディングス(6735)や、原発関連株の木村化工機(6378)も幅のある上昇を演じております。
 その他では、チタン工業(4098)、島津製作所(7701)、イオンモール(8905)、東洋鋼鈑(5453)などが買われております。

 反面、グッドウィル・グループ(4723)、フルキャスト(4848)が大幅続落となり、ジャックス(8584)、クボテック(7709)、GMOインターネット(9449)などが売られております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場押し目買いから続伸。主力株では、ディー・エヌ・エー(2432)を始め、ミクシィ(2121)、スパークス・グループ(8739)、アルデプロ(8925)などが買われましたが、ジュピターテレコム(4817)、楽天(4755)、ACCESS(4813)、SBIイー・トレード証券(8701)などは売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数の新興3市場は揃って続伸いたしました。

 個別では、フルスピード(2159)、フリービット(3843)、アズジェント(4288)、インタートレード(3747)などがストップ高となった他、先週末に提案させて頂いた「セット買い銘柄」からゴメス・コンサルティング(3813)が+30,000円の193,000円と暴騰し全市場上昇率ランキング4位にランクイン。同じく「セット買い銘柄」からリプラス(8936)がストップ高。特別会員銘柄からは、アイル(3854)、インタースペース(2122)が大幅上昇を演じ目標達成となっております。

 反面、シンワアートオークション(2437)、グッドマン(7535)日本コンピュータグラフィック(4787)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)、新華ファイナンス(9399)などがストップ安に沈んでおります。
 さて、反発の動きは継続し東証1部の騰落数を見ると値上がり1,369銘柄と広く買われております。ただ資金が分散している為、個別株の値動きはそれほど大きくなく掴み難い形。短期資金を巻き込み投資家心理を熱くさせるような銘柄の出現が待たれます。直近公開銘柄や仕手株、材料株などのいずれかが大きく動き出すなど、反発相場もリード役が出現してくれば更に良い展開となりそうです。

 セット買い銘柄からも飛び出す銘柄が出てきました。引き続き『押し目は買い』の視点で見ていけます。じっくりと反発相場に期待していきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+168円の15,901円と続伸。昨晩の米NY株式市場はFRBが混乱収束に向けて資金供給を続けたことなどから続伸。シカゴ平均株価先物大証終値+75円の15,805円と買われたことから、昨日に続き買い優勢で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は+41円の15,732円で寄り付き、+168円の15,901円引け。ザラ場では+369円の16,101円まで買われましたが少し上げ幅を縮小し引けております。為替相場がひとまず円高一服商状となったことも買い安心感を与える形となっております。
 中期基調は下向きを継続。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○○○●○○●●●○○で「7勝5敗」。25日移動平均線は17,057円と下向き継続。日足は上ヒゲを持つ陽線を形成しております。

 7月17日の18,269円から先週金曜日安値の15,262円までワントレンドで3,007円幅の下落。率にして16.46%の下落を演じた日経平均株価ですが、本日の16,101円まで839円の反発となりました。下げ幅の半値戻しとなると16,765円となっており、その付近が当面の戻り目標となります。
 しかし、市場は上昇に対して懐疑的な見方が強く、米NY株式市場が反落すればズルズルと下げてしまいます。今後は一本調子の上昇ではなく、上げ下げしながら底を固めそして下値を切り上げていく動きとなりそうです。