本日の東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の16.480円引けを背景に93円高で始まり直後に付けた109円高を高値にマイナスに転じたが後場2時から切り返して大引け32円高の16.413円、先物は8万8.287枚の出来高で16.390円の終りとなっている。約580円の大幅上昇の翌日とあって多少安くても当然の所が本日のザラ場で付けた安値37円安から再び上昇に転じた動きは新しい相場の強さ以外の何者でもない。特に長きに渡って先物につられて動いて来た相場が本日は中身から上昇して先物が追いかける形となっている点に注目である。つまり、相場は完全に新しい局面に入っただけに今までの見方も変える事が大切な場面であり弱気は禁物という事である。
相場が新たな局面に入った事で動きも一気に良くなって来たが、しばらく大波乱の動きが続いて来た事で市場はまだまだ信頼を持っていない。しかし、これは毎度の事であり本日8日ぶりに寄り付き前外人動向が960万株の買い越しとなっている点に大きな意味がある。ここから相場は柱としての流れにある銘柄群から全値戻しに向かう事になり、それを達成する近辺には再び大規模な売り方の買戻しに依る踏み上げ相場となるであろう。鬱憤を晴らしてお釣りが来る動きに大いに期待である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 9月20日の東京株式市場は日経平均株価が小幅続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は続伸。DOWは+76ドルの13815ドル、NASDAQ総合指数は+14.82ポイントの2666.48ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+110円の16,480円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2770万株、買い3730万株、差し引き960万株の買い越し観測(金額ベースも買い越し)でした。

 東京株式市場は高く寄り付きましたが利益確定売りに押されております。日経平均株価始値16,474円と前日終値16,381円から93円高くスタート。+110円の16,491円まで上昇した後は前日終値を挟んでもみ合う動きが続きました。引けは+32円の16,413円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり653銘柄に対し、値下がりは975銘柄、変わらずは94銘柄。東証1部の売買代金は2兆5956億円、売買高は19億1218万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は日経平均株価は小幅続伸となりましたが、個別で見ると下落銘柄が多く急騰後の一服商状となっております。
 個別では、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、三菱UFJ証券(8615)など証券株や、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株が売り物に押され下落。

 また、アドバンテスト(6857)、東京エレクトロン(8035)、エルピーダメモリ(6665)など半導体関連株や、武富士(8564)、ポケットカード(8519)、アイフル(8515)、プロミス(8574)など消費者金融株も大きく売られております。

 一方、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5401)などの鉄鋼株や、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株が上昇。三井不動産(8801)、住友不動産(8830)、ケネディクス(4321)、リサ・パートナーズ(8924)など不動産株の一角も買われております。

 目立った銘柄では、「マエストロ」の注目銘柄のホクシン(7897)が+57円の402円と大暴騰を演じ東証1部上昇率ランキングトップに君臨。同じく注目銘柄の日本冶金工業(5480)も+107円の1,145円と大幅上昇を演じ東証1部上昇率ランキング6位にランクインとなりました。
 また「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたニッケル関連銘柄の日本金属(5491)、日本金属工業(5479)も大幅な上昇を演じ上昇率ランキング3位・4位に顔を並べ、第一中央汽船(9132)、太平洋海運(9123)、日本農薬(4997)なども幅のある上昇を演じました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、楽天(4755)を始め、ACCESS(4813)、アルデプロ(8925)、日本レップ(8992)などは買われましたが、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、インデックスHD(4835)、フィンテック グローバル(8789)などは売られております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数はそろって反落いたしました。

 個別では、フリービット(3843)、リアルコム(3856)、平田機工(6258)、アストマックス(8734)、ワールド・ロジ(9378)、日本通信(9424)などがストップ高となりましたが、デジタルスケープ(2430)、ノア(3383)、エム・ピー・テクノロジーズ(3734)、ジー・エフ(3751)、スパークス・グループ(8739)などはストップ安に沈んでおります。

 さて、本日は全般一服商状となっておりますが、その中日本冶金工業(5480)、日本金属(5491)、日本金属工業(5479)などニッケル関連銘柄や、第一中央汽船(9132)、太平洋海運(9123)など海運株、日本農薬(4997)などの材料株が買われております。
 テクニカル的には下げ続けている新興市場銘柄の反発が期待され、そちらに資金を向けたいところですが、買いは入り難くズルズルと下げ続けていることから、はっきりとした動きが見られるまでは静観となります。

 それまでは、引き続き、当日動きの良い銘柄の飛び乗り・飛び降りトレードを行いながら、ニッケル関連銘柄を含めた非鉄金属関連株や、調整をこなした鉄鋼株、反発を強める商社株などを狙っていく形となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+32円の16,413円と小幅続伸。昨晩の米NY株式市場は8月消費者物価指数が予想を下回ったことなどから続伸。戻り継続となりました。
 東京株式市場は米NY株式市場の続伸や、シカゴ平均株価先物大証終値+110円の16,480円と買われたことなどが好感され買い気配で取引を開始いたしました。

 寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が差し引き960万株の買い越し観測となったことも追い風となり、日経平均株価は+93円の16,474円と窓空けスタート。寄り付き後に+110円の16,491円まで上昇いたしましたが、買い一巡後は売り物に押される展開に。後場はもみ合う動きが続き+32円の16,413円で引けました。

 中期基調は下向きを継続。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●○●●○●○○●○○で「6勝6敗」。25日移動平均線は16,092円と下向き継続となっておりますが、ほぼフラットに変わってきております。日足は下ヒゲを持つ短小陰線を形成。昨日の『579円高』に対し小休止・一服となりました。

 昨日の暴騰場面、「ザラ場情報」で「主力株の大幅な上昇から底打ち感が高まり市場のムードは好転しております。日経平均株価終値で2・3日続けて16,200円台をキープし居所を変えてくれば、底入れ感は更に高まってきます」と書かせて頂きましたが、本日も続伸し16,200円台をキープいたしました。
 明日も大きく売られることが無ければ上昇基調をキープし9月3日の16,575円にアタックする動きが期待されます。しかし、16,200円を割り込んでくると基調は弱くなりますので注意も必要といえます。
 上に下に日々大きくぶれる動きが続いておりますので、大きくポジションを作るには方向がはっきりとしてからとなります。