本日の東京市場、NY市場の下落とシカゴ225先物の15.635円引けを受けて安い一日となっている。ダウは朝方54円高までプラスに転じる所もあったがドル安円高を背景に大引けにかけて下げ幅を拡大させて安値182円安を付けて大引け148円安の15.480円、先物は11万2.027枚の出来高で15.470円の終りである。NY東京共に先週の大幅な連騰に対する一服の動きであるが、先週で安値から約1.000円戻した事に対する昨日と本日とを合わせた約200円安は常識の範囲であるだけに全く心配無しである。また、相場の中身に於いても相場の柱にある銘柄群を中心に押し目を拾う買い物が一日を通して入って来ている事に依ってしっかりした動きとなって来ている点に注目である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 12月4日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は下落。DOWは−57ドルの13314ドル、NASDAQ総合指数は−23.83ポイントの2637.13ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−65円の15,635円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3970万株、買い2710万株、差し引き1260万株の売り越し観測(金額ベースでは買い越し)でした。

 東京株式市場は海運株、鉄鋼株などを中心に売られ続落。日経平均株価始値15,613円と前日終値15,628円から15円安くスタート。直後にプラスに転じる場面も見られましたが、直ぐに売り戻されマイナス圏で推移いたしました。後場に入ってジリジリと下げ幅を拡大し、引けは−148円の15,480円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり302銘柄に対し、値下がりは1,345銘柄、変わらずは72銘柄。東証1部の売買代金は2兆4122億円、売買高は19億4380万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は、手掛かり材料難のなか売り物に押され下落いたしました。
 個別では、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株の一角や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)など不動産株が売り物に押され下落。

 また、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株、住友商事(8053)、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)など商社株も大きく売られております。
 商船三井(9104)、川崎汽船(9107)、飯野海運(9119)など海運株、アイフル(8515)、武富士(8564)、アコム(8572)など消費者金融株も株価を落としております。

 その中目立った銘柄では、新井組(1854)が短期資金流入から大幅上昇を演じ東証1部上昇率ランキングトップに君臨。業績上方修正のクミアイ化学工業(4996)も上昇。その他、国際航業ホールディングス(9234)、日本写真印刷(7915)、コナカ(7494)、理想科学工業(6413)、ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、SBIイー・トレード証券(8701)、ミクシィ(2121)、インテリジェンス(4757)、ACCESS(4813)、GCAホールディングス(2126)などは売られましたが、ディー・エヌ・エー(2432)、アルデプロ(8925)、スパークス・グループ(8739)などは上昇。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は揃って反落いたしました。

 個別では、特別会員銘柄のアールエイジ(3248)がストップ高となったのを始め、さくらインターネット(3778)、テレビ東京ブロードバンド(3786)、インフォテリア(3853)がストップ高。データ・アプリケーション(3848)、アイティメディア(2148)、デジタルアドベンチャー(4772)、デジタルガレージ(4819)などが幅のある上昇を演じております。

 さて、昨日買い気が高まり良い上昇を見せた新興市場ですが、本日は日経平均株価を始め東証1部の鉄鋼や海運株・非鉄金属株などの下落などから慎重姿勢が強まり売られております。
 引き続きIT関連株を筆頭とした新興市場銘柄の上昇に期待しているのですが、更に市場のムードが悪化してくると様子見姿勢が強まり腰折れしてしまうことも考えられます。ここはしっかりと値を保ち、もみ合いながらも下値を切り上げる動きとなって欲しい。サイバーエージェント(4751)、ngi group(2497)、ミクシィ(2121)、ディー・エヌ・エー(2432)など、引き続きマザーズ市場の主力を筆頭とした新興市場銘柄の動きに注目していきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−148円の15,480円と続落。昨晩の米NY株式市場は原油先物相場の上昇などが嫌気され下落。NYダウは5日ぶりの下落となりました。東京株式市場は、米NY株式市場の下落やシカゴ平均株価先物大証終値−65円の15,635円と売られたことなどから冴えない展開。

 日経平均株価は−13円の15,613円と小安くスタート。寄り付き直後に+55円の15,683円まで変われる場面がありましたが、その後は売り物に押され反落。後場からの反発も期待されましたが、実際は為替の円高方向への動きや先物の売り仕掛けなどから下げ幅を拡大。−148円の15,480円で取引を終えました。

 中期基調は上向き。短期基調は上向きから下向きに転換いたしました。日経平均株価のサイコロは●●○●○○○●○○●●と「6勝6敗」。25日移動平均線は15,636円と下向き継続。日足は上下に短いヒゲを持つ陰線を形成。陰線は2本連続です。
 11月22日の14,669円を安値に反発してきた日経平均株価ですが、前日の15,751円まで買われた後は売りに押され下落しております。

 昨日に書かせて頂きましたが、5営業日で1,082円幅の上昇を演じたことからリバウンド一巡感が出ております。市場では「単なる一服、上昇はこれから」と強気な見方もございますが、為替や米NY株式市場などの動向次第では、このまま売られて15,000円に再接近するような弱い動きとなる可能性もございます。
 「マエストロ」では16,000円に向かう反発継続の動きに期待しておりましたが、本日キープしたかった15,500円を割り込んで引けており、15,000円方向へ2番底形成に向かうような動きとなる可能性も高まってきました。引き続き、慎重姿勢はそのままに値動き重視で動きの良い銘柄を見ていきます。