名実共に12月相場に入った本日の東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の15.790円引けを受けて66円高と堅調に始まったが直後に付けた119円高を高値に下落に転じて後場寄りからは先物への売り叩きに依って102円安の安値を付けて大引け51円安の15.628円、先物は10万9.453枚の出来高で15.700円引けと大きく戻して終わっている。先週の大幅な連騰から本日の下落は当然の一服という所であるが、大引けの51円安と先物の15.700円引けは相場の強さを示す非常に良い引け方となっている。本日の相場の中身は非鉄金属と鉄鋼株が強く動く一方で商社株と船株の弱い動きが目立っているが、銀行株と不動産株の強い上昇が加わった事が本日の全体相場の底堅さにつながっている。大型株の流れが全体相場を支えながら個人投資家好みの銘柄が物色される非常に良い相場付きとなって来たという所である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 12月3日の東京株式市場は日経平均株価が反落いたしました。
先週末の米NY株式市場はNYダウが4日続伸。DOWは+59ドルの13371ドル、NASDAQ総合指数は−7.17ポイントの2660.96ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+60円の15,790円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り8250万株、買い6210万株、差し引き2040万株の売り越し観測(金額ベースでは買い越し)でした。

 東京株式市場は高寄り後に失速。日経平均株価始値15,747円と前日終値15,680円から67円高くスタート。買い一巡後は利益確定売りに押され反落。後場も15,600円台でもみ合う動きが続き、引けは−51円の15,628円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり958銘柄に対し、値下がりは641銘柄、変わらずは120銘柄。東証1部の売買代金は2兆5727億円、売買高は21億11万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、名実ともに12月相場入りとなった本日の東京株式市場は、日経平均株価こそ下落いたしましたが、東証1部の騰落数を見ると値上がり958銘柄と比較的しっかりと推移しております。
 個別では、あおぞら銀行(8304)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、みずほフィナンシャルグループ(8411)など大手銀行株の一角や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株も上昇しております。

 一方、新和海運(9110)、川崎汽船(9107)、商船三井(9104)など海運株や、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、丸紅(8002)など商社株が売り物に押され下落。
 NY原油先物安を受け、石油資源開発(1662)、新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、AOCホールディングス(5017)など石油株も売られております。三井松島産業(1518)、日本農薬(4997)などは大幅安に沈んでおります。

 目立った銘柄では、不動テトラ(1813)との資本・業務提携が好感された日特建設(1929)がストップ高。「ザラ場の銘柄情報」ピックアップのトランスコスモス(9715)もストップ高まで買われております。
 その他、暴落時に「特別会員銘柄」として提案させて頂いた栗本鐵工所(5602)が大幅続騰。東急建設(1720)、アーク(7873)、フェイス(4295)、太平洋工業(7250)なども幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は引けにかけて買いが広がり堅調に推移しております。主力株では、ディー・エヌ・エー(2432)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、GCAホールディングス(2126)、スパークス・グループ(8739)などが大きく買われております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は揃って上昇いたしました。

 個別では、一般会員注目銘柄のサイバーエージェント(4751)がストップ高となったのを始め、カービュー(2155)、地域新聞社(2164)、オールアバウト(2454)、フュートレック(2468)、SBIベリトランス(3749)、GMOペイメントゲートウェイ(3769)、アドバンスト・メディア(3773)、さくらインターネット(3778)、T&Cホールディングス(3832)、フリービット(3843)、リアルコム(3856)、ユビキタス(3858)、シナジーマーケティング(3859)、アルファ・トレンド(4352)などが値幅制限いっぱいまで買われるなど、大幅上昇銘柄が続出しております。

 さて、先週末に「木・金と休んだマザーズ主力株などのように短期調整を入れた新興市場銘柄などを追っていきます」と書かせて頂き、更に「ミクシィ(2121)、サイバーエージェント(4751)、ngi group(2497)などは『三角保ち合い上放れ』に至るか日々注目」とピックアップさせて頂きましたが、本日揃って大幅上昇。
 サイバーエージェント(4751)、ngi group(2497)は『三角保ち合い上放れ』となり、ミクシィ(2121)も上放れ目前と好チャート。「特別会員銘柄」のディー・エヌ・エー(2432)も含め、引き続きマザーズ市場の主力を筆頭とした新興市場銘柄は要注目となります!
 また、本日一服入れた東証1部の下げすぎ銘柄なども1日2日の軽い調整で上げてくることが期待されます。「新興市場銘柄」「東証1部の下げ過ぎ銘柄」と、変わるがわるの上昇に期待しております。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−51円の15,628円と反落。先週末の米NY株式市場は金融株などが買われNYダウは上昇いたしましたが、ハイテク株は売られナスダックは下落いたしました。
 東京株式市場は、米NYダウの4日続伸やシカゴ平均株価先物大証終値+60円の15,790円と小高く回ってきたことなどから堅調展開で始まりました。

 日経平均株価は+67円の15,747円で始まるなど買い優勢の展開。寄り付き直後に+119円の15,799円まで買われた場面がありましたが、その後は売り物に押され軟調。引けは−51円の15,628円と下落し一服商状となりました。
 海運、石油株などの下落や、時間外取引のGLOBEXでナスダック100株価指数先物が売られたことなども売り材料視されました。

 中期基調は上向き。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●○●○○○●○○●と「6勝6敗」。25日移動平均線は15,685円と下向き継続。日足は短い下ヒゲを持つ陰線を形成。
 11月22日の14,669円を安値に反発してきた日経平均株価ですが、本日15,751円まで買われた後は売りに押され下落いたしました。僅か5営業日で1,082円幅の上昇を演じていることからリバウンド一巡感も出てきました。

 市場では「単なる一服、ようやく買われだしたところ。まだ上はある」と強気な見方もございますが、為替や米NY株式市場などの動向次第では、このまま売られて15,000円に再接近するような弱い動きとなる可能性もございます。
 「マエストロ」では引き続きジリジリと16,000円に向かう反発継続の動きに期待しておりますが、慎重姿勢はそのままに値動き重視で動きの良い銘柄を見ていきます。