本日の東京市場、NY市場の揉み合いとシカゴ225先物の15.210円引けを受けて120円高で始まり高値131円高を付ける堅調な前場が相変わらずの無気力な相場付きに加えて先物への仕掛け的な売り物に依って下落に転じる所もあったが大引けで再びプラスに転じて結局ほぼ変わらずの1円高15.031円引け、先物も6万2.917枚の出来高で15.010円引けと引き続き先物を主導とする不安定な動きが目立っている。この荒れた動きに対して相場の中身は全般的に高安まちまちで大型株が堅調という非常に歪な動きが目立っている。
相場は15.000円を割る事も無く底に上へ行きたがっている動きであるが多少上げても柱が揃って強く上昇しなければ先物に依って崩されて行って来いという停滞の形である。12月も後半に入って今後は参加者も商いも減少するだけに先ずは相場の柱としての流れに揃っての強い上昇が無ければ上げても下げて下げても上げる方向感の無い無風状態の相場が続く事になるであろう。改めて相場全体に活を入れる事が出来る非鉄金属株、鉄鋼株、商社、船株、これ等の動きに注目する所である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 12月20日の東京株式市場は日経平均株価が小幅反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。DOWは−25ドルの13207ドル、NASDAQ総合指数は+4.98ポイントの2601.01ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+120円の15,210円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2560万株、買い2230万株、差し引き330万株の売り越し観測(金額ベースでは小幅買い越し)でした。

 東京株式市場は高く寄り付きましたが買いが続かず失速。日経平均株価始値15,151円と前日終値15,030円から121円高くスタート。前場は小高く推移しておりましたが、後場に入ると売り物に押され下落。引けは+1円の15,031円で本日の取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり341銘柄に対し、値下がりは1,295銘柄、変わらずは86銘柄。東証1部の売買代金は1兆9952億円、売買高は16億6743万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は軟調継続です。日経平均株価は比較的しっかりとした動きでしたが、東証1部の騰落数を見ると値下がり銘柄は1,295銘柄に達し全面安に近い様相となっております。
 個別では、川崎汽船(9107)、明治海運(9115)、乾汽船(9113)など海運株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株、東京電力(9501)、中国電力(9504)、東北電力(9506)など電力株が売られております。

 また、アコム(8572)、プロミス(8574)など消費者金融株や、ドワンゴ(3715)、GMOインターネット(9449)、カカクコム(2371)などのIT関連株、ソニー(6758)、TDK(6762、)、東京エレクトロン(8035)などハイテク株の一角が売られております。
 一方「米国サブプライム基金への資金協力を見送る方針を固めたこと」が好感され三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)の大手銀行が上昇。損保ジャパン(8755)、ミレアホールディングス(8766)、三井住友海上火災保険(8752)などの損保株や、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株が買われました。

 目立った銘柄では、MBOによる非公開化の報道を受けて大東建託(1878)が暴騰。リクルートによるスタッフサービスの買収報道を受け再編期待が高まりテンプスタッフ(2476)が上昇。その他、日本ケミファ(4539)、バンテック・グループ・ホールディングス(9382)、カブドットコム証券(8703)、プロネクサス(7893)などが買われました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され大幅続落。主力株では、楽天(4755)を始め、インデックス・ホールディングス(4835)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、アルデプロ(8925)、GCAホールディングス(2126)、アンジェス MG(4563)、サイバーエージェント(4751)、アセット・マネジャーズ(2337)、ガンホーオンライン(3765)などが揃って下落いたしましたが、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、SBIイー・トレード証券(8701)、ACCESS(4813)、ミクシィ(2121)、デジタルアーツ(2326)などはしっかりでした。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って続落いたしました。

 個別では、エイジア(2352)、エスプール(2471)、ジー・エフ(3751)、e−まちタウン(4747)、アストマックス(8734)などがストップ高まで買われた他、ウェブマネー(2167)、さくらインターネット(3778)、ザッパラス(3770)などが買われております。
 反面、インテリジェンス(4757)、バリューコマース(2491)、メディビックグループ(2369)、アイ・エム・ジェイ(4305)、エスケーエレクトロニクス(6677)などがストップ安に沈み、フライトシステムコンサルティング(3753)、ビービーネット(2318)、システム・テクノロジー・アイ(2345)、マルマエ(6264)などが大きく売られております。

 日経平均株価は1円高としっかりですが、新興市場の投売りが続き、また今日は、木村化工機(6378)、三井松島産業(1518)、クラリオン(6796)、ドワンゴ(3715)、ニチアス(5393)、NISグループ(8571)など仕手株や材料株が大きく売られております。東証2部では、ユニオンホールディングス(7736)がー41円の64円と39.05%の下落、バナーズ(3011)が−7円の26円と21.21%の下落を演じるなど投売り商状も見られております。

 個人の節税対策売りに追証がらみの売り、更には外国人のクリスマス休暇前終盤の売り物から大きく売られ、とにかくボロボロな相場が続いております。しかし、この動きも今日・明日が峠と思われます。明日の動きを見て更に大きく下げた場面からは大幅下落銘柄を反発期待で狙っていく形となります

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+1円の15,031円とほぼ変わらず。
 昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。証券会社大手による追加損失の発表などが嫌気されましたが、連銀の200億ドルの資金供給の入札が好感されております。
 東京株式市場はシカゴ平均株価先物大証終値+120円の15,210円と高く買われたことや、昨日も下落し6日続落となったことから反発期待の買いが入り買い優勢で取引をスタート。

 日経平均株価は+121円の15,151円と高くスタート。寄り付き直後に+131円の15,161円まで買われましたが、その後は上値重くもみ合う動きが続きました。後場に入ると売り圧力に押されジリ下げとなり、引けは+1円の15,031円で本日の取引終了。3時10分まで売買される日経平均先物1限月はー80円の15,010円引けとなっております。

 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○○○●○●●●●●●○と「5勝7敗」。25日移動平均線は15,410円と下向き継続。日足は陰線を形成、前日の陰線と重なりトレンド転換のきざしとなることもある「並び黒」となっております。

 昨日「明日以降15,000円割れを避け強く反発してくれば、調整一巡から反発に転じる動きとなりますが、15,000円を割り込むような下げとなると、そのまま14,700円ほどまでの下げを演じる可能性もございます」と書かせて頂きましたが、本日はもみ合う動きで終えております。
 昨日に続き15,000円をキープいたしました。明日もキープし来週から反発に向かう動きも期待されますが、15,000円を割り込んでくると更なる下落も予想されるだけに動き難い場面が続きます。
 明確な底打ちまでは慎重姿勢そのままに日々の動きを見ていきます。