本日の東京市場、NY市場の下落とシカゴ225先物の15.830円引けを受けて34円安で始まり後場寄りからプラスに転じて高値56円高を付けて大引け変わらずの15.900円、先物は12万6.193枚の出来高で15.910円引けと久しぶりに10円の順ザヤとなって終わっている。相変わらず力無く揉み合う動きが続いて全体相場であるが日銀金融政策会合の結果が明日ハッキリする事に依って多少とも前向きな変化を迎えるものと筆者は見る。本日の大引けにかけての先物の動きは最近の動きと一味違う強さが出て来た点も含めて明日の相場の変化に注目である。
相場の中身に於いては昨日強く上昇した流れに利食いが入る一方で今回の戻りに出遅れていた流れが物色される動きが目立っている。ハイテク電機、半導体関連、水処理関連、中小型の材料株、等々であり、昨日は前回の上昇相場で柱となった流れが強く上昇して本日はその相場で柱とまではならなかったが大きな流れとして活躍した流れが強く上昇して来たという事である。冒頭に記した先物相場の変化とこの相場の中身に於ける進展は相場の立直しが確実に進んでいる事を示すものであり、明日の更なる発展と全体相場への好影響に注目する所である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 8月22日の東京株式市場は日経平均株価が−1円と僅かですが反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。DOWは−30ドルの13090ドル、NASDAQ総合指数は+12.71ポイントの2521.30ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−40円の15,830円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3140万株、買い2730万株、差し引き410万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は軟調商状。日経平均株価始値15,866円と前日終値15,901円から35円安くスタートし、前日比−114円の15,787円まで下げる場面が見られました。後場は反発基調に転じましたが前日終値付近でもみ合いが続きました。引けは−1円の15,900円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり679銘柄に対し、値下がりは940銘柄、変わらずは102銘柄。東証1部の売買代金は2兆2986億円、売買高は16億6102万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は高安マチマチもみ合い商状となっております。明日まで行われている日銀金融政策決定会合と、会合後の会見を見極めたいと積極的な買いは限定的。手控え気分が高まり方向感が見られない動きとなっております。

 個別では、新日本製鐵(5401)を始め、神戸製鋼所(5406)、住友金属工業(5405)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株が売り物に押され一服。日本冶金工業(5480)、日本金属工業(5479)などステンレス関連株も反落いたしました。

 また、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、日産自動車(7201)など自動車株、飯野海運(9119)、乾汽船(9113)、第一中央汽船(9132)など海運株も売り物に押され一服商状となっております。
 一方、NTT(9432)、KDDI(9433)、NTTデータ(9613)など情報通信株や、シャープ(6753)、富士通(6702)、エルピーダメモリ(6665)などハイテク株の一角が買われ指数を支えております。

 目立った銘柄では、MUTOHホールディングス(7999)が続伸しストップ高まで買われ、フルキャスト(4848)も急反発しストップ高買い気配で終えております。ヤマダ電機(9831)による株式取得が判明したベスト電器(8175)や、好業績が確認されたミヤチテクノス(6885)、堀場製作所(6856)なども上昇。その他、チタン工業(4098)、インボイス(9448)、ホウスイ(1352)、ジャックス(8584)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場では直近公開銘柄が大きく買われております。主力株では、楽天(4755)を始め、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)、GCA(2126)などが買われましたが、SBIイー・トレード証券(8701)、インテリジェンス(4757)、アルデプロ(8925)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは売られております。
 JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数の新興3市場は揃って反落いたしました。

 個別では、フルスピード(2159)を始め、ディア・ライフ(3245)、NTTデータイントラマート(3850)、インフォテリア(3853)、サイバーコム(3852)、ネットインデックス(6634)など直近公開銘柄が買われストップ高。その他、リプラス(8936)、ワールド・ロジ(9378)、ジェイエイシージャパン(2124)、アズジェント(4288)、ユー・エム・シー・ジャパン(6939)などもストップ高まで買われております。

 さて、反発を期待している新興市場からストップ高銘柄が増えてきました。本日は直近公開銘柄が大きく動いておりますが、今後は他の下げ過ぎ銘柄へも見直し買いが進むものと思われます。
 ストップ高街道をひた走るフレームワークス(3740)を始め、リプラス(8936)、ワールド・ロジ(9378)、フルスピード(2159)、ディアライフ(3245)、UMCJ(6939)がストップ高を重ねております。引き続き売られすぎた銘柄、特に軽量級の銘柄からストップ高連発銘柄が多くなりそうです。

 個別では、ストップ高連発候補で「ザラ場の銘柄情報」でも書かせて頂いた、ファンドクリエーション(3233)、データ・アプリケーション(3848)や、イントランス(3237)、コムチュア(3844)などの動きが期待されます。引き続き、大きく売られてきた銘柄の反発を狙っていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−1円の15,900円とほぼ変わらず。昨晩の米NY株式市場は高安マチマチでしたが、中国人民銀行が預金基準金利と貸出基準金利の引き上げを発表した事などから様子見姿勢が強まり、やや売り優勢の展開で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は−35円の15,866円で寄り付き、−1円の15,900円引け。ザラ場では−114円の15,787円まで売られた場面がありましたが、下げ幅を縮小し引けております。
 中期基調は下向きを継続。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○○○●○○●●●○○●で「7勝5敗」。25日移動平均線は16,973円と下向き継続。日足は上下にヒゲを持つ短小陽線を形成しております。

 7月17日の18,269円から先週金曜日の15,262円まで3,007円幅(16.46%)の暴落後、昨日の16,101円まで839円の反発を演じ、本日は一服となりもみ合う動きとなっております。大陰線の後なので引き続き「下有利」の展開となりますが、リバウンド継続の動きも期待されるだけに「買い難い」が「売り難い」状態となっております。

 「マエストロ」では下げ幅の半値戻しとなると16,765円に向かう動きに期待しておりますが、予想以上に上値は重く反発した場面でも市場は慎重な見方がほとんどとなっております。上げ下げしながら底を固めそして下値を切り上げていく動きを予想しております。