本日の東京市場、NY市場の揉み合いとシカゴ225先物の16.395円引けを受けて74円高で寄り付き下落で始まった上海市場を背景に64円高まで上げ幅を縮める所もあったが後場から一段高となって大引け221円高の16.505円、先物も10万4.659万枚の出来高で16.490円引けと久々に一日を通した上昇となっている。この所続いた海外からの不安材料も無く昨日のNY市場もほぼ変わらずの揉み合いという事で本日は各社の好決算を素直に受ける相場となっており、特に最近弱い動きが続いて来た大型優良株が昨日の分も取り戻す様に大幅な上昇となった事が本日の全体相場の強さにつながっている。来週から始まる中間決算の本格化を前に出だし好調という事で好決算が期待される銘柄にも物色が広がって来た本日の相場であり、後はFOMCに於ける金利引下げ決定をキッカケにNY市場が再び高値を目指す動きに入った事を確認して東京も完全な上昇相場となるであろう。金利動向がハッキリするまでのあと数日は未だ不完全な相場であるだけに安心できないものであるが、その下げ幅が0.25%か0.5%かFFレートにも及ぶかどうなるかを目先の最大の好材料として注目しながら来週の相場に取り組みたい。


本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 10月26日の東京株式市場は日経平均株価が反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は軟調。DOWは−3ドルの13671ドル、NASDAQ総合指数は−23.90ポイントの2750.86ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+115円の16,395円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4900万株、買い4210万株、差し引き690万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は好業績銘柄中心に買われ反発。日経平均株価始値16,358円と前日終値16,284円から74円高くスタート。主力株中心に買いが広がり堅調な展開。後場は一段高となり、+221円の16,505円と本日の高値で取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,089銘柄に対し、値下がりは522銘柄、変わらずは109銘柄。東証1部の売買代金は2兆4593億円、売買高は16億6506万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週末金曜日、本日の東京株式市場は押し目買いが広がり反発いたしました。どっちつかずで方向感が定まらない中、ジリジリと買い進められる形となりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、関東つくば銀行(8338)、横浜銀行(8332)など地銀株が上昇。大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株も買われ反発しております。

 また、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)などの鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三井金属(5706)、三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株も上昇。住友商事(8053)、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)など商社株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株も買われ反発いたしました。
 更に、9月中間期最高益更新のソニー(6758)が+450円の5,560円と大幅上昇、キヤノン(7751)、ファナック(6954)などのハイテク株や、アイフル(8515)、武富士(8564)、アコム(8572)など消費者金融株も買われました。

 目立った銘柄では、業績見通しの上方修正が好感されたドワンゴ(3715)がストップ高となり東証1部上昇率ランキングトップに君臨。欧米への事業展開が期待されるゼンリン(9474)も上昇。その他、アイネス(9742)、日本カーバイド工業(4064)、東邦薬品(8129)、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(4756)、オーエムシーカード(8258)、電気興業(6706)などが幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場押し目買いが広がり上昇いたしました。主力株では「ザラ場の銘柄情報」でピックアップした楽天(4755)、ディー・エヌ・エー(2432)がストップ高まで買われたのを始め、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、インデックスHD(4835)、オプト(2389)、GCAホールディングス(2126)、日本ベリサイン(3722)などが幅のある上昇を演じております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数がそれぞれ反発。マザーズ指数は+42.02の930.77ポイントと4.73%の上昇となるなど、大きく買われております。

 個別では、本日買いの「特別会員提案銘柄」のアールエイジ(3248)を筆頭に、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたngi(2497)、サイバー・コミュ(4788)、ブイ・テクノロジー(7717)、マネースクウェア・ジャパン(8728)の全てがストップ高。その他、フルスピード(2159)、ケアサービス(2425)、ビジネス・ブレークスルー(2464)、バリューコマース(2491)、テレウェイヴ(2759)、エイチアイ(3846)、セプテーニ(4293)、サイバーエージェント(4751)なども値幅制限いっぱいまで買われるなど、新興市場銘柄一斉反発となりました。

 さて、昨日は外資系証券による格下げからヤフー(4689)がストップ安に沈み、新興市場全般に売りが広がり中国株式市場の下落も重なり大幅安となりましたが、本日強く切り返してきました。
 昨日に「新興市場は明日以降強い切り返しを見せない限り、短期調整入りとなる可能性が高まっております」と書かせて頂きましたが、本日の動きで短期調整入り懸念を吹き飛ばし、来週は更なる上昇が期待される形となりました。

 来週も新興市場銘柄を中心に狙います。もみ合いから上抜けた銘柄や戻り高値を勢いよく超えてきた銘柄などを狙います。もちろんもみ合い上抜け後に売り物に押されグズグズとしている銘柄も良いでしょう。個別では、持続銘柄のエヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)を始め、アンジェス MG(4563)、SBIベリトランス(3749)、サイバードHD(4823)、インテリジェント ウェイブ(4847)など。仕手化しているブイ・テクノロジー(7717)、ngi group(2497)などもチャレンジャー向きの銘柄となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+221円の16,505円と反発。昨晩の米NY株式市場は金融株を中心に売られましたが引けにかけて下げ幅を縮小。この所米NY株式市場は大きく下げても引けにかけ反発となり引き締まる動きが続いております。
 東京株式市場はシカゴ平均株価先物大証終値+115円の16,395円と高く買われたことや、米NY株式市場の強い切り返しの動きなどから買い優勢で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は+74円の16,358円で取引をスタート。前場は16,350円から16,420円前後でもみ合う動きが続きましたが、後場に入り上昇。引けは+221円の16,505円と16,500円台に乗せ取引を終了いたしました。
 中期基調は下向き継続。短期基調は本日の上昇で下向きから上向きに転換いたしました。日経平均株価のサイコロは○●○●●○●●○●●○で「5勝7敗」。25日移動平均線は16,838円と上向き継続となっております。日足は6日ぶりに陽線を形成いたしました。

 この所、前場に堅調に推移したとしても後場に入り売られる動きが多かったことから、本日も後場入り後の動きが注目されておりました。売りが出易いとされる週末金曜日ということもあり、ズルズルと下げる動きが懸念されましたが、実際は先物主導で上昇。「オイルダラーの買いが入っている」との声も買い安心感を誘い、しっかりとした上昇となりました。

 10月22日の16,264円を割り込まず反発してきたことから、今晩の米NY株式式市場に崩れが無ければ、来週前半も反発継続となることが予想されます。ただ、16,800円付近では上値が重くなることも考えられるだけに、更に上昇した場面での強気な買いにも注意が必要ともいえます。まずは『直近安値を割り込み暴落』を回避したことにほっといたします。