本日の東京市場はNYの下落とシカゴ225先物の15.030円引けを受けて48円安で始まり高値38円高まで切り返したが後場から売られて安値208円を付けて大引けにかけて再びプラスに転じる所があって70円安の15.126円引け、先物出来高17万2.671枚と最近で最高の大商いの15.040円引けとなっている。これで8日連続安となった本日の相場であるが、昨日の後場から動きは変わってプラスで引ける銘柄も多く全体相場も納得のゆく反発とまではいかなかったものの何とか下げを止めた点に注目である。本日の相場はあくまで下げを止めたまでで底を入れたとまでは判断できるものでは無いがこの8日連続安を考えれば下げを止めただけでも評価すべきものと筆者は考える所である。まだまだサブプライムローン問題の底は見えていないだけに完全な好転も期待できない所であるが目先の東京市場独自の反発に期待する所である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 11月13日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は続落。DOWは−55ドルの12987ドル、NASDAQ総合指数は−43.81ポイントの2584.13ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値−190円の15,030円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2910万株、買い2190万株、差し引き720万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。
 東京株式市場は引き続き軟調商状で8日続落となっております。日経平均株価始値15,148円と前日終値15,197円から49円安くスタート。リバウンドの動きが見られプラスに転じる場面もありましたが、資源関連株を中心に利益確定売りが優勢となりました。後場には−209円の14,988円まで下げ幅を拡大する場面も見られました。引けは−70円の15,126円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり718銘柄に対し、値下がりは897銘柄、変わらずは102銘柄。東証1部の売買代金は2兆8070億円、売買高は22億1937万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は売り買い交差で高安マチマチ商状となっております。下落に次ぐ下落から割安感も生じ主力株の一角や大きく下げていた銘柄から反発に転じております。
 個別では、大和証券グループ本社(8601)、日興コーディアルグループ(8603)、松井証券(8628)など証券株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)など不動産株が買われ反発。

 アイフル(8515)、ポケットカード(8519)、武富士(8564)など消費者金融株や、損保ジャパン(8755)、三井住友海上火災保険(8752)、あいおい損害保険(8761)など損保株も買われました。
  一方、昭和シェル石油(5002)、新日本石油(5001)、AOCホールディングス(5017)など石油株が下落。住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、東邦チタニウム(5727)など非鉄金属株なども下落。また、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株も売り物に押され株価を落としております。

 その中目立った銘柄では、ピクセラ(6731)が+64円の437円と大幅反発を演じ東証1部上昇率ランキングトップに君臨。「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたフェイス(4295)は、NEO市場の第2号上場ウェブマネーの大株主となっており含み益拡大が期待されストップ高
 その他、ユナイテッドアローズ(7606)、カシオ計算機(6952)、三菱UFJニコス(8583)、鬼怒川ゴム工業(5196)、東洋エンジニアリング(6330)などが幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は反発期待の買いが続き堅調です。主力株では、ミクシィ(2121)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、GCAホールディングス(2126)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、サイバーエージェント(4751)などが上昇いたしましたが、楽天(4755)、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、ディー・エヌ・エー(2432)などは売られております。
 新興3市場は、マザーズ指数、ヘラクレス指数が上昇いたしましたが、JASDAQ平均は続落いたしました。

 個別では、本日買いの「特別会員銘柄」のリアルコム(3856)が+40,000円の271,000円とストップ高となったのを始め、テラネッツ(2140)、フルスピード(2159)、ウェッジHD(2388)、シニアコミュ(2463)、アガスタ(3330)、フィスコ(3807)、リアルコム(3856)、ソースネクスト(4344)、オンコセラピー(4564)などが値幅制限いっぱいまで買われております。

 さて、『日経平均株価7連敗』から「いくらなんでも本日は反発するだろう」と思われましたが、日経平均株価は続落し8連敗です。しかし新興市場銘柄への買いは続き、ミクシィ(2121)は続伸、GCAホールディングス(2126)は大幅高。サイバー・コミュニケーションズ(4788)、サイバーエージェント(4751)なども上昇しております。市場では「日経平均が下落し東証1部が軟調の時は新興市場の主力株を買えば良い」など楽観的な声も出ております。

 ただ仮にこの先、大底を打つ過程でクライマックス的な下げがあるとすると、今しっかりの新興市場銘柄も投売り商状となる可能性もあります。ですので「買い」は資金の一部に留めるか、明確な底打ちを確認してからとなります。引き続き慎重姿勢で臨んでいきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−70円の15,126円と下落し8日続落。昨晩の米NY株式市場は原油先物価格や商品価格の下落からエネルギー関連や素材関連株などが売られ、NYDOW・NASDAQ総合指数共に続落いたしました。
 東京株式市場は、米NY株安にシカゴ平均株価先物大証終値−190円の15,030円と売られたことなどが嫌気され売り優勢で取引を開始。

 日経平均株価は−49円の15,148円と安寄りスタート。寄り付き後は反発基調に転じ15,235円と前日比プラス圏に顔を出しましたが、売り圧力は強く再下落。後場に入ると先物主導で上下に揺れる形となり、引けは−70円の15,126円。ザラ場では14,988円と15,000円割れ。前日の14,998円を下回る場面もありました。
 明日にみずほの決算を控え警戒感が広がり、また香港・ハンセン指数の大幅続落も市場心理を悪化させております。

 中期基調は下向き。短期基調も下向きとなっております。日経平均株価のサイコロは○●○○●●●●●●●●で「3勝9敗」。25日移動平均線は16,525円と下向き継続。日足は上下にヒゲを持つ短小陰線、十字線に近い形となっております。
 本日、後場に14,988円まで売られた後、15,200円台への200円幅の上昇で『本格上昇か』と見られましたが、70円安の15,126円引けと下げて終えました。15時10分まで取引される日経平均先物1限月は15,040円と更に大きく売られ取引を終えており、明日の続落を案じさせるような形となっております。

 各種テクニカル指標からは下げすぎから『買いシグナル』が点灯しており、引き続き1日2日の反発が予想されます。しかし、非常に強い下落基調の支配下にありますので、反発したとしてもリバウンドの範囲内で終わり、反発一巡後は再度大きく売られる可能性もございます。引き続き慎重姿勢で臨んでいきます。