本日の東京市場、NY市場の大幅な下落とシカゴ225先物の15.850円引けを受けて207円安で始まり後場から一段安の安値470円安を付けて大引け325円安15.771円引け、先物は15.1.736万枚の大商いで15.740円の終りとなっている。昨日のNY市場はGMが住宅ローン事業の大幅な損金を受けての4兆5.000億円もの繰り延べ資産の取り崩しに加えて州司法長官が不動産鑑定の正当性について政府系住宅金融会社に召喚状を出した事に依ってサブプライムローン問題に対する不安が増幅した事が背景にあり、これに東京市場は明日にSQを控えている事とドル安円高も相まって折からの撤退加速と一斉投売りの一日となっている。これで5日連続安であるが約1.100円の下落はいくらなんでも下げ過ぎであり、8月11日の安値15.610円は何とか守って大引けにかけては145円戻した点に注目である。また、出来高も24億株の売買代金3兆円となって本日で目先の売りは一巡して明日から変化が出るのが相場の常という所である。非常に厳しい相場であるが「朝の来ない夜はない、夜明け前が一番暗い」であり、明日のSQ通過を一つのキッカケとして注目する所である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 11月8日の東京株式市場は日経平均株価が大幅続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は大幅反落。DOWは−360ドルの113300ドル、NASDAQ総合指数は−76.42ポイントの2748.76ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−280円の15,850円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り5810万株、買い2740万株、差し引き3070万株の売り越し観測(金額ベースでも大幅売り越し)でした。
 東京株式市場は全面安商状で5日続落。日経平均株価始値15,889円と前日終値16,096円から207円安くスタート。寄り付き後も弱い動きが続き、後場には前日比−470円の15,626円まで下げ幅を拡大いたしました。引けは、−325円の15,771円と16,000円を割り込み本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり128銘柄に対し、値下がりは1,565銘柄、変わらずは25銘柄。東証1部の売買代金は3兆465億円、売買高は24億5445万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は昨日までの下落の流れそのままに朝方大きく売られ大幅続落となりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、関東つくば銀行(8338)、横浜銀行(8332)など地銀株が下落。大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株も売られております。

 また、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株や、アイフル(8515)、武富士(8564)、プロミス(8574)など消費者金融株も下落。ソニー(6758)、キヤノン(7751)、東芝(6502)、TDK(6762)などのハイテク株、トヨタ自動車(7203)、日産自動車(7201)、ホンダ(7267)など自動車株、ブリヂストン(5108)、住友ゴム工業(5110)などタイヤ株も揃って売られております。

 更に、業績予想の下方修正からブックオフ(3313)がストップ安に沈んだ他、同じく業績予想を下方修正した黒崎播磨(5352)、千代田化工建設(6366)も下落。最終赤字転落の川田工業(5931)も大幅下落となっております。
 昨日まで6営業日連続ストップ安比例配分のニチアス(5393)はストップ安こそ逃れましたが−30円の361円と大幅続落となっております。

 一方目立った銘柄では、欧米有力投資ファンドの出資受け入れ方向と報じられたNISグループ(8571)が大幅上昇し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。業績の上方修正が好感されたTAC(4319)、フォスター電機(6794)、ローム(6963)などが上昇。前日ストップ安に沈んだドワンゴ(3715)は大幅反発を演じ値動きは上下に激しさを増しております。
 その他、バンテック・グループ・ホールディングス(9382)、ケーズホールディングス(8282)、東洋水産(2875)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場押し目買いが広がり反発。主力株では楽天(4755)を始め、インテリジェンス(4757)、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)、GCAホールディングス(2126)、日本ベリサイン(3722)、ガンホーオンライン(3765)などが揃って反発。
 昨日までストップ安を重ねていたACCESS(4813)は大和総研のレーティング引き上げから急反発し一気にストップ高となりました。新興3市場は、JASDAQ平均は続落いたしましたが、マザーズ指数、ヘラクレス指数が大幅反発いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたゼンテック・テクノロジー(4296)を始め、ドーン(2303)、エイジア(2352)、モック(2363)、フリービット(3843)、セプテーニHD(4293)、サイバーエージェント (4751)、オリコン(4800)、ダブルクリック(4841)などがストップ高。TFPコンサルティンググループ(4792)、アクロディア(3823)、ngi group(2497)、ファンコミュニケーションズ(2461)なども大幅上昇を演じました。

 さて本日も日経平均株価が大幅安となっております。東証1部の騰落数は値下がり銘柄は1,565銘柄に達するなど正に全面安商状。本日、新興市場も揃って売られると暴落銘柄目がけ『反発狙い』で入りやすかったのですが、ACCESS(4813)の反発がキッカケだったのでしょうか?寄付きからマザーズの主力どころには「買い」が入っており、ジリジリと引けにかけて買いが広がっていきました。

 「マエストロ」の本日買いの注目銘柄ナチュラム(3090)も+15,000円の171,000円と大幅高を演じ、一般会員注目銘柄では今週に入りアプリックス(3727)、オー・エイチ・ティー(6726)の暴騰をキャッチするなど好調。東証2部の材料株の明星電気(6709)も続伸するなど暴落相場の中、堅調です。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−325円の15,771円と下落し5日続落。昨晩の米NY株式市場はサブプライム問題の一段の深刻化が懸念され大幅反落いたしました。
 東京株式市場は、米NY株安にシカゴ平均株価先物大証終値−280円の15,850円と大きく売られたことなどが嫌気され売り優勢で取引を開始。

 日経平均株価は−207円の15,889円と安寄りスタート。その後も売り圧力に押され下げ幅を拡大。引けは−325円の15,771円と大幅続落。後場には−470円の15,626円まで売られた場面もありましたが、流石にここからは150円弱下げ幅を縮小し取引を終了いたしました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向きとなっております。日経平均株価のサイコロは●●○○●○○●●●●●で「4勝8敗」。25日移動平均線は16,742円と下向き継続。日足は下ヒゲを持つ下放れの陰線を形成。

 本日の下落で5日続落。10月11日の17,488円から本日安値15,626円まで1,862円の下落を演じました。チャートでは窓空け下落で暴落足となりましたが、下ヒゲを形成し一端売り物は出尽くしとなります。明日以降1日2日の「もみ合い」か「反発」が期待されることが予想されます。
 しかし、その反発も単なるリバウンドで終わることも予想されますので、反発した場面での強気な買いには注意も必要といえます。引き続き明確な変化を待つ形となります。