本日の東京市場は昨日のNY市場が休みである事と今晩の動きに対する様子見で一日を通して力無く揉み合う小休止の動きとなっている。ダウは79円安で始まり一時は先物への買戻しを中心に13円安まで切り返したが後場に入って再び売られて104円安の16.420円引け、先物出来高7万6.720枚で16.400円引け、全体の出来高も大きく減少14億5.700万株の売買代金1兆9.025億円である。相場の中身に於いても昨日までうねりを伴って上昇して来た流れのいずれも全般的な見送りの中で静かな動きとなっている一方で目先を狙った物色で小型の材料株が幕間をつなぐという正に小休止の一日という本日である。しかし、それでもこの相場の柱の流れにある銘柄群には下値を拾う買い物が入っている点、本日も寄り付き前外人動向は差し引き390万株の買い越しで3日連続の買いとなっている点に注目である。本日の相場はあくまでNY市場に対する強い様子見を背景とする一過性の動きであり、再び相場の柱となっている大きな流れを中心に芯のある上昇相場へ入る事になであろう。そのキッカケとして今夜のNY市場の動きに注目する所である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 9月4日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場はレイバーデーで休場でした。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2090万株、買い2480万株、差し引き390万株の買い越し観測(金額ベースも買い越し)でした。

 東京株式市場は軟調ムードが継続。日経平均株価始値16,445円と前日終値16,524円から79円安くスタート。売り一巡後に前日比−13円の16,511円まで下げ幅を縮める場面もありましたが、買いは続かず徐々に下げ幅を拡大いたしました。引けは−104円の16,420円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり641銘柄に対し、値下がりは935銘柄、変わらずは141銘柄。東証1部の売買代金は1兆9025億円、売買高は14億5790万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日は全般的に利益確定の売り物に押されております。中低位材料銘柄や仕手性銘柄の一角が買われておりますが、手掛かり材料難のなか様子見ムードが続いております。
 個別では、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、住友チタニウム(5726)など非鉄金属株が下落。日本冶金工業(5480)、日本金属工業(5479)なども売られております。

 また、みずほフィナンシャルグループ(8411)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)、松井証券(8628)など証券株が続落。
 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株や、キヤノン(7751)、京セラ(6971)、シャープ(6753)などハイテク株も売られております。

 その中目立った銘柄では、原油市況の上昇から人気化した富士興産(5009)が大幅上昇を演じ東証1部上昇率ランキングトップに君臨。「ザラ場の銘柄情報」でもピックアップさせていただいた原発関連銘柄の木村化工機(6378)も上昇。
 その他では、「特別会員銘柄」のメガネトップ(7541)、「一般会員銘柄」のパシフィックマネジメント(8902)を始め、クレディア(8567)、ポイント(2685)、松尾橋梁(5913)、NISグループ(8571)、クレディア(8567)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、ACCESS(4813)、シンプレクス・インベストメント・アド(8942)などが買われましたが、スパークス・グループ(8739)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、インテリジェンス(4757)、GCAホールディングス(2126)、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)などは売られております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は揃って売られております。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップした銘柄からNTTデータイントラマート(3850)、先日の「特別会員銘柄」のフィンテック グローバル(8789)が連日のストップ高まで買われた他、バルクホールディングス(2467)、セリア(2782)、クオール(3034)、T&Cホールディングス(3832)なども値幅制限いっぱいまで買われております。また、昨晩提案の「特別会員銘柄」の夢真ホールディングス(2362)は+23円の115円と暴騰し全市場上昇率ランキング2位にランクインいたしました。

 さて、先日は海運株・鉄鋼株・非鉄金属株などが買われましたが、本日は利食い売りに押されております。個別では富士興産(5009)、クレディア(8567)、メガネトップ(7541)など大きく下落した銘柄がそれぞれの材料で買われております。テクニカル重視で大きく下げている銘柄の反発を狙うか、朝方動きの出た銘柄の飛び乗り・飛び降りとなります。
 大きく下落した銘柄では、黒崎播磨(5352)、中山製鋼所(5408)、日本電子(6951)などの上昇が期待されますし、近畿日本ツーリスト(9726)を始め、フージャースコーポレーション(8907)、ライトオン(7445)、不動テトラ(1813)、富士紡HD(3104)なども上昇待ちとなります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−104円の16,420円と続落。昨晩の米NY株式市場がレーバーデーで休場だったことや、シンガポール取引所で225先物大証終値−75円の16,465円と安寄りした事から売り優勢の展開となっております。
 今晩に8月米ISM製造業景況指数の発表を控えていることや、連休明け後の米NY株式市場の動きを見極めたいとの見方も強く、積極的な買いは限定的となっております。

 日経平均株価は−79円の16,445円と小安くスタート。売り一巡後に少し戻す場面もございましたが買いは続かず反落。先週末の大幅上昇に対しての調整が続いております。引けは−104円の16,420円となっております。
 中期基調は上向き。短期基調は上向きから下向きに転換しております。日経平均株価のサイコロは○○●○●○●●○○●●で「6勝6敗」。25日移動平均線は16,461円と下向き継続。日足は十字線を形成。「上伸途上のクロス」を形成。
 市場では昨日・今日の下落から見送り気分が強まり閑散商いとなっております。上値の重さも気にされておりますが、先週末の「415円高」を考えればここでの“もたつき”も当然の動きとも取れます。

 明日以降、上・下どちらに向かっても可笑しくない形となっております。週末にかけての動きは今晩の米NY株式市場や為替の動向次第。放れた方向に走り易いことからも強気なポジションは取り難い場面となっております。