ついにNY市場は新高値を付けて来た。シティーグループやUBSのサブプライムローン問題に依る減益発表を悪材料出尽くしとして前向きに受け止める動きに加えて追加利下げに対する期待が高まったという事でダウ191ドル高のナスダック39p高、シカゴ225先物も17.115円引けとなっている。これを受けた東京市場は朝から大量の買戻しが入って買い気配で始まり寄りから17.000円台に乗せて大引けまで高値圏を保って200円高17.046円引け、先物出来高7万7.873枚で17.090円引け、強い踏み上げの再来が現実のものとなって同慶の至りである。また、相場の中身に於いても大型優良株を中心とする相場の中で全般的に踏みを交えた急上昇の動きが方々で出て来ている点に注目である。あくまでもこの相場の質は売り方の作る踏み上げであり、個別銘柄が流れに合わせて順次踏み上げると共に全体相場が上値を取る事になる。まだまだ始まったばかりであるだけに今後の上昇加速に大いに期待する所である。
いずれにしてもNY市場の新高値をキッカケにした東京市場の踏み上げと200円高は大いに歓迎する所であり、この動きを踏まえて今後は更に面白い動きになるであろう。弱く暗い相場は完全に過ぎ去った。年末に向けた相場に大きな夢を持って強気で臨む所である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 10月2日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は大幅反発。DOWは+191ドルの14087ドル、NASDAQ総合指数は+39.49ポイントの2740.99ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+265円の17,115円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3740万株、買い3840万株、差し引き100万株の買い越し観測(金額ベースでは大幅買い越し)でした。

 東京株式市場は米株式市場の急反発を受け幅広い銘柄が買われました。日経平均株価始値17,027円と前日終値16,845円から182円高くスタートし、終日高値圏で堅調に推移。引けは+200円の17,046円と17,000円台を回復し本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,313銘柄に対し、値下がりは337銘柄、変わらずは67銘柄。東証1部の売買代金は2兆5070億円、売買高は20億2857万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 東京株式市場続伸です。米NY株高がダラダラとしている日本株のお尻に火を点ける形となり日経平均株価は+200円の17,046円と8月9日以来の17,000円大台を回復いたしました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行や、関東つくば銀行(8338)、群馬銀行(8334)など地銀株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など大手不動産株、クリード(8888)、パシフィックマネジメント(8902)、ケネディクス(8902)など不動産ファンド関連株が買われ上昇。

 また、野村ホールディングス(8604)、大和証券グループ本社(8601)、みずほインベスターズ証券(8607)など証券株や、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)など鉄鋼株や、東邦亜鉛(5707)、三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株の一角も上昇。
 ソニー(6758)、京セラ(6971)、アドバンテスト(6857)、東京エレクトロン(8035)などハイテク株も買われております。

 目立った銘柄では、東海観光(9704)は+11円の74円と上昇し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。業績の上方修正が好感された兼松(8020)、フェリシモ(3396)なども大幅上昇。
 その他「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたドワンゴ(3715)を始め、フルキャスト(4848)、テイクアンドギヴ・ニーズ(4331)、フィデック(8423)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は上昇期待の買いが続き堅調です。主力では、スパークス・グループ(8739)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、日本ベリサイン(3722)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、大阪証券取引所(8697)などがしっかりと上げましたが、楽天(4755)、SBIイー・トレード証券(8701)、ミクシィ(2121)、アルデプロ(8925)、GCAホールディングス(2126)などは小動きとなっております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って上昇いたしました。

 個別では、これまでの「特別会員提案銘柄」からテクノマセマティカル(3787)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)、デジタルアーツ(2326)、ディーバ(3836)、TFPコンサルティンググループ(4792)などが揃ってストップ高となりました。
 その他、インタースペース(2122)、ネクストジャパンホールディングス(2409)、バリューコマース(2491)、イントランス(3237)、アドバンスト・メディア(3773)、ビットアイル(3811)、アクロディア(3823)、AQインタラクティブ(3838)、リアルコム(3856)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、ネットインデックス(6634)などがストップ高まで買われております。

 さて、大きく上げてきました。ただ個別の動きを見ると値幅が生まれているのは新興市場銘柄に集中しており、売られ続けた銘柄の反発が中心の相場となっていることが再確認できます。
 新興市場銘柄でも先週の暴騰場面ほどではございませんが値幅制限いっぱいまで買われる銘柄も多数出現。押し目らしい押し目を作らず上昇する様に買い意欲の高まりを感じさせております。

 ただ、その新興市場銘柄も安値から50%の反発を遂げている銘柄もあり、ここからの上昇は売り物を消化しながらとなります。下げに下げた新興市場銘柄については『年末』に向けて引き続き強い展開を期待しておりますが、明日以降の買いは売り物に押され押した場面や、もたついた場面を狙っていく形となります。
 昨日ピックアップさせて頂いたTFPコンサルティンググループ(4792)もストップ高となりました。他ではフィスコ(3807)、インテリジェント ウェイブ(4847)など出遅れ銘柄をマーク。また、SBIベリトランス(3749)、レイコフ(8941)、サイバーステップ(3810)、シニアコミュニケーション(2463)なども飛び立つ前の安いところを狙います。
 東証1部ではNISグループ(8571)やアイフル(8515)など、ノンバンク銘柄の更なる反発が狙い目となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+200円きっかりの17,046円と続伸し、17,000円台に乗せてきました。昨晩の米NY株式市場は大手金融機関が相次いで業績下方修正を発表したものの終日堅調推移となりました。シティグループが10-12月期から業績は上向くとの見方を示したことや、グリーンスパンFRB議長の「最悪期は脱した」との発言、追加利下げへの期待などが相場を支えるかたちとなりました。DOW、NASDAQ総合指数は大幅反発、DOWはとうとう最高値を更新してきました。

 東京株式市場は米国株高や為替の円高などから買い気配で取引を開始。日経平均株価は+182円の17,027円と寄付きから17,000円台でスタート。その後は高値圏でもみ合いが続き、引けは+200円の17,046円となりました。
 利益確定や戻り待ちの売りから寄り付き後17,000円台では上値は重く、グングンと上げるような上昇は見られませんでしたが、17,000円を割り込む場面では押し目買い意欲も強く下値は支えられておりました。

 中期基調は上向き。短期基調も上向きを継続。日経平均株価のサイコロは○○●○○●○○○●○○で「9勝3敗」。25日移動平均線は16,298円と上向き継続となっております。日足は上下に短いヒゲを持つ上放れ短小陽線を形成。
 昨日に「18,000円方向に向かうには明日以降売り物にへこたれることなく9月28日に記録した戻り高値16,929円を更新してくる必要がある」と書かせて頂きましたが、本日米NY株高を味方につけ一気に更新。この動きで再度底値圏に向かうような下落の動きは否定されました。

 日経平均株価は18,000円方向への展開となる可能性が一段と高まりましたが、徐々に過熱感も高まっております。ここからは一本調子の上げではなく、「下げ」を混ぜながらゆっくりじっくりとした上昇となります。