本日の東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の16.385円引けを受けて75円高で始まり69円高で引ける堅調な前場となったが後場に入って為替のドル安円高を背景に先物から下落に転じて安値168円安を付けて大引け152円安の16.096円、先物は10万2.945枚の大商いで16.130円の終りとなっている。昨日に続いて前場後場とで一転する不安定な動きとなっており、辛うじて反発の形を作った昨日をつないだ本日の前場後場で一気に裏切る動きに依って市場は総悲観の状態まで来た。相場の中身に於いても前場の時点では相場の柱にある銘柄群の久しぶりの強い上昇に期待が集まったが後場から全体相場が崩れる中でいずれも朝方買われた分だけ大引けにかけて投売られる動きとなっている。この所の東京市場は下げる時には大幅に下落して上げるべき時にも上昇できない動きが非常に目立っているに加えて前場後場とで一変する不安定さから相場に対する失望も広がって来た。ここまで来るとこの局面を打破する事が目先の最大の注目点となるが、先ずは全体相場に連れ安している上昇して当然の銘柄が好転する当たり前の動きが出て来る事に注目する事が大切な場面である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 11月7日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は上昇。DOWは+117ドルの13660ドル、NASDAQ総合指数は+30.00ポイントの2825.18ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+115円の16,385円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3500万株、買い2240万株、差し引き1260万株の売り越し観測(金額ベースでも大幅売り越し)でした。
 東京株式市場は軟調展開で4日続落となりました。日経平均株価始値16,325円と前日終値16,249円から76円高くスタート。前場はプラス圏で推移しておりましたが、後場に入ってマイナスに転じました。終盤にかけて下げ幅を拡大。引けは、−152円の16,096円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり226銘柄に対し、値下がりは1,420銘柄、変わらずは69銘柄。東証1部の売買代金は2兆7434億円、売買高は20億4635万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は朝方買われた場面がございましたが、売り物に押される形となりました。為替の円高が進み輸出関連株が安い他、幅広い銘柄が売られております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、関東つくば銀行(8338)、横浜銀行(8332)など地銀株が下落。大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株も売られております。

 また、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株や、パシフィックマネジメント(8902)、リサ・パートナーズ(8924)、ケネディクス(4321)など不動産ファンド関連銘柄も売られております。
 更に、アイフル(8515)、武富士(8564)、プロミス(8574)など消費者金融株や、キヤノン(7751)、東芝(6502)、TDK(6762)などのハイテク株、ブリヂストン(5108)、横浜ゴム(5101)、住友ゴム工業(5110)などタイヤ株も売られております。

 一方目立った銘柄では、業績の上方修正が好感された日本写真印刷(7915)がストップ高。酸化チタンの値上げ浸透が報じられた石原産業(4028)が買われた他、テレパーク(3738)、三井松島産業(1518)、サンシティ(8910)、三菱製鋼(5632)、オリジン電気(6513)などが買われました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され大幅続落。主力株では楽天(4755)を始め、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)などが揃って大きく売られました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が大幅続落いたしました。

 個別では、10月30日の特別会員中期注目銘柄(5日月曜日買いの一般会員銘柄)のアプリックス(3727)がストップ高を重ねた他、ドーン(2303)、アドミラルシステム(2351)、エイジア(2352)、SBSホールディングス(2384)、夢の街創造委員会(2484)、サイオステクノロジー(3744)、ジー・エフ(3751)などがストップ高
 反面、フルキャストテクノロジー(2458)、バリューコマース(2491)、駐車場綜合研究所(3251)、ネットプライスドットコム(3328)、リスクモンスター(3768)、ブロードバンドタワー(3776)、エイチアイ(3846)、デジタルデザイン(4764)など多くの銘柄がストップ安に沈みました。ACCESS(4813)は本日もストップ安に沈んでおります。

 さて、米NY株反発の後押しも空しく1日を終えれば全面安に近い商状となっております。新興市場銘柄の下げも深くなっており市場環境は更に悪化しております。投資家心理も後退し、明日以降の動きが警戒されます。
 市場に落ち着きが出てくるまでは無理な売買は手控え、資金の一部で強い銘柄の飛び乗り・飛び降りトレードとなります。焦らず市場の変化を待っていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−152円の16,096円と下落し4日続落。昨晩の米NY株式市場は原油価格や金相場の上昇などから資源関連株が買われた他、金融株の一角も買われ反発いたしました。
 東京株式市場は、米NY株高にシカゴ平均株価先物大証終値+115円の16,385円と高く買われたことなどから買い優勢で取引を開始。

 日経平均株価は+76円の16,325円と高くスタートいたしましたが、売り圧力も強く前場は16,300円前後でもみ合う動きが続きました。しかし、後場に入ると地合いが悪化。円高警戒などから先物主導で値を崩し、終値は−152円の16,096円と寄付きから見ると大きく売られた形となっております。

 中期基調は下向き。短期基調も下向きとなっております。日経平均株価のサイコロは○●●○○●○○●●●●で「5勝7敗」。25日移動平均線は16,799円と下向き継続。日足は陰の包み足を形成。

 昨日に「米NY株式市場や為替の動向次第では16,400円台に向かう上昇を演じることも考えられます」と書かせて頂きましたが、寄り付き天井となりズルズルと下落いたしました。直近安値10月25日の16,199円を終値で明確に下回ってきたことから、更に厳しいチャートとなりました。
 短期リバウンドが入って良い位置にまで下げておりますが、このまま16,000円を割り込み15,700円前後に向かう下落となる可能性もあるだけに、未だ強気で買い向かう場面ではございません。ここは明確な変化を待つ形となります。