本日の東京市場、昨日のNY市場は堅調な動きであるがシカゴ225先物の16.195円引けを受けて78円安で始まり後場には再び先物に売り叩きが入って229円安まで売られる所もあったが大引けにかけて戻して134円安の16.122円引け、先物出来高11万4.084枚の大商いで16.100円の終りとなっている。本日の動きは週末である事に加えてサブプライムローン問題の影響が心配されるNYの8月雇用統計の発表を今晩に控えての揉み合いという所であるが、それに付けても方向感の無い不安定な相場である。何とか相場の中身に柱としての流れが上昇している事で辛うじて崩れずに保ったという本日の相場であり、今晩の雇用統計及びシカゴ225先物の動きを受けての来週の相場の変化に期待する所である。
東京市場は全く信頼できない政治とサブプライムローン問題という大きな不安を背景にまともな相場の動きを失っている。しかし、それでも相場はある。折から筆者は住友金属鉱山について戻り相場の核として解説して来たが、もはや相場を変える救世主として注目する所である。これ以下は無いのではないかとさえ思う非常に暗い相場であるが、だからこそ今後に期待を持って取り組みたい。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 9月7日の東京株式市場は日経平均株価が反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+57ドルの13363ドル、NASDAQ総合指数は+8.37ポイントの2614.32ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−45円の16,195円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2830万株、買い3760万株、差し引き930万株の買い越し観測(金額ベースでは売り越し)でした。

 東京株式市場は様子見ムードが強く軟調商状となっております。日経平均株価始値16,179円と前日終値16,257円から78円安くスタート。売り優勢の展開が続き後場には前日比−230円の16,027円まで下げ幅を広げる場面がありました。引けは−134円の16,122円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり668銘柄に対し、値下がりは933銘柄、変わらずは117銘柄。東証1部の売買代金は2兆2723億円、売買高は15億9111万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週末金曜日、本日の東京株式市場は軟調もみ合い商状となっております。週末要因から積極的な売買が手控えられる中、先物主導で下落いたしました。
 個別では、新日本製鐵(5401)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、乾汽船(9113)、明治海運(9115)、太平洋海運(9123)など海運株が売り物に押され下落。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)、三菱UFJ証券(8615)など証券株の一角が売られております。

 また、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)など不動産株や、キヤノン(7751)、ソニー(6759)、アドバンテスト(6857)、TDK(6762)などハイテク株も下落。NTTドコモ(9437)、ソフトバンク(9984)、インボイス(9448)など情報通信株も売られております。
 その中目立った銘柄では、大幅下落銘柄のニイウス コー(2731)が反発継続となりストップ高を重ね東証1部上昇率ランキングトップに君臨。短期資金流入から東北ミサワホーム(1907)が人気化し上昇。その他、東日カーライフグループ(8291)が反発し、日本鋳鉄管(5612)、日本空港ビルデング(9706)、ツツミ(7937)、豊田合成(7282)、石油資源開発(1662)などが幅のある上昇となっております。

 大証2部では先日提案の「一般会員注目銘柄」のシンワオックス(2654)が+43円の180円と大暴騰を演じました。
 一方安い銘柄では、クレディア(8567)が−49円の285円と大きく売られた他、ゼクス(8913)、サンシティ(8910)、MUTOHホールディングス(7999)、アーバンコーポレイション(8868)などが大きく売られております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され続落。主力株では、楽天(4755)、インデックスHD(4835)、ACCESS(4813)、エン・ジャパン(4849)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは買われましたが、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)、アルデプロ(8925)、GCAホールディングス(2126)、フィンテック グローバル(8789)などは売り物に押され下落いたしました。

 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数は続落となりましたが、ヘラクレス指数は反発いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップした銘柄からTFPコンサルティンググループ(4792)がストップ高まで買われた他、クリーク・アンド・リバー社(4763)、IRIユビテック(6662)がストップ高。その他、NOVA(4655)、アイティメディア(2148)、アイル(3854)、アライヴ コミュニティ(1400)なども買われております。

 しかし、弱い動きが続いております。反発期待として見ている新興市場ですが、ここまで大きく売り込まれているのですが依然として積極的に買い向かう動きは限定的となっております。ACCESS(4813)などのように買い転換にいたる銘柄も出てきておりますが、それはほんの一握りに限られ安値をズルズルと更新する銘柄が散見されます。
 来週は週替りから新たな動きが出てくるか注目していきます。昨日も書かせて頂きましたが、季節要因もあり「9月は主力株の動きは弱い」とも指摘されているだけに、仕手性銘柄や材料株、新興市場銘柄などの動きをマークしていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−134円の16,122円と反落いたしました。昨晩の米NY株式市場は小売各社の8月既存店売上高が良かったことや週間失業保険申請件数が事前予想を下回ったことなどから反発いたしました。
 米NY株式市場は反発し、寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が差し引き930万株の買い越し観測となりましたが、シカゴ平均株価先物大証終値−45円の16,195円と売られたこともあり、日経平均株価は押されております。

 日経平均株価は−78円の16,179円と安い位置で取引をスタート。寄り付き後、下げ幅を縮小する場面もございましたが、後場に入ると先物主導で下落。終値は−134円の16,122円で今週の取引を終了いたしました。
 中期基調は上向き。短期基調は下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○●○●●○○●●●○●で「5勝7敗」。25日移動平均線は16,370円と下向き継続。日足は上下にヒゲのある短小陰線を形成いたしました。

 8月29日の15,830円から9月3日に16,575円まで上昇。昨日に15,840円まで売られましたが後場に急反発となり16,257円で終えておりました。本日は昨日の急反発後の調整の動きとなっております。下げずに25日移動平均線を上抜き陽線を重ねれば強い形となったのですが、どうにもこうにも上値は抑えられております。

 本日の下落から昨日の急反発を見て強気に転換した声は再度弱まっております。今後は、25日移動平均線終値でしっかりと上抜け、更に2日3日25日移動平均線上で推移し16,500円を抜けてくれば、17,000円を目指す動きに発展いたしますが、本日の動きを見るとそれは難しいか。
 日々強弱感が対立し先物主導で上下に大きく乱れる不安定な相場が続いております。慎重姿勢継続となります。