本日の東京市場はNY市場の下落とシカゴ225先物の15.670円引けを受けて96円安で始まり先物へのまとまった買い物からプラスに転じる所もあったが63円高の高値から再び先物からマイナスに転じて大引け188円安の15.581円、先物は15万7.286枚の出来高で15.550円で今週を終えている。本日はSQであり225に組み入れられているDOWAホールディングスがストップ安で値が付いていない事からSQ値が算出されなかった事やみずほ証券と新興証券の合併先延ばしに加えてみずほ証券の大幅な損失発表が上下荒れた動きの背景にあるが本日で6日連続約1.300円の下落はあまりにひどい有様である。全体相場は朝方プラスに切り返す久々の強う動きが出て来たが一時で終って結局大引けは相変わらずの大幅下落であり、本日の188円安に依って8月11日の安値15.610円割れから次は8月17日の安値15.262円で止まるかどうかが注目点となる。ただしその一方で相場の中身に於いては朝から高く引けまで大幅な上昇幅を保って終わる銘柄が多く出て来た点は今後の相場に大きな影響を及ぼす前向きな変化である。この形ではまだまだ全体相場が上昇に転じる事は難しいが本日の変化に依って最近の全面安から目先は全体と個別とが分かれて動く形となるであろう。全体相場については当分NY市場次第であり中身の流れが相当に進展するまで期待できない所であるが「ダウは気にするな個々の銘柄で」のスタンスで取り組む事が大切な場面である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 11月9日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は続落。DOWは−33ドルの13266ドル、NASDAQ総合指数は−52.76ポイントの2696.00ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−70円の15,670円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3460万株、買い2270万株、差し引き1190万株の売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。
 東京株式市場は軟調地合いが続き6日続落となっております。日経平均株価始値15,675円と前日終値15,771円から96円安くスタート。反発に転じ+63円の15,834円まで上昇する場面がありましたが、その後は再び売り優勢となり下落。引けは、−188円の15,583円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり537銘柄に対し、値下がりは1,074銘柄、変わらずは108銘柄。東証1部の売買代金は3兆1439億円、売買高は23億2257万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週末金曜日、本日の東京株式市場は昨日までの軟調地合いをそのままに日経平均株価は続落となりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)など証券株が売られ続落となっております。

 また、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株や、アイフル(8515)、武富士(8564)、プロミス(8574)など消費者金融株も下落。ソニー(6758)、キヤノン(7751)、シャープ(6753)、TDK(6762)などのハイテク株も売られております。
 業績の下方修正が嫌気された銘柄ではDOWAホールディングス(5714)がストップ安に沈んだほか、ニチユ(7105)が−137円の452円と暴落し東証1部下落率トップ。富士ソフト(9749)、ダイトエレクトロン(7609)、ブックオフコーポレーション(3313)なども大きく売られております。

 その中目立った銘柄では、親会社バンダイナミコHD(7832)が株式公開買い付け(TOB)により完全子会社化すると発表されたバンダイビジュアル(4325)がストップ高。業績の上方修正銘柄からソキア(7720)、ニコン(7731)が上昇。クレディ・スイスが中小型バリュー株として目標株価334円とした日本ビクター(6792)も+22円の239円と幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され大幅下落。主力株では楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)、GCAホールディングス(2126)、日本ベリサイン(3722)、ガンホーオンライン(3765)などが揃って反落。
 2日連続ストップ安となり昨日は一転してストップ高と急反発したACCESS(4813)は本日ストップ安と上下に激しい動きとなっております。新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が下落いたしました。

 個別では、モック(2363)、イメージ ワン(2667)、ビジネストラスト(4289)、e−まちタウン(4747)、デジタルデザイン(4764)がストップ高となりましたが、インタースペース(2122)、トラストワークス(2154)、ファンコミュニケーションズ(2461)、バリューコマース(2491)、ブロードバンドタワー(3776)、ターボリナックス(3777)、サイバーエージェント(4751)、TFPコンサルティンググループ(4792)などがストップ安に沈むなど値を消す銘柄が散見されます。

 さて、新興市場銘柄は前日の反発も空しく売り直され、東証1部などの主力株も売られております。とにかくサブプライムローン関連の追加損失連発から積極的な買いは見られず、円高基調の為替も含めて市場心理は冷え込んでおります。
 しかし、個別で見るとここ数日の下げからリバウンドが期待される位置に到達している銘柄が散見されます。来週から相場の反発場面を狙っていく形となります。
 東証1部の銘柄から提案銘柄の大平洋金属(5541)を始め、KOA(6999)、日本パーカライジング(4095)などは既に売られ過ぎの位置となっております。下げに下げた銘柄から打診買い局面に差し掛かっております。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−188円の15,583円と下落し6日続落。昨晩の米NY株式市場はサブプライムローン懸念が強まるなか、シスコシステムズの決算見通しが嫌気されハイテク株が大きく売られました。
 東京株式市場は、米NY株安にシカゴ平均株価先物大証終値−70円の15,670円と売られたことなどが嫌気され売り優勢で取引を開始。

 日経平均株価は−96円の15,675円と安寄りスタート。寄り付き後反発に転じ15,834円まで買われた場面もありましたが、反発続かず下落。後場に下げ幅を縮小する場面もありましたが、引けは−188円の15,583円と15,600円を割り込み本日の売買を終えました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向きとなっております。日経平均株価のサイコロは●○○●○○●●●●●●で「4勝8敗」。25日移動平均線は16,681円と下向き継続。日足は下放れ陰線で下落基調を強めております。
 本日の下落でとうとう6日続落です。10月11日の17,488円から本日安値15,566円まで1,922円の下落を演じました。チャートだけをみると良い位置まで下げていることから「反発狙いで買い」となります。
 ただ、テクニカル分析から「買いシグナル」が点灯したとしても、実際には更に大きく下落する下方へのオーバーシュートも念頭にいれておく形となります。