本日の東京市場、NY市場の上昇及びシカゴ225先物の15.705円引けと予想を上回った7月機械受注の発表を受けて22円高で始まったが直後にはマイナスに転じて安値154円安を付けた所から先物を中心にまとまった買い戻しが入って再びプラスに転じて高値175円高を付けて大引け112円高の15.877円、先物出来高12万6.313枚の大商いで15.840円の終りとなっている。NY市場に於ける大幅に悪化した雇用統計とこれを受けての下落に対する政府の次の一手好材料として注目される所であるが、昨日早速連銀関係者が利下げを匂わした発言をした事が大引けにかけての上昇につながっている。本日の東京市場もこれに合わせた動きであり、完全なNY頼みの相場には情けない限りであるが引き続きNY市場の動向を好材料とする相場の変化に期待したい。目先の注目点として、今夜のバーナンキ氏の発言、SQを控えた週末にかけての先物の動き、18日19日のFOMCに於ける金利動向、いずれも相場に大きく影響する材料として注目しながら相場の変化を見極める所である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 9月11日の東京株式市場は日経平均株価が反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。DOWは+14ドルの13127ドル、NASDAQ総合指数は−6.59ポイントの2559.11ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−35円の15,705円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4060万株、買い2220万株、差し引き1840万株の大幅売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。

 東京株式市場は3日ぶりに反発に転じております。日経平均株価始値15,787円と前日終値15,764円から23円高くスタート。前場中頃に−154円の15,610円まで売り込まれる場面がありました。売り一巡後はプラスに転じ上げ幅を拡大。引けは+112円の15,877円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり774銘柄に対し、値下がりは807銘柄、変わらずは136銘柄。東証1部の売買代金は2兆4431億円、売買高は17億5272万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は朝安後に反発。引けにかけて引き締まる動きとなりました。ただ、東証1部の騰落数を見ると値下がり銘柄数は807銘柄と多くはっきりとした反発の動きには至っておりません。
 個別では、新日本製鐵(5401)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)、丸紅(8002)など商社株、住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)など非鉄金属株の一角が反発。

 また、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など、これまで大きく売られていた不動産株に押し目買いが入り反発。川崎汽船(9107)、乾汽船(9113)、明治海運(9115)など海運株や、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株も引けにかけて上昇。
 野村ホールディングス(8604)、大和証券グループ本社(8601)、三菱UFJ証券(8615)など証券株も反発いたしました。

 その中目立った銘柄では、「ザラ場の銘柄情報」で動き出した場面でピックアップさせて頂いたシルバーオックス(8024)が暴騰し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。同じく「ザラ場の銘柄情報」でピックアップした大京(8840)や、一般会員注目銘柄のサンシティ(8910)も大幅上昇。
 その他、ゼファー(8882)、パシフィックゴルフグループインター(2466)、古河電池(6937)、日本エム・ディ・エム(7600)などが買われました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され続落。主力株では、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、インテリジェンス(4757)、ミクシィ(2121)、GCAホールディングス(2126)などは買われましたが、楽天(4755)、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、インデックスHD(4835)、アルデプロ(8925)、フィンテック グローバル(8789)などは売り物に押され下落いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数がそろって売られております。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップした銘柄からコムチュア(3844)、アイフリーク(3845)、イー・ギャランティ(8771)がストップ高まで買われた他、総医研ホールディングス(2385)、アークランドサービス(3085)、プロパスト(3236)、ケイブ(3760)もストップ高。その他、ジーダット(3841)、アイレップ(2132)、コシダカ(2157)なども幅のある上昇を演じております。

 一方、シニアコミュニケーション(2463)、トランスジェニック(2342)、エイジア(2352)、モック(2363)、エスケーエレクトロニクス(6677)、インターアクション(7725)などがストップ安に沈むなど新興市場銘柄は処分売りも進んでおります。

 さて、日経平均株価は反発いたしましたが、個別株の動きを見ると下落銘柄が多く弱い動きが続いております。明日以降、日経平均が2番底を形成し反騰に向かうのでしたら、大きく下げた銘柄の反発を積極的に狙っていく形となりますが、安値を更新する銘柄が日々増加しており、まだ積極的に買い向かえる環境ではございません。
 ただ、朝方動いた人気銘柄には短期資金が集中し、引けにかけて上昇しております。「買われる銘柄は更に買われる」とした動きから割り切れば取れる相場となっており、新たな物色対象が生まれるまでは、一部の資金で動きある銘柄の飛び乗り・飛び降りとなります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+112円の15,877円と反発いたしました。昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。寄り付き前に発表された7月の機械受注統計は、前月比17.0%増と市場予想を大きく上回りました。
 寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が差し引き1840万株の大幅な売り越しと売り姿勢が続いております。

 日経平均株価は+23円の15,787円と小高い位置で取引を開始いたしましたが、寄り付き後は売りに押され下落。買い手が限定される中、先物主導で下げ幅を広げ−154円の15,610円まで売られました。

 しかしその後は、不動産株を中心に内需関連株に押し目買いが入り上昇に転じております。+112円の15,877円で本日の取引を終了。
 中期基調は下向きを継続。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○●●○○●●●○●●○で「5勝7敗」。25日移動平均線は16,295円と下向き継続。日足は下ヒゲを持つ陽線を形成いたしました。

 日足は2日続けて下ヒゲを形成し下げ渋っております。このまま陽線を重ね、25日移動平均線を抜けてくる上昇を見せると「本日安値の15,610円が2番底だった」となりますが、現時点では下げに対してリバウンドの範囲内の動きとなっております。
 チャートからはリバウンドが一巡すると再度下落に転じ、底値を探る展開が予想されますので「買い」は注意が必要です。

 明日以降本日安値15,610円を割り込むと、8月17日に記録した15,262円をも割り込むような本格的な下落に発展する可能性もあります。昨日も書かせて頂きましたが、更なる反発も考えられますが下向きの強い力が働いていることから、積極的に買い向かう場面でもございません。今週末にメジャーSQ、3連休を控えていることから週後半に向けても厳しい動きが懸念されます。引き続き慎重姿勢で臨みます。