週明けの東京市場、NY市場の大幅下落及びシカゴ225先物の15.805円引けを始めに4〜6月期GDPの下方修正に大幅な円高と複数の悪材料が重なって215円安の始まりから安値470円安を付けて大引け357円安の15.764円、先物は13万2.153枚の出来高で15.740円引けと一日を通した暗い相場付きとなっている。NY市場の大幅下落は8月雇用統計がサブプライムローン問題に依って予想を大幅に下回った事がキッカケとなって今後発表される銀行や証券を中心とする金融企業の悪化も心配されて来た事が背景にある。しかし、これで米政府が利下げを実行する可能性は高まったという事でもあるだけに8月18日のFOMCに向けた動向に注目する所である。相変わらず指標と米政府の駆け引きが続いているが、悪い指標の発表の次は政府が好材料を出す番であり目先は利下げを好材料とする相場の変化に期待である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 9月10日の東京株式市場は日経平均株価が大幅続落いたしました。
先週末の米NY株式市場は大幅安。DOWは−249ドルの13113ドル、NASDAQ総合指数は−48.62ポイントの2565.70ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−295円の15,805円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4120万株、買い2840万株、差し引き1280万株の大幅売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。

 東京株式市場は米株安や円高を嫌気し大幅下落しております。日経平均株価始値15,906円と前日終値16,122円から216円安くスタート。幅広い銘柄に売り物が先行し、前場中頃に−471円の15,651円まで下げ幅を拡大する場面がありました。後場は15,800円前後でもみ合う動きが続き、引けは−357円の15,764円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり201銘柄に対し、値下がりは1,457銘柄、変わらずは63銘柄。東証1部の売買代金は2兆4989億円、売買高は17億6375万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は大幅続落・全面安商状となりました。先週末の米NY株安を受け買い気が鈍い中、売り物に押されております。
 個別では、新日本製鐵(5401)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、丸紅(8002)など商社株が下落。

 太平洋海運(9123)、共栄タンカー(9130)、第一中央汽船(9132) など海運株や、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)、三菱UFJ証券(8615)など証券株、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)など不動産株も売られております。
 また、キヤノン(7751)、ソニー(6759)、アドバンテスト(6857)、TDK(6762)などハイテク株も下落。NTTドコモ(9437)、KDDI(9433)、ソフトバンク(9984)など通信株も売られております。

 その中目立った銘柄では、「投資ファンドのアドバンテッジ・パートナーズがTOBを実施する方向で最終調整に入った」と報じられた東京スター銀行(8384)がストップ高となり東証1部上昇率ランキングトップに君臨。「ザラ場の銘柄情報」でピックアップした日本農薬(4997)、MUTOHホールディングス(7999)も上昇。その他「特別会員銘柄」のダイキン工業(6367)も買い進められ上昇率ランキング9位にランクイン。
 その他では、ダイワボウ情報システム(9912)、日本水産(1332)、エステー(4951)、ニチイ学館(9792)などが買われました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され続落。主力株では、楽天(4755)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは買われましたが、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、インデックスHD(4835)、ACCESS(4813)、ミクシィ(2121)、アルデプロ(8925)、GCAホールディングス(2126)、フィンテック グローバル(8789)などは売り物に押され下落いたしました。

新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数がそろって売られております。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップした銘柄からアイル(3854)がストップ高まで買われた他、アイティメディア(2148)、コモンウェルス・エンターテインメント(3845)、コムチュア(3844)、T&Cホールディングス(3832)などが逆行高となりました。
 反面、イー・キャッシュ(3840)、モック(2363)、ウインテスト(6721)、シノケン(8909)、エリアリンク(8914)などがストップ安に沈んでおります。

 先日の暴落から反発基調を続けていた東京株式市場も米国サブプライムローン問題や為替の円高などから売られ、本日は357円安の15,764円と更に大きく下落し、2番底形成どころか安値更新の可能性さえ高まってきました。
 ただ、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップさせて頂いた、アイル(3854)、アイティメディア(2148)、オプト(2389)などのように朝方買われた人気株には短期資金が集中し更に上げおります。「買われる銘柄は更に買われる」とした動きから割り切れば取れる相場ともいえます。
 今週は週末にかけこうした流れが続くことが予想されます。新たな動きが出てくる銘柄の出現に注意しつつ、動きある銘柄をマークしていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−357円の15,764円と大幅続落となりました。昨晩の米NY株式市場は8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が4年ぶりの減少、景気後退懸念が高まりDOWは−249ドルの13113ドルと大幅安となりました。
 米NY株式市場の大幅下落に加え、寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が差し引き1280万株の大幅売り越し観測と売り姿勢が続いたことや、シカゴ平均株価先物大証終値−295円の15,805円と大きく売られたこともあり、東京株式市場は売り気配で取引を開始いたしました。

 また、為替の円高や4-6月期の実質国内総生産(GDP)改定値が下方修正されマイナス成長となったことも市場心理を更に悪化させております。日経平均株価は寄付きから−216円の15,906円と16,000円を割り込みスタート。寄り付き後には−471円の15,651円まで下げ幅を広げる場面もございましたが、後場は15,800円前後でもみ合う動きが続きました。終値は−357円の15,764円で本日の取引を終了いたしました。

 中期基調は上向きから下向きに転換。短期基調は下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○●●○○●●●○●●で「4勝8敗」。25日移動平均線は16,324円と下向き継続。日足は窓を空け下ヒゲを持つ短小陰線を形成いたしました。

 先週末に「25日移動平均線終値でしっかりと上抜け、更に2日3日25日移動平均線上で推移し16,500円を抜けてくれば、17,000円を目指す動きに発展いたしますが、本日の動きを見るとそれは難しいか、慎重姿勢継続となります」と書かせて頂きましたが、米NY株式市場の大幅安から大幅続落、ドスンと15,700円台に下げてきました。
 15,600円前後の水準は押し目買いも入りやすいことから、一端の反発も考えられますが下向きの強い力が働いていることから、積極的に買い向かう場面でもございません。今週末にメジャーSQ、3連休を控えていることから週後半に向けても厳しい動きが懸念されます。引き続き慎重姿勢で臨みます。崩落足ですので買いはここから三空・三手大陰線などを待つ形です。