週明けの東京市場、NY市場の下落とシカゴ225先物の15.255円引けを受けて206円安で始まりアジア市場の下落と為替の大幅なドル安円高を背景とする主力株の一段安から一時15.000円も割る584円安を付けて大引け386円安の15.197円、先物は16万9.544枚の大商いで15.220円の終りとなっている。相変わらず大幅な下落が続く相場であるが後場に入って相場の柱である銘柄群を中心に198円戻して終わった点に注目である。本日で7日連続安約1.700円の下落は誰の目にも明らかな下げ過ぎであり、本日の引けにかけての動きから明日はひとまず反発の動きとなるであろうが相場の柱としての銘柄群が一日を通して相場を押し上げる事ができるかどうか、全体相場がこの連続安に対してどこまで反発する事ができるかどうか、まだまだ見通しは暗いが目先の強弱の変化を計る意味で注目する所である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 11月12日の東京株式市場は日経平均株価が大幅続落いたしました。
先週末の米NY株式市場は大幅安。DOWは−223ドルの13042ドル、NASDAQ総合指数は−68.06ポイントの2627.94ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−295円の15,255円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3810万株、買い3450万株、差し引き360万株の売り越し観測(金額ベースでは買い越し)でした。
 東京株式市場は米株式相場の急落を受け7日続落となっております。日経平均株価始値15,377円と前日終値15,583円から206円安くスタート。幅広い銘柄に売り物が広がり、終日全面安の展開が続きました。後場には−585円の14,998円と15,000円を割り込む場面も見られました。引けは、−386円の15,197円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり112銘柄に対し、値下がりは1,579銘柄、変わらずは 28銘柄。東証1部の売買代金は3兆520億円、売買高は23億4390万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は先週までの軟調地合いをそのままに日経平均株価は続落となりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、大和証券グループ本社(8601)、新光証券(8606)、松井証券(8628)など証券株が売られ続落となっております。

 また、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株や、クリード(8888)、パシフィックマネジメント(8902)、ケネディクス(4321)など不動産ファンド関連株も売られております。アイフル(8515)、武富士(8564)など消費者金融株も下落。ソニー(6758)、キヤノン(7751)、シャープ(6753)、TDK(6762)などのハイテク株も大きく売られております。
 また、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、三菱マテリアル(5711)、住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)など非鉄金属株も売られ株価を落としております。

 その中目立った銘柄では、親会社バンダイナミコHD(7832)が株式公開買い付け(TOB)により完全子会社化すると発表されたバンダイビジュアル(4325)が大幅続伸。「マエストロ」の注目銘柄のニチアス(5393)は+33円の380円と大幅な上昇を演じました。
 業績の上方修正銘柄からは大末建設(1814)、福島工業(6420)などが上昇。その他、トーヨーカネツ(6369)、三井松島産業(1518)、セガサミーホールディングス(6460)なども買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され続落いたしましたが、押し目買いから反発する銘柄も見られます。主力株では楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)などは反発いたしましたが、インデックスHD(4835)、GCAホールディングス(2126)、日本ベリサイン(3722)、日本M&Aセンター(2127)などは売られております。
 新興3市場は、マザーズ指数が小幅反発。JASDAQ平均、ヘラクレス指数は続落いたしました。

 個別では、ゲームオン(3812)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、ジオマテック(6907)がストップ高となった他、ネットワークバリューコンポネンツ(3394)、アイフリーク(3845)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)などが買われております。
 一方、リアルビジョン(6786)、エイチアイ(3846)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)、アガスタ(3330)、エイジア(2352)、モック(2363)などストップ安に沈む銘柄も散見されます。

 さて、先週からの下げも加速し本日は日経平均株価が15,000円を割り込む場面も見せるなど、市場は年に1・2回あるかの暴落局面にあります。しかし、本日新興市場銘柄の主力株の一角が買われており、これまでの暴落場面には見られないチグハグな動きとなっております。
 本日の日経平均株価の長い下ヒゲを見て、市場では「底を打った」という声も出てきておりますが、まだ確信には至っておりません。
 個別で見ると下落に次ぐ下落から短期反発が期待される水準に至った銘柄が続出しており、通常でしたら「反発狙い」で積極買いとなりますが、買いは資金の一部に留めまだ慎重姿勢で臨んでいきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−386円の15,197円と下落し7日続落。先週末の米NY株式市場はクアルコムの業績見通しが市場予想を大きく下回ったことなどが嫌気されハイテク株を筆頭に大きく売られました。
 東京株式市場は、米NY株安にシカゴ平均株価先物大証終値−295円の15,255円と大きく売られたことなどが嫌気され売り優勢で取引を開始。

 日経平均株価は−206円の15,377円と安寄りスタート。寄り付き後も売り物に押される展開となり、後場に入り更に下げ幅を拡大。一時は−585円の14,988円と15,000円を割り込む場面も見られましたが、引けにかけて買戻しも入り−386円の15,197円と下げ幅を縮小し本日の取引を終えました。
 円高・ドル安加速や、サブプライムローン問題に端を発した信用収縮懸念がなお強いことや、中国・上海総合指数、香港・ハンセン指数の大幅安なども市場心理を悪化させる形となりました。

 中期基調は下向き。短期基調も下向きとなっております。日経平均株価のサイコロは○○●○○●●●●●●●で「4勝8敗」。25日移動平均線は16,607円と下向き継続。日足は下放れて下ヒゲを持つ陰線を形成。たくり線で買い線と見られる形を形成いたしました。
 本日の下落でとうとう7日続落です。10月11日の17,488円から本日安値14,998円まで2,490円の下落を演じました。各種テクニカル指標からは下げすぎから『買いシグナル』も点灯しており、明日以降1日2日の反発が予想されます。
 しかし、強い下落基調の支配下にありますので、反発したとしてもリバウンドの範囲内で終わり、反発一巡後は再度大きく売られる可能性もございます。引き続き慎重姿勢で臨んでいきます。