週末の東京市場、NY市場の下落及びシカゴ225先物の16.215円引けを受けて129円安で始まり安値167円安を付けて大引け101円安の16.312円引け、先物は8万4.794枚の出来高で16.270円の終りとなっている。3連休と総裁選を控えている事で見送り気分が強い上にこの所の上昇に対する利食いも入って終始安い揉み合いの一日であるが、寄り付き前外人動向が差し引き240万株の買い越しと2日連続の買いとなっている点、現物先物共に大引けはシカゴ225先物を大きく上回っている点、相変わらず相場の柱としての銘柄群の強力な上昇に依って大引けにかけて戻しに入っている点、更には大型株の一角に大きな変化が出て来ている点に注目である。相場は新首相誕生という大きな行事を控えた一服の中でも今後につなぐ形を保ったという所であり、これで来週から相場は強さも勢いも増す事になるであろう。
9月23日に総裁選が行われて約2週間の政治空白も終り、サブプライムローン問題も大幅な利下げに依って今後の被害拡大は食い止められた。折からの東京市場に於ける大きな2つの不安材料はひとまず解消して目先は弱気と強気の対立に依って相場が動く事になるであろう。売り方が良い様にできる相場は既に先週で終わっており、これからは逆に売った所よりも高い所で買い戻す事となるであろう。ここまで住友金属鉱山から全体相場を建て直して来た様に、今後も住友金属鉱山から踏み上げに入る事になる。来週の住友金属鉱山の上昇の加速の仕方に注目である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 9月21日の東京株式市場は日経平均株価が反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反落。DOWは−48ドルの13766ドル、NASDAQ総合指数は−12.19ポイントの2654.29ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−165円の16,215円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4470万株、買い4710万株、差し引き240万株の買い越し観測(金額ベースでは大幅売り越し)でした。

 東京株式市場は様子見ムードが広がり軟調商状。日経平均株価始値16,284円と前日終値16,413円から129円安くスタート。その後は16,300円前後でもみ合い、方向感のない展開が続きました。引けは−101円の16,312円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり488銘柄に対し、値下がりは1,142銘柄、変わらずは94銘柄。東証1部の売買代金は2兆6320億円、売買高は19億3679万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週末金曜日、本日の東京株式市場は反落。昨晩の米NY株安が嫌気され主力株を中心に売り物に押される展開となりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、千葉銀行(8331)、群馬銀行(8334)、関東つくば銀行(8338)など地銀株が売り物に押され下落いたしました。

 武富士(8564)、アコム(8572)、プロミス(8574)、アイフル(8515)などノンバンク株も大きく売られ、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)など証券株も下落。三菱地所(8802)、住友不動産(8830)、住友不動産販売(8870)など不動産株も売り物に押され株価を落としております。
 一方、住友金属鉱山(5713)を始め、東邦亜鉛(5707)、住友チタニウム(5726)など非鉄金属株や、ニッケル関連の日本冶金工業(5480)は人気継続し続伸。日本金属(5491)は業績の上方修正から+50円の435円と大幅続伸となっております。

 また、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、NY原油先物高から、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、石油資源開発(1662)、新日鉱ホールディングス(5016)など石油関連株の一角も買われております。
 その中目立った銘柄では、中間決算発表から東京ドーム(9681)が大幅上昇を演じ東証1部上昇率ランキングトップに君臨。TPR(6463)は業績の上方修正が好感されストップ高となっております。その他「ドバイ市向け海水淡水化プラント用ポンプを受注した」と先日報道された酉島製作所(6363)や、五洋建設(1893)、NISグループ(8571)、丸善(8236)、池上通信機(6771)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され続落。主力株では、スパークス・グループ(8739)を始め、インテリジェンス(4757)、ACCESS(4813)、GCAホールディングス(2126)などは買われましたが、SBIイー・トレード証券(8701)、インデックスHD(4835)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、日本ベリサイン(3722)、フィンテック グローバル(8789)などは売られております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数はそろって続落いたしました。

 個別では、オックスHD(2350)、サイバーファーム(2377)、クインランド(2732)、アクロディア(3823)、イー・キャッシュ(3840)、ネクストジェン(3842)、コムチュア(3844)、トライアイズ(4840)、ラ・アトレ(8885)などがストップ高まで買われ、アイティメディア(2148)、リアルコム(3856)、エイチアイ(3846)なども幅のある上昇を演じました。

 さて、本日は全般売り物に押され軟調商状となっておりますが、その中昨日に続き日本冶金工業(5480)、日本金属(5491)などニッケル関連銘柄や、住友金属鉱山(5713)など非鉄金属株、鉄鋼株などへの買いが継続しております。大手銀行株の反落からのムード悪化も不安視されておりますが、好業績で数量商いもこなせる鉄鋼株を始め、非鉄金属や商社など資源・素材関連株物色が続けば、それを突破口に反発相場再構築に期待がかかります。

 また、第一中央汽船(9132)、乾汽船(9113)などの海運株も更なる上昇が期待されます。ただ米NY株式市場がズルズルと下落すると東京株式市場も当然のことながらその影響を受け再度底値を確認する動きに転換してしまいます。まだ、暴落からの不安定な相場は続いており、仮にそうした動きに転じた場面では持ち株をサッと手仕舞いするなどの対応は必要といえます。全体の動きを見ながら株式市場に向き合っていきます。引き続き、当日動きの良い銘柄の飛び乗り・飛び降りトレードを行いながら、ニッケル関連銘柄を含めた非鉄金属関連株や、調整をこなした鉄鋼株、反発を強める商社株などを狙っていく形となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−101円の16,312円と反落。昨晩の米NY株式市場はNY原油高騰などに伴うインフレ懸念などから売り物に押され反落となりました。
 東京株式市場は米NY株式市場の下落や、シカゴ平均株価先物大証終値−165円の16,215円と売られたことなどが嫌気され売り気配で取引を開始いたしました。

 円高基調に転じた為替や3連休を控えた売り物も重なり日経平均株価は−129円の16,284円で寄り付き、その後も売り買い交差し下値もみ合いが続きました。終値は−101円の16,312円となっております。
 中期基調は下向きからフラットに転換。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○●●○●○○●○○●で「6勝6敗」。25日移動平均線は16,099円と下向きから本日上向きに転換いたしました。日足は上下に短いヒゲを持つ短小陽線を形成。売り買い拮抗、攻防の分岐点となっております。

 先日の暴騰場面で「主力株の大幅な上昇から底打ち感が高まり市場のムードは好転しております。日経平均株価終値で2・3日続けて16,200円台をキープし居所を変えてくれば、底入れ感は更に高まってきます」と書かせて頂きましたが、本日反落したものの終値は16,312と16,300円台をキープいたしました。
 連休明けに大きく売られることが無ければ反発基調をキープし9月3日の16,575円にアタックする動きが期待されます。しかし、16,200円を割り込んでくると基調は弱くなりますので引き続き注意も必要といえます。
 本日下落しておりますが先日の大幅上昇に対する調整が続いていると見られます。ヨコヨコの動きを続け下から持ち上がってくる移動平均線を待つ形となります。
 3連休に入ります。皆様良い連休をお過ごし下さいませ。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。