昨日のNY市場は予想通りの0.25%利下げを受けてダウ137ドル高ナスダック42p高シカゴ225先物も16.855円引けと前向きに評価する動きとなっている。東京市場もこれを背景に75円高で始まり149円高の高値を付けて大引け132円高の16.870円、先物も8万3.653枚の出来高で16.910円高値引けと久しぶりに堅調な動きとなっている。相場の中身に於いては全般的に未だ多少とも弱さがあるが先ずは主力株から大幅な上昇の動きが出て来た所であり、今後は折からの相場の柱である流れに強い上昇が戻る事に依って強さを増す事になるであろう。いずれにしてもこの所の一番の注目点であったNY市場に於ける金利動向がひとまず良い形で通過した事に依って相場は本日から新しい段階へ一歩踏み出した。今後の相場に期待を持って明日からの中身に於ける進展に注目する事が大切な場面である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 11月1日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は上昇。DOWは+137ドルの13930ドル、NASDAQ総合指数は+42.41ポイントの2859.12ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+145円の16,855円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3820万株、買い3490万株、差し引き330万株の売り越し観測(金額ベースでは買い越し)でした。

 東京株式市場は米NY株式市場の上昇を好感し続伸。日経平均株価始値16,812円と前日終値16,737円から75円高くスタート。石油株や輸出関連株を中心に買いが広がり、高値圏で堅調に推移いたしました。引けは、+132円の16,870円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,046銘柄に対し、値下がりは581銘柄、変わらずは92銘柄。東証1部の売買代金は2兆9090億円、売買高は20億7176万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 11月相場入りとなりました。注目された米FOMCでは0.25%の利下げを発表。発表後には追加利下げへの期待が薄れ売られた場面がありましたが急反発、DOW・NASDAQ総合指数ともに高値圏で終えました。東京株式市場は米NY株式市場の大幅反発を好感し主力大型株を中心に買われております。

 個別では、トヨタ自動車(7203)、日産自動車(7201)、三菱自動車(7211)など自動車株が買い継続から続伸。三菱自動車(7211)は昨日に続き出来高トップで高値更新となっております。
 また、キヤノン(7751)が+210円の5,960円と上昇。ソニー(6758)、シャープ(6753)、京セラ(6971)、ニコン(7731)などハイテク株が上昇。NY原油先物相場の最高値更新を受け、新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、コスモ石油(5007)など石油株が買われております。

 目立った銘柄では、アツギ(3529)、富士興産(5009)に短期資金が流入し大幅上昇を演じ、業績の上方修正からシンプレクス・テクノロジー(4340)、日本精工(6471)、タツタ電線(5809)、クボテック(7709)などが上昇。
 その他、サイボウズ(4776)、りそなホールディングス(8308)、トーエネック(1946)、スタジオアリス(2305)などが買われました。一般会員注目銘柄のソフトバンク(9984)も+140円の2,810円と上昇し戻り高値を更新いたしました。更なる上昇に期待していきましょう。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され軟調。主力株では日本企業初の三角合併を正式発表したGCAホールディングス(2126)が大幅上昇したのを始め、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)、インテリジェンス(4757)などは上昇いたしましたが、楽天(4755)、スパークス・グループ(8739)、インデックスHD(4835)、日本ベリサイン(3722)、サイバーエージェント(4751)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などが売り物に押され下落いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は続落いたしました。

 個別では、「特別会員銘柄」のサイバードホールディングス(4823)を始め、アライヴ コミュニティ(1400)、GABA(2133)、フルキャストテクノロジー(2458)、駐車場綜合研究所(3251)、ダイキサウンド(3350)、日本エス・エイチ・エル(4327)、ソースネクスト(4344)、プラネックスコミュ(6784)などがストップ高まで買われております。
 反面、セレブリックス・ホールディングス(2444)、ファンコミュニケーションズ(2461)、バリューコマース(2491)、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(4281)、インテリジェント ウェイブ(4847)、メディアグローバルリンクス(6659)などがストップ安に沈むなど値を消す銘柄が散見されます。

 米NY株式市場の上昇を好感、朝方から幅広い銘柄が買われましたが、新興市場銘柄は売り物に押され下落。2・3日の調整をこなし「米NY株の上昇を期に反発か」とも思われましたが、思っていた以上に上値は重く明日以降もう1本・2本の調整が必要か、と思われる形となっております。
 ただ、これまで人気化から暴騰したしてきたテレウェイヴ(2759)などについては、ここから更に深く突っ込んだ場面は反発狙いで動きを見ていきます。

 市場は循環物色の流れに変化しております。暴騰後に値を崩している新興市場銘柄の下げ止まり所を意識しつつ、東証1部市場から大幅下落銘柄や底値圏でモタモタしている銘柄、もみ合いを飛び出してきた銘柄などを追っていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+132円の16,870円と続伸。昨晩の米NY株式市場はFOMCでの利下げ発表を受け下落した場面もありましたが、経済指標を好感した買いが続き上昇いたしました。
 東京株式市場はシカゴ平均株価先物大証終値+145円の16,855円と高く買われたことや、米NY株高から買い優勢で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は+75円の16,812円で取引をスタート。高寄り後も「寄り付き天井」とはならず、しっかりと推移。引けは+132円の16,870円と16,800円台後半の位置で取引を終了いたしました。
 中期基調はフラットから上向きに転換。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○●●○●●○○●○○で「6勝6敗」。25日移動平均線は16,894円と上向き継続となっております。日足は窓空け短小陽線を形成。反発上昇継続の動きとなっております。

 日経平均株価堅調です。29日高値の16,774円を超え25日移動平均線超えを目指す動きとなっております。本日も「下ヒゲを持つ陽線」を形成し買い意欲を表面化。下値に対しても抵抗を見せており米NY株高も重なり買い安心感を感じさせております。

 市場では「単に米国株式の上昇に連れ高しただけ、新興市場も弱い、また下げる」と上昇に対し悲観的な見方もございますが、高寄り後もしっかりとしていたことや日経平均先物1限月が高値引けとなっていることからも、単なる連れ高でもなさそうです。
 ここから上は売り圧力が強いことが予想される為、来週中頃までもみ合う動きが予想されますが、17,000円を超えてくるような動きとなると、売り方の買戻しも原動力となり上昇に弾みがつきます。