週明けの東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の16.665円引けを受けて107円高で始まり高値368円高を付けて大引け192円高の16.698円、先物も8万1.202枚の出来高で16.720円引けと終始堅調な一日となっている。相場の中身は先週に続いて大型株を中心とする全面高となって好決算を発表した銘柄には買い物が集中する非常に良い動きとなっているが、全体相場を含めて上値が重く積極的に上値を取る程の動きではない事が未だ相場は不完全である事を示している。NY市場に於いて明日30日から始まるFOMCで金利が引き下げられるのは決定的となって来た事が本日の堅調な動きの背景であるだけに憶測での一過性の上昇はまだ安心できるものでは無い。引き続き目先の相場を完全な上昇に方向付ける事ができる好材料としてFOMCに於ける利下げ決定とその幅やFFレートにも及ぶかどうかに注目する所である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 10月29日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
先週末の米NY株式市場は堅調。DOWは+134ドルの13806ドル、NASDAQ総合指数は+53.33ポイントの2804.19ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+175円の16,665円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2690万株、買い2860万株、差し引き170万株の買い越し観測(金額ベースも買い越し)でした。

 東京株式市場は好地合い。日経平均株価始値16,613円と前日終値16,505円から108円高くスタート。好業績銘柄を中心に買いが広がりました。後場開始直後に前日比+269円の16,774円まで上げ幅を拡大。その後も高い水準でもみ合う動きが続き、引けは+192円の16,698円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,242銘柄に対し、値下がりは402銘柄、変わらずは78銘柄。東証1部の売買代金は2兆7288億円、売買高は17億9904万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は先週末の反発基調そのままに続伸いたしました。主力企業の好決算や米NY株高を好感し幅広い銘柄が買われております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、りそなホールディングス(8308)など大手銀行株や、関東つくば銀行(8338)、横浜銀行(8332)など地銀株が上昇。大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株も買われ反発しております。

 また、住友商事(8053)、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)など商社株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株も買われ反発。パシフィックマネジメント(8902)、クリード(8888)、リサ・パートナーズ(8924)、ケネディクス(4321)など不動産ファンド関連株も大きく買われております。
 また、ソニー(6758)、が+450円の5,560円と大幅上昇、キヤノン(7751)、京セラ(6971)、ファナック(6954)などのハイテク株や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)など自動車株、商船三井(9104)、日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)など海運株も買われております。

 目立った銘柄では、先週末に三菱マテリアル(5711)と株式交換方式で完全子会社となることに合意したとの発表から三菱伸銅(5771)がストップ高。業績の上方修正が好感された日立化成工業(4217)や、IT関連からフェイス(4295)、ドワンゴ(3715)がストップ高となっております。
 また、決算発表を受けみずほ証券が投資判断を「3」から「2」に引き上げた日産自動車(7201)が+159円の1,283円と大幅上昇。その他、NSW(9739)、ジャフコ(8595)、ネットワンシステムズ(7518)なども幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は買い継続し続伸いたしました。主力株では楽天(4755)を始め、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、ミクシィ(2121)、インデックスHD(4835)、アルデプロ(8925)、GCAホールディングス(2126)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などが買われております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数がそれぞれ続伸いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップした銘柄から、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(4281)、フィンテック グローバル(8789)、バリューコマース(2491)、アプリックス(3727)、ブロードバンドタワー(3776)などがストップ高まで買われた他、イーシー・ワン(2310)、ネクストジャパンホールディングス(2409)、ビジネス・ブレークスルー (2464)、エスプール(2471)、GDH(3755)、ターボリナックス(3777)、パイプドビッツ(3831)、デジタルデザイン(4764)、オリコン(4800)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)、インテリジェント ウェイブ(4847)、インターアクション(7725)、アストマックス(8734)など多くの銘柄がストップ高まで買われております。

 さて、新興市場の見直し買いが続いております。9月半ばからの新興市場に絞った銘柄選別は大きな儲けに繋がっております。今後は大きく上げた銘柄を利食い、新たに動き出した銘柄に資金を移し回転させていただきます。
 本日は不動産ファンド関連株が買われ、明日以降の動きも期待される形となっております。もちろん不動産ファンド関連銘柄だけではなく、東証一部のIT関連銘柄にも出遅れ感が高まっておりますので、フューチャーアーキテクト(4722)、インボイス(9448)、マクロミル(3730)などもマークとなります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+192円の16,698円と続伸。先週末の米NY株式市場はマイクロソフトの明るい業績見通しを好感、全般的に強く買われました。
 東京株式市場はシカゴ平均株価先物大証終値+175円の16,665円と高く買われたことや、米NY株式市場の上昇を好感。買い優勢で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は+108円の16,613円で取引をスタート。先週終値から窓を空け始まりましたが、寄り付き天井とならずジリジリと上昇。後場もしっかりと推移し+192円の16,698円で本日の取引を終了。後場に入り+269円の16,774円まで買われた場面もありました。
 中期基調は下向きからフラットに転換。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○●●○●●○●●○○で「5勝7敗」。25日移動平均線は16,850円と上向き継続となっております。日足は窓空け陽線と強い足を形成。底入り反転の形となりました。

 東京株式市場は、先週まで前場に堅調に推移したとしても後場に入り売られる動きが続いておりましたが、先週末の金曜日から動きに変化が生じ、そして本日も大幅続伸と強い動きが続いております。市場では「オイルダラーの買いが入っている」「CTAの売り仕掛けが終わった」などの声も出ております。

 10月22日の16,264円を割り込まずしっかりと反発してきたことや、本日10月22日の16,563円を超えてきたことから徐々に強くなっております。明日以降ズルズルと売られてしまえば「単なるリバウンドだった」となりますが、本日高値の16,774円を超え、25日移動平均線の16,850円を抜けてくると、上値を追う動き・強い動きとなります。
 まだ、完全に「調整局面を抜けた」とは言えない状況ですが、売り方を慌てさせる動きに変化してきました。