本日の東京市場、NY市場の揉み合いとシカゴ225先物の16.400円引けを背景に終始昨日の終値を挟んだ小動きとなっている。ダウは13円安で始まり高値55円高を付けて大引け34円高の16.435円、先物出来高7万1.545枚で16.500円高値引けの終りである。本日の相場は昨日の強い上昇から利食いが入って多少安くても良い所であるが、ザラ場で売り物をこなして次の節目である16.500円を抜きに向かう態勢を作っている点、大引け先物が16.500円の高値引けとなっている点に注目である。先週筆者は「相場は新たな局面に入っただけに今までの見方は変える事が大切」また「売り方の買戻しが初動の上昇相場」と解説したが、今週に入ってからの相場は正に市場の相場に対する見方を変えさせる強さとなって来ているだけに16.500円抜けと共に本格的な踏み上げに入るであろう。弱気は禁物の相場という事である。
東京市場は長く続いた大波乱の動きですっかり元気が無くなってしまったが、先週を転機に次の段階に入って確実に相場は良くなっている事を頭に入れて置きたいものである。ここ数日は相場の中身に於いて連日新高値を取る銘柄が出て来ており、昨日本日の強さから弱気筋はこれまでの様にうまく行かずに困惑する所である。それが本日の先物大引けで高値を取る動きにつながっており、ようやく筆者の待ちに待った動きが来たという事になる。手の早い売り方は本日の大引けから買い戻しに入って来たという事であり、この買戻しに依る上昇が他の売り方の買戻しを呼んで売り方が作る踏み上げ相場へ発展する事になるであろう。相場は既に変わっているだけに今後には大きな期待を持って強気で臨みたいものである。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 9月26日の東京株式市場は日経平均株価が小幅続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場はしっかり。DOWは+19ドルの13778ドル、NASDAQ総合指数は+15.5ポイントの2683.45ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−30円の16,400円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3120万株、買い3220万株、差し引き100万株の買い越し観測(金額ベースでも買い越し)でした。

 東京株式市場はしっかりと推移しております。銀行株やノンバンク株などの上昇が目立っております。日経平均株価始値16,388円と前日終値16,401円から13円安くスタート。寄り付き後は押し目買いも入り上昇。しかし売り圧力も強く引けにかけてもみ合う動きが続きました。引けは+34円の16,435円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1240銘柄に対し、値下がりは385銘柄、変わらずは88銘柄。東証1部の売買代金は2兆2891億円、売買高は17億4993万株と減少しております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 前日の銀行株・不動産株の反発が継続するか注目された東京株式市場ですが、金融株を筆頭にこれまで売られていた銘柄に押し目買いが入り一斉反発となりました。
 個別では、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)など大手銀行株や、千葉銀行(8331)、群馬銀行(8334)など地銀株が続伸。マネックス・ビーンズ・ホールディングス(8698)、カブドットコム証券(8703)などオンライン証券株も続伸しております。

 また、「一般会員提案銘柄」のリサ・パートナーズ(8924)を始め、パシフィックマネジメント(8902)、クリード(8888)、ケネディクス(4321)など不動産ファンド関連株も買われ大幅続伸。
 大成建設(1801)、清水建設(1810)など建設株や、三菱重工業(7011)、IHI(7013)や、佐世保重工業(7007)、日立造船(7004)など造船株、重機械株も上昇。ポケットカード(8519)、シンキ(8568)、プロミス(8574)などノンバンク株も反発いたしました。

 目立った銘柄では、「ザラ場の銘柄情報」で寄り付き直後にピックアップした不動テトラ(1813)が+30円の141円と暴騰し東証1部上昇率ランキング2位。「特別会員提案銘柄」のドリームインキュベータ(4310)や、原子力関連の木村化工機(6378)、業績見通しを発表したグッドウィル・グループ(4723)、大きく売り込まれていたバンテック・グループHD(9382)、サイボウズ(4776)、フルキャスト(4848)、ニイウス コー(2731)、一休(2450)などがストップ高
 その他、ベンチャー・リンク(9609)、井関農機(6310)、アトリウム(8993)、テイクアンドギヴ・ニーズ(4331)、光通信(9435)などが幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は反発期待の買いが広がり大幅上昇となりました。主力株では、「特別会員提案銘柄」のアルデプロ(8925)を始め、スパークス・グループ(8739)、インデックスHD(4835)、GCAホールディングス(2126)、日本ベリサイン(3722)、フィンテック グローバル(8789)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、ガンホーオンラインエンター(3765)などがストップ高
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って上昇。中でもマザーズ指数は+51.33の682.78ポイントと上げ幅は8.13%に及ぶ暴騰を見せております。

 個別では、日本M&Aセンター(2127)、アイティメディア(2148)、デジタルアーツ(2326)、ファンコミュニケーションズ(2461)、アドウェイズ(2489)、ngi group(2497)、SBIベリトランス(3749)、アドバンスト・メディア(3773)、テクノマセマティカル(3787)、ネクストジェン(3842)、サイバーエージェント(4751)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)などが値幅制限いっぱいまで買われるなどストップ高銘柄が続出いたしました。

 さて昨日に「下げ続けている新興市場銘柄も10月相場入りから反騰するとの見方もあるだけに再びしっかりとマーク。新興市場銘柄の反発相場を引っ張っていくと思われるACCESS(4813)を筆頭に大幅下落銘柄の中から好業績銘柄を買って行きます。新興市場銘柄、再度強気で見ていく場面に差し掛かりました」と書かせて頂きましたが、本日一斉反発となりました。
 市場では「ヘッジファンドの貸し株返済の為の買戻しだ、そう続かない」と冷めた見方もございますが、本日多くの銘柄が幅のある陽線を形成し底入れ感を強めているだけに、明日以降の反発継続が期待されます。

 新興市場銘柄、明日以降も『強気継続』。本日ストップ高となった銘柄でもこれまでの下げ幅を考えれば反発余地は大きく残されております。ファンコミュニケーションズ(2461) 、TFPコンサルティンググループ(4792) 、デジタルアーツ(2326)、サイバーエージェント(4751)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、GCAホールディングス(2126)などの更なる上昇に期待。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+34円の16,435円と小幅上昇。昨晩の米NY株式市場は8月米中古住宅販売件数や、9月米消費者信頼感指数は低下いたしましたが、経済指標の悪化が追加利下げへの期待を高め底堅く推移いたしました。
 日経平均株価は−13円の16,388円で寄り付きましたが、寄付き位置が当日安値となり上昇。引けは+34円の16,435円と小幅続伸いたしました。

 ただ、本日の値幅は16,388円から16,457円まで僅か69円幅に限定され下値も固いが上値も重い動きが続きました。直近高値の9月3日の16,575円を抜いてくるかが期待されましたが、本日はお預けとなっております。
 中期基調はフラットからやや上向きに転換。短期基調は上向き継続。日経平均株価のサイコロは●●○●○○●○○●○○で「7勝5敗」。25日移動平均線は16,172円と上向き継続となっております。日足は短い上ヒゲを持つ短小陽線を形成いたしました。

 昨日に「明日以降、9月3日の16,575円にアタックし抜き去る上昇が期待されます」と書かせて頂きましたが、上昇したものの上げ幅は限定的で16,500円にもタッチ出来ませんでした。ただ、15時10分まで取引される日経平均先物1限月は16,500円まで買われ終えており、週後半に向け更なる上昇が期待される形となっております。
 16,575円を抜き去り16,600円で推移するようになれば上昇志向が強まり底値もみ合い離脱から反発基調明確となるのですが、このまま16,575円を抜けずにダラダラとしていると、再度下落し下値ボックスの範囲内での動き継続となってしまいます。世界の主要マーケットと比較し出遅れ感が強まっている日本株、出遅れ修正の動きが進むか注視されます。