本日の東京市場日銀短観が予想を下回ったにも関わらず小高く始まり160円高の高値を付ける非常に強い朝方となったが後場から一転して安値102円安を付けて引けにかけて再びプラスに転じて22円安の15.514円引け、先物も14万5.418万枚の出来高で30円高の15.570円引けと荒れに荒れた一日となっている。先物を主導に上下大幅に動いた本日の相場であるが、15.513円のSQ値を上回って終わった点と本日の動きはこの数日の下落が転換する事を示すチャートに於ける十字線となる点を目先の先高を示す動きとして注目する所である。
久々に大荒れのSQとなった本日の相場であるが、この所のSQ値は当日の大引けで上回るは無く先月9日に至ってはDOWAのトップ安に依って算出されないという暗い動きが続いて来ただけに本日辛うじて1円でも当日に上回った点は大いに注目すべき点である。今月に入って相場の中身に明るさが見え始め全体相場も悪材料を受け付けにくく好材料を受け付けやすい相場付きとなって本日SQ値を上回って先物も30円高で終わった事は先物相場に於いても好転の兆しが見えて来たという事である。このそれぞれの進展を背景に来週から相場はこれまでとは一味も二味も違う新しい相場に入るものと筆者は見る。今年も残す所あと2週間、棹尾の一振に期待である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 12月14日の東京株式市場は日経平均株価が小幅続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。DOWは+44ドルの13517ドル、NASDAQ総合指数は−2.65ポイントの2668.49ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+60円の15,580円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3170万株、買い2860万株、差し引き310万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は売り買い交差しもみ合い。日経平均株価始値15,547円と前日終値15,536円から11円高くスタート。乱高下を繰り返す荒い値動きとなり、前場に+161円の15,697円まで上昇しましたが、後場には−103円の15,433円まで下げる場面がありました。引けは−22円の15,514円と3日続落で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり544銘柄に対し、値下がりは1,086銘柄、変わらずは95銘柄。東証1部の売買代金は3兆9484億円、売買高は28億1540万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週末金曜日、本日の東京株式市場は軟調な動きが続いております。日銀が8時50分に発表した12月調査の企業短期経済観測調査(短観)では、大企業製造業の業況判断指数(DI)が前回調査比4ポイント悪化の19(市場予想21)、大企業非製造業は同4ポイント悪化の16(同18)と市場予想を下回りました。
 日銀短観は悪化しましたが、為替の円安が下支えになるなど強弱感が対立し方向感にかける展開となっております。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、りそなホールディングス(8308)など大手銀行株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株が下落。損保ジャパン(8755)、あいおい損害保険(8761)、ニッセイ同和損害保険(8759)など損保株、アイフル(8515)、プロミス(8574)、アコム(8572)など消費者金融株も大きく売られております。
 更に、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、東邦亜鉛(5707)、三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株、商船三井(9104)、乾汽船(9113)、太平洋海運(9123)など海運株も売られました。

 その中目立った銘柄では、「特別会員銘柄」のシンキ(8568)が暴騰し東証上昇率ランキングトップに君臨。投資ファンドのアドバンテッジが買収で基本合意した東京スター銀行(8384)、TIS(9751)との経営統合に基本合意したとの発表からインテックホールディングス(3819)、決算内容が好感されたくらコーポレーション(2695)などが上昇。
 その他、ユニプレス(5949)、イオンモール(8905)、タチエス(7239)、日本通運(9062)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売りに押され続落。主力株では、SBIイー・トレード証券(8701)を始め、スパークス・グループ(8739)、インテリジェンス(4757)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、GCAホールディングス(2126)、サイバーエージェント(4751)、ぐるなび(2440)、マネーパートナーズ(8732)、ゼンテック・テクノロジー(4296)などが揃って下落いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数共に続落です。

 個別では、システム・ロケーション(2480)、フライトシステムコンサル(3753)、ディー・ディー・エス(3782)などがストップ高となった他、ケンコーコム(3325)、マルマエ(6264)、ビットアイル(3811)などが買われました。
 反面、e−まちタウン(4747)、カービュー(2155)、ウェブマネー(2167)、オー・エイチ・ティー(6726)がストップ安に沈むなど、市場環境の更なる悪化から大きく売られる銘柄が続出しております。

 日経平均株価の下落や新興市場の大幅安など市場環境が悪化。投資家心理は後退し儲かり難い相場となっております。ここに来て注目銘柄の動きも悪く残念ですが、週明けの動きを見守っていきます。
 引き続き、ブックオフ(3313)、シーズクリエイト(8921)、日本ギア工業(6356)など大幅下落銘柄を反発期待でマークしつつ、「ザラ場」では中低位銘柄物色の波に乗り小高く動いた銘柄も追ってきます。ただ相場は下向きに転換しておりますので、トレードは資金の一部に留め、ここからは大きく下落した場面で買い向かえるようキャッシュポジションは高めておきたい。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−22円の15,514円と小幅続落。
 昨晩の米NY株式市場は高安マチマチながら、11月小売売上高が予想を上回ったことなどがが好感され、DOWは+44ドルの13517ドルと上昇。
 東京株式市場はシカゴ平均株価先物大証終値+60円の15,580円と高く回ってきましたことや、前日の大幅安の反動もあり買い優勢で始まりました。

 日経平均株価は+11円の15,547円と小高くスタート。寄り付き後に+161円の15,695円まで買われましたが、その後は引けにかけて上下に揺れる動きが続きました。引けは−22円の15,514円と小幅続落となりました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○○●●○○○●○●●●と「6勝6敗」。25日移動平均線は15,445円と下向き継続。日足は上下にヒゲを持つ短小陰線を形成、攻防の分岐点となっております。

 昨日に「空かさず強い動きに転じ幅のある反発を見せれば良いのですが、明日も続落し12月5日安値の15,365円を割り込んでくると、暴落後の戻りは終了で今度は2番底形勢に向かう可能性も高まってきました」と書かせて頂きました。
 15,365円割れは回避しておりますが、上値は重くしっかりとした反発は演じられませんでした。

 ここから更に大きく売られ「すぐに15,000円を割り込むような下落はないだろう」と思われますが、米NY株式市場や為替の動向次第では、ズルズルと下落する動きとなっても可笑しくはありません。いずれにしろ来週は、日経平均株価が下を向きチャートは弱くなっておりますので注意をしながら見てきます。