本日の東京市場、NY市場の大幅上昇とシカゴ225先物の15.435円引けを受けて昨日の下げ止まりから本日は強く上値を取る反発の動きとなって来た。ダウは184円高で始まり終始上げ歩調で大引け間際に高値378円高を付けて372円高15.499円引け、先物も13万801枚の出来高で15.530円高値引けである。相場の中身に於いても折からの相場の柱である流れがいずれも強く上昇して来ている事に加えて新しい流れとしての自動車株やナスダックの堅調を背景とするハイテク株が動き出した点は今後の相場に大きな好影響を与える動きとして注目する所である。まだまだサブプライムローン問題は解決していないが本日の動きに依って目先は昨日までの下落に対する半値戻しを目指す動きとなるであろう。相場の中身に於ける変化に注目する事が大切な場面である。
昨日のNY市場のダウ319ドル高は今年2番目の上げ幅でありナスダックの89p高は今年最大の上げ幅である。ゴールドマンサックスCEOが「サブプライムローン問題で更なる損失を出す事は無い」と発言した事に加えてウォルマートの好決算や原油が一時1バーレル90ドルまで下落した事がキッカケであるが、それに付けてもこの所の下落に対して一気に今年上位の上昇幅を付ける変わり様に注目である。東京市場はNY市場の相場とサブプライムローン問題を心配して非常に弱い動きが続いているが、NY市場はサブプライムローン問題発生後も新高値を取っており下落の場面もちょっとしたキッカケに依って一変するという事を頭に入れて置きたいものである。NY市場はキッカケ次第で再び新高値を取る可能性も十分あるという事であり、この動きが東京市場好材料となるであろう。その意味で今夜のバーナンキ氏の議会証言に注目する所である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 11月14日の東京株式市場は日経平均株価が大幅反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は大幅高。DOWは+319ドルの13307ドル、NASDAQ総合指数は+89.52ポイントの2673.65ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+395円の15,435円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4230万株、買い2470万株、差し引き1760万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。
 東京株式市場は9営業日ぶりに反発に転じております。日経平均株価始値15,311円と前日終値15,126円から185円高くスタート。全面高商状が続き、徐々に上げ幅を拡大する展開。終盤に15,504円まで上昇する場面がありました。引けは+372円の15,499円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,526銘柄に対し、値下がりは144銘柄、変わらずは48銘柄。東証1部の売買代金は2兆6471億円、売買高は20億7086万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 ようやく反発です。昨晩の米NY株高を素直に好感、東京株式市場は主力株を筆頭に幅広い銘柄が買われ全面高の様相となっております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、関東つくば銀行(8338)、群馬銀行(8334)など地銀株が上昇。大和証券グループ本社(8601)、日興コーディアルグループ(8603)、野村ホールディングス(8604)など証券株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)など不動産株も買われております。

 また、新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)、住友金属工業(5405)など鉄鋼株や、商船三井(9104)、明治海運(9115)、乾汽船(9113)など海運株も上昇。キヤノン(7751)、ソニー(6758)、シャープ(6753)などハイテク株や、住友商事(8053)、三菱商事(8058)、伊藤忠商事(8001)など商社株も買われております。

 目立った銘柄では、第3四半期決算で特別利益計上の東海観光(9704)が+22円の72円と暴騰し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。10月12日に202円で一般会員注目銘柄として提案した三井松島産業(1518)は本日+35円の269円と大幅続伸。業績の上方修正から太平工業(1819)、ニッパツ(5991)も買われ、ラウンドワン(4680)、ベンチャー・リンク(9609)、インターネットイニシアティブ(3774)なども幅のある上昇を演じております。任天堂(7974)は一気にストップ高まで買われました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は反発期待の買いが続き堅調です。主力株では、楽天(4755)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、サイバーエージェント(4751)、スパークス・グループ(8739)などがストップ高まで買われた他、日本ベリサイン(3722)、インテリジェンス(4757)、ACCESS(4813)、インデックスHD(4835)などが上昇いたしました。
 新興3市場は、マザーズ指数、ヘラクレス指数が続伸。JASDAQ平均も反発いたしました。

 個別では、直近公開銘柄の地域新聞社(2164)、エー・ディー・ワークス(3250)、ナチュラム(3090)を始め、エイジア(2352)、バリューコマース(2491)、ネクサス(2799)、マガシーク(3060)、テクノアルファ(3089)、アールエイジ(3248)、ケイブ(3760)、テクノマセマティカル(3787)、リアルコム(3856)、e−まちタウン(4747)、MCJ(6670)など多くの銘柄がストップ高まで買われるなど良い動きとなりました。

 さて、日経平均株価も連敗から抜け出し大幅反発となりました。個別で見ると買い難いチャートが多いのですが、米NY株式市場に崩れが無ければ1週間ほどのジリジリと戻りを試すリバウンド相場となりそうです。DOWAホールディングス(5714)、大平洋金属(5541)などのように下落に次ぐ下落から反発が期待される銘柄や、新興市場の人気株、また地域新聞社(2164)、エー・ディー・ワークス(3250)などのように本日反発に転じた直近公開銘柄などに注目しつつ、年末に向け新たな材料株の出現があるかもマークしていきます。

 本日寄り高で終われば慎重姿勢そのままに「買いは一部の資金で」となりましたが、日経平均株価の動きを見ても「高く始まり更に上・高値圏で引けている」と強い動きとなっただけに、油断禁物ながら緩んだ場面は打診買いとなります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+372円の15,499円と反発し9日ぶりの上昇となりました。昨晩の米NY株式市場はウォルマートの好決算や原油下落を好感し反発。ゴールドマン・サックスのブランクフェインCEOが「大規模なクレジット損失には直面していない」と表明したことも買い安心感を高める形となり、NYDOWは+319ドルと今年2番目の上げ幅を記録いたしました。

 東京株式市場は、米NY株高にシカゴ平均株価先物大証終値+395円の15,435円と高く買われたことなどが好感され買い優勢で取引を開始。

 日経平均株価は+185円の15,311円と高寄りスタート。寄り付き後もダレることなくしっかりと推移し、+372円の15,499円引けとなりました。昨日に15,000円を割りこんだ場面があり、本日は15,504円をつけるなど上下に激しい動きとなっております。
 中期基調は下向き。短期基調は下向きから上向きに転換しようとしております。日経平均株価のサイコロは●○○●●●●●●●●○で「3勝9敗」。25日移動平均線は16,458円と下向き継続。日足は上放れ陽線で底入れ感を感じさせております。

 昨日に「各種テクニカル指標からは下げすぎから買いシグナルが点灯しており、引き続き1日2日の反発が予想されます」と書かせて頂きましたが、予想以上にしっかりとした陽線を立ててきました。10月11日の17,488円から前日安値の14,988円まで2,500円幅の下落を演じました。ひとまず反発の動きとなるならば、16,000円前後が目標となるのですが、実際何処まで戻すことが出来るかで強弱を判断していく形となります。