本日の東京市場、NY市場の大幅下落とシカゴ225先物の14.705円引けを受けて111円安で始まり167円安の安値を付けたが後場から先物を中心とする買戻しに依ってプラスに転じて高値162円高を付けて大引け51円高の14.888円引け、先物は18万8.300枚の出来高で14.800円引けで今週を終えている。相変わらず買い方不在で悲観が強い事から前場は一時11月10日の安値14.751円を割ったが後場に入っては3連休を控えている事から一旦手仕舞う買戻しが入った事で一時15.000円を回復したという本日も売り方主導の動きである。まだまだ底を打ったと判断する事は出来ない東京市場であるが、下落も限界であるだけに引き続きNY市場に注目しながら相場の変化を見極める事が大切な場面である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 11月22日の東京株式市場は日経平均株価が反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は大幅下落。DOWは−211ドルの12799ドル、NASDAQ総合指数は−34.66ポイントの2562.15ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−115円の14,705円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り4550万株、買い2730万株、差し引き1820万株の大幅売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は押し目買いが入り反発に転じております。日経平均株価始値14,726円と前日終値14,837円から111円安くスタート。前場は売り物に押される展開でしたが、後場に入ると反発し、一時15,000円を回復する場面も見られました。引けは+51円の14,888円で取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり806銘柄に対し、値下がりは802銘柄、変わらずは111銘柄。東証1部の売買代金は2兆9434億円、売買高は23億4923万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は前場安の後場に入り反発。押し目買いに買戻しの動きが重なり堅調展開。ドル安・円高一服感や米クリスマス商戦に期待した見方もあり、市場では派手な上昇とはいかないまでも下げ一服となりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株が買われ、関西電力(9503)、中部電力(9502)など電力株は続伸。

 住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三井金属(5706)、三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株が上昇。
 また、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株も買われております。

 反面、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)、飯野海運(9119)など海運株や、三井住友海上火災保険(8752)、日本興亜損害保険(8754)、あいおい損害保険(8761)、富士火災海上保険(8763)など損保株は売られております。
 目立った銘柄では、飛島建設(1805)、熊谷組(1861)など低位建設株が上昇。JT(2914)が1株710円でTOBを行い100%子会社化するとの発表から加ト吉ストップ高
 その他、タカノ(7885)、テクモ(9650)、ワコム(6727)、日本管財(9728)、東日カーライフグループ(8291)なども上昇。ヤフー(4689)は+3,250円の50,500円と幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は一部の銘柄に押し目買いも入り売り買い交差となっております。主力株では、楽天(4755)を始め、ディー・エヌ・エー(2432)、インテリジェンス(4757)、SBIイー・トレード証券(8701)、サイバーエージェント(4751)、ぐるなび(2440)などが上昇。インデックスHD(4835)、ACCESS(4813)、日本M&Aセンター(2127)などは売られております。
新興3市場は、マザーズ指数は反発いたしましたが、JASDAQ平均、ヘラクレス指数は続落いたしました。

 個別では、地域新聞社(2164)、デジタルアーツ(2326)、アガスタ(3330)がストップ高となり、一般会員提案銘柄のAQインタラクティブ(3838)は+64,000円の595,000円と暴騰しJASDAQ上昇率ランキング5位にランクイン。
 その他、アプリックス(3727)、ゼンテック・テクノロジー・ジャパン(4296)、ファンコミュニケーションズ(2461)などが買われております。

 さて、本日も一昨日後場のような上昇が見られました。三連休を控えていることもあり積極的な買いには繋がりませんでしたが、AQインタラクティブ(3838)、ゼンテック(4296)、アプリックス(3727)、地域新聞社(2164)などのように幅のある上昇を演じる銘柄も出ております。
 「底打ちか」と期待される動きとも言えますが、投売りの様相となりザラ場で400円・500円幅の下落を演じるセイリングクライマックス的な動きとなれば、反発期待で強気で買い向かっていきます。

 底打ち反転となれば、大幅下落銘柄や人気銘柄は数日で10〜15%UP、2週間ほどで20〜30%以上の上昇を演じることが期待されます。特に下げのきつかった銘柄ほど反発が大きいことが予想され、中には倍化する銘柄も出現することでしょう。来週の動きに注目していきましょう。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+51円の14,888円と反発。昨晩の米NY株式市場はサブプライム問題からの米経済悪化が叫ばれ、NYDOW、NASDAQ総合指数共に反落いたしました。
 東京株式市場は、米NY株安、1ドル=108円台前半の為替、寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が大幅な売り越し観測と外国人売りが続いていることなどが嫌気され売り優勢の展開で始まりました。

 日経平均株価は−111円の14,726円と安寄りスタート。その後−168円の14,669円まで売られましたが後場に入り急反発。引けは+51円の14,888円と前日比プラス圏で取引を終了いたしました。
 中期基調は下向き。短期基調は上向き。日経平均株価のサイコロは●●●●●○●●●○●○で「3勝9敗」と少し改善。25日移動平均線は15,946円と下向き継続。日足は短い下ヒゲを持つ陽線を形成。前日から上下に激しい動きが続いております。
 前日の15,000円割れからの失望感と米NY株安や為替の円高を嫌気し一時14,669円まで売られ11月20日に記録した14,751円を下回る場面がありましたが、先物主導で反発に転じ下値に対し抵抗を見せております。

 市場では「ヘッジファンドの売りは一巡した。来週から需給好転。底入れした」来週からの反発に期待する見方も出ております。来週に入りはっきりとした陽線で15,000円台に乗せ、その後も15,000円台をキープしながら下値をしっかりと切り上げる動きが続けば、次第に底打ち感が高まり15,500円に向かう反発が期待されます。
 しかし、為替や海外株式市場の動向によっては本日安値を割り込み14,200円台に向かう下落となる事も考えられます。本日安値が底値だったと期待したいものですが、前日の動きが弱かっただけに来週もう一段の下落も想定し組み立てていきます。